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2010年2月10日 (水)

おおまかに、農協

野菜やコメのことを調べていると、農協という存在が出てきて、名前自体は以前からおなじみでも、では農協とはいったい何ものなのか説明してみろといわれると立ち往生してしまいます。JAというロゴもあり、新聞や雑誌には全農や全中という言葉も出てきます。で、農協とは何なのかを、配偶者に説明するつもりで、僕自身の頭の整理も兼ねて、その業務範囲や機能についておおまかにまとめてみます。

農協は、その全体をJAグループと呼んでおり、ホームページには「JAとはJapan Agricultural Co-operatives(日本の農業協同組合) の略で、新しい農業協同組合(農協)のイメージを象徴する愛称として1992年4月から使用しています。JA(農協)は、・・・」と説明されています。組合員の数は、正組合員が494万人、准組合員が438万人、合わせて、932万人(2006年度)。総農家戸数252万戸なので、正組合員は現在の農業従事者と以前の農業従事者、准組合員は農業の周辺で生活している人たちとその他の農業には関係のない人たちから構成されているのだろうと想像できます。

JAグループは、旧財閥系グループとの対比で理解するのが、農業従事者でない人たちにはわかりやすいと思います。

◇◇グループを例にとると、中心は◇◇商事、商社です。金融分野には◇◇銀行がどんと座り、◇◇生命保険と◇◇海上火災保険も有力な存在です。製造分野では、◇◇重工や◇◇自動車、◇◇電機が活躍しています。◇◇商事は、子会社の◇◇コンビニを通して、最近は消費者にも直接に販売しています。また、◇◇総合研究所というコンサルティング会社もグループの一員です。

JAグループは、おおざっぱに言えば、◇◇グループから製造機能を除き、顧客を広義の農業ビジネス関係者に絞ったビジネスグループで、「JA全中」「JA全農」、「農林中金」、「JA共済連」「その他」から構成されています。

中心は、「JA全農」と呼ばれている組織で、一般用語では、その機能は商社です。つまり、組合員である農業者の生産した農畜産物を集めて卸売市場に販売し、また逆に肥料や農機具、飼料などの農業資材をメーカーから仕入れて農業者に販売します。最近は農産物の直販所も運営していますが、これは上述の◇◇コンビニの、JA全農バージョンです。取扱高は、2008年度で6兆6530億円。これは、専門商社の規模をはるかに凌駕しており、総合商社に匹敵する大きさです。

最近は、無農薬・有機のコメや野菜を育てている農業者が、インターネットや他の手段で消費者に自分の農産物を直接販売することも多くなりましたが、この場合は、JA全農の商社機能の外側でのビジネスということになります。

「農林中金」(農林中央金庫)と呼ばれる組織(ここはデリバティブ取引で有名になりましたが・・・)が、ほぼ◇◇銀行で、、「JA共済連」が、◇◇生命と◇◇海上火災をあわせた組織、そして「JA全中」が、乱暴な比喩だと、◇◇総合研究所を抱えた全体の持ち株会社で、JAグループ全体の指導や監査、教育、農政活動(一般用語ではロビーイング活動)、広報などを行っています。農林中金の経常収益もメガバンク並みで、JA共済連の資産残高も巨大生保と肩を並べます。

製造機能は、JAグループにはありません。製造活動、つまり農産物の生産は、組合員である農業者(農家や農業法人など)が行います。

そういう組織背景がわかると、『亀井静香金融・郵政改革担当相は3日、農林中央金庫の河野良雄理事長らと郵政事業の見直しに向けた意見交換を東京・霞が関の金融庁で行った。河野理事長は、ゆうちょ銀行の貯金限度額の引き上げや撤廃を政府が検討していることに「JA貯金が減り、経営に大きな影響が出かねない」として強く反対した。』といったニュースの背景もすんなりと理解できます。

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