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2010年2月 5日 (金)

味の方向

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「北のブランド2009カタログ」というA4版サイズで55~56ページのカタログがあります。「食品部門」と「ものづくり部門」に分かれているのですが、「食品部門」に登場するのは企業数で68、商品数で100余り。機能性食品などもありますが、加工食品やお菓子類が中心です。僕の好きな銘柄のウイスキーも含まれていますし、そこに登場する企業のそこに掲載されいない商品(黒大豆の素焼)を密かに買い続けていたりもします。全部ではないと思いますが、食べもの類は、札幌時計台の隣のビルの1階にある「北のブランドショップ」で展示販売されており、僕もそこに立ち寄って、端から商品を眺め、手にとってみたことが2度ほどあります。

ブランド認定された北海道産の加工食品やお菓子類の特徴は、わざとぼんやりとした書き方にしますが、

(1)厳選された北海道の原材料・素材(農産物・水産物・畜産物)を使い、それはとてもいいのですが、

(2)加工の仕方、つまり、商品の組み立てや素材の組み合わせや味付けのしかたに、一般的な用語を使うと商品コンセプトに、北海道らしさを出そうとし過ぎていて、結果として、お土産向きの商品か、あるいはわかりやすい味が好きな人たち向けの商品になっている、という印象を持ちます。

つまり、同じカテゴリーの商品で、ひとつの出来上がった味を知っている人は、その北のブランド版を見たときにすこし姿勢が引いてしまうかもしれません。探究心のある人は、当然、買って食べてみようということになり、僕たちもそうしましたが、そうして金銭を支払ったものに関しては、残念ながらリピーターにはなれませんでした。味付けや素材をがんばって重ねているだけ、僕たちのような北海道育ちでない消費者にとっては、家庭の日常食や日常食材のひとつに組みこみたいという気分が薄れていきます。

マーケティング目的が北海道内限定販売なら、狭い範囲での地産地消、飛行場でのお土産品でいいのかもしれませんが、たとえば、「本場の本物」(これが比較するのに適切な例かどうか迷いますが)として登録されている、いったん気に入ったら細くとも長くお付き合いしていこうといった気持ちを消費者に抱かせる種類の「渋い」商品とは、めざす方向が違うためか、顧客を取り込む味の射程距離に差があるようです。

北海道のコメは長い射程距離を視野に入れた商品開発や商品育成をしているので、その方向は「本場の本物」的です。また、僕のお気に入りの素焼の黒豆(札幌のわりに近所で作られた黒大豆をただ上手に煎っただけのもの)は、僕の感覚だと、全国区の射程距離を持っており、だからすでに北海道以外のファンも多いのかもしれませんが、たとえば、バーの止まり木でウイスキーを引っかけているオヤジなどはこの味に涙を流すと思います。砂糖や醤油や他の素材を排除した、大人向きの味わいのこういう商品がそのカタログの標準的なアイテムとして早く掲載されるようになればなあと思っています。

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