« 元気な初春のセロリ | トップページ | 米とパンとうどん »

2010年2月18日 (木)

ないものねだり、かも

人気ブログランキングへ

FAO(国連食糧農業機関)やUSDA(米国農務省)、そして農林水産省のホームページにお邪魔する回数が以前よりも増えました。お世話になっているのが各種の統計資料。統計数字は、それをぼんやりと見ている分には退屈な場合もあるのですが、こちらに数字の背後の出来事や事実を把握したいという意思が強い場合には、数字は雄弁な主体へと変化します。

企業の貸借対照表やキャッシュフロー計算書などを飽かず眺めてそこから紡ぎ出される企業の物語を楽しんでいるような会計の専門家がいてうらやましい才能だと思いますが、集積されただけの数字と遊んでいると、一瞬ですが、それに近い感覚を味わった気分になることがまれにあります。農林水産省の統計資料は、FAOやUSDAの生データをうまく加工してある場合も多く、そういう場合は軽い感謝の気分になりますが、同時に、これは払った税金の当然の見返りという気持ちも働きます。

一方、農林水産省作成の説明用資料、とくに政策関連のプレゼンテーション形式の説明資料は、網羅的でとてもよくまとまっているのですが、読み物としては、残念ながら退屈な場合が多いようです。主題が退屈というのではなく、用語や構成にも多面的な外交を配慮した各種の制約があるせいか、図版や定型的・形式的な用語が精緻にバランスよく構成される度合いが高くなればなるだけ、「著者」が後ろに引っ込んでしまい、読み物としての面白さは消えてしまいます。バランスを意識的に崩すようなゴーケツが「著者」にならないかなとも思いますが、こういうのを、「ないものねだり」というのでしょう。しかし、そういう著者が現われたら、税金が納税者に還元されているという実感がもっと持てるかもしれません。

英語では事実のことをFACTといいます。もともとはラテン語の「作る」「成す」から派生した言葉なので、事実とは「作られたもの」というニュアンスを色濃く含んでいます。「客観的事実」「主観的事実」といった、言葉の使い方にクレームの付きそうな表現もありますが、「事実とは作られたもの」という意味ではそれなりに正しい表現です。なので、数字に限らず、事実と称するものと向き合う場合には、もともとの意味をできるだけ思い起こすようにしています。

人気ブログランキングへ

|

« 元気な初春のセロリ | トップページ | 米とパンとうどん »

雑感」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1317632/33400502

この記事へのトラックバック一覧です: ないものねだり、かも:

« 元気な初春のセロリ | トップページ | 米とパンとうどん »