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2010年2月 9日 (火)

農産物の輸入額

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少し古い資料だと、日本の農産物の輸入額は、世界各国の農産物の輸入総額の10%を超えておりフードマイレージの点からもけしからんということになっています。確かにその通りですが、食料自給率が40~41%また穀物自給率が27~28%という現状では、それくらい輸入しないと、今の食のスタイルだと、日本に住んでいるヒトも牛も豚も鶏も飢え死にとはならないまでも相当に辛い状態になります。ヒトよりも牛や豚や鶏の方が大変です。

正確には、2002年では、日本の農産物輸入額比率は10.2%、2006年では5.7%と減少しました。しかし、2006年の輸入額そのものは、2002年より30%あまり増加しています。(ちなみに、世界人口に対する日本人口の人口比率は2.0%から1.9%へと減少。)

世界の農産物輸入額が、その間に2.4倍近くに増えたので、日本の比率が相対的に下がったわけです。ここでの農産物とは、肉類を含んだ農畜産物のことです。

ある国の輸入が増えるということは他の国の輸出が増えるということですが、純輸入額(輸入額マイナス輸出額)の多い順に世界の主要国を並べてみると、2006年では、圧倒的に日本が1番、英国が2番で中国が3番。ロシア、ドイツ、韓国、イタリア、スウェーデンと続きます。米国は輸入も多いのですが、輸出額が輸入額を上回っている農産物輸出国です。

2006年は、バイオ燃料騒動の前なので、2002年から2006年にかけて農畜産物の足りない国が徐々に明確になってきた感じなのですが、留意したいのは、上記のヨーロッパ諸国の輸入対象は主に肉類で、主要穀物は結構しっかりと自給しているということです。

さて、2009年3月に『◆2009/03/21 MSN産経ニュース 韓国企業に農地の半分無料貸与 国民反発で大統領退陣 マダガスカル』というヘッドラインで始まるニュースがありました。その骨子は『大半が農業に従事し土地に深い愛着を持つマダガスカルの国民が、ラベロマナナ大統領に怒りを爆発させた理由のひとつは、マダガスカルの耕作可能面積250万ヘクタールの半分を海外の1企業に長期無料貸与するという同氏の暴挙への反発だった。』というものですが、海外の1企業というのが農産物輸入超過国である韓国の旧財閥系の1企業。

この韓国企業の動きは、日本とは自給率を高める方向や背景が違っているのでひとつのケーススタディーに過ぎませんが、日本がゆっくりとしているうちに世界市場でいつの間にか先を越されてしまった韓国の半導体ビジネス、メモリービジネスをちらりと想起させます。穀物不足で追い詰められそうになった場合、他の国がどういう政治・経済行動をとるかの具体的な参考事例となりそうです。

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コメント

こんにちは。
自給率問題について個人的に勉強しているのですが、この記事の世界の輸入に対する日本の割合を表したデータ元のページがあればお教えいただけませんでしょうか。探したんですがみつからないんです。

投稿: euthymious | 2010年5月18日 (火) 07時07分

euthymiousさん、

農水省の以下のページ(海外食料需給レポート)の「年報」の第2章(農産物貿易構造の変化)の該当箇所をご覧ください。ソースデータはFAO(FOOD AND AGRICULTURE ORGANIZATION OF THE UNITED NATIONS)のFAOSTAT。それを農水省が整理したもの。 時間があればFAOSTATをご覧になるのもいいかもしれません。見方についてはご自分で。

http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_rep/

投稿: 高いお米、安いご飯 | 2010年5月18日 (火) 11時47分

見つかりました!
ありがとうございました。
このブログは私が書きたいと漠然と思っていたことが書いてあり、とても参考になります。やはり専門家のかただと情報量は桁違いですね。
これからもがんばってください。

投稿: euthymious | 2010年5月18日 (火) 12時00分

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