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2010年3月23日 (火)

まぐろと牛肉

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先週、とても気分がすっきりとしたニュースのひとつは、「太平洋・地中海産のクロマグロの禁輸案」(野生動植物の国際取引を規制するワシントン条約関連)が圧倒的多数で否決されたことです。日本側の主張の論拠、根回しとロビーイング活動、そして適切に企画された投票のタイミングなどは、見事でした。今回のクロマグロ禁輸に関するさる某国の提案趣旨には、どうも、胡散臭い(うさんくさい)ものが感じられたので、結構な結果だと思います。

胡散臭いといえば、「我が国の牛肉は安全です。なぜなら、我が国が安全だと言っているからです。文句をつけないで買いなさい。以上、終わり。」という別の某国の主張は当初から胡散臭かったのですが、この某国の場合は、主張と約束に反する事実(脊柱などのBSE関連の危険部位の混入など)が定期的に出現するにもかかわらず、同じ主張が繰り返され、論理が胡散臭さを通り越してもはや無茶苦茶なゴリ押しの範囲に入っているようです。当該某国は他の分野でも歴史的にゴリ押しが得意技なので、得意技を仕掛けられた方としてはノラリクラリで行くしかありません。ノラリクラリと無茶苦茶論理をかわすということは、実に、高度に洗練された交渉戦略のひとつです。まあ、この某国にとっては、2003年には1300億円近くあった日本への牛肉輸出額がBSE問題でゼロになり、その後部分解禁になったものの輸出額は400~450億円程度で、今後はこれを900億円に増やそうと躍起になっているのでしょう。(日本とEUでは牛肉トレーサビリティーはすでに義務づけられているが、当該某国ではまだ整備されていない。)

マグロに戻ります。札幌に住んでいると、魚屋にもよりますが、津軽海峡で獲れた天然クロマグロが手軽な値段で手に入る場合があります。津軽海峡の青森側の有名漁港が大間(おおま)で、函館側が戸井(とい)や松前ですが、そういうところで獲れすぎたのが回ってくるのでしょう。我が家の好みは白身魚で、白身魚の刺身や酢締めや昆布締めを楽しむので、マグロはもっぱらそういう僥倖(ぎょうこう)に出会った場合だけ。しかし僕たちの魚の好みは別にして、今回のクロマグロの投票結果は、とても好ましいものでした。

トロ部分がいっぱいの、つまりメタボな養殖マグロもごく少量ならそれなりにおいしいと思いますが、マグロは子供にも好まれるわかりやすい味で、テレビなどで見る親に連れられて回転寿司でマグロのトロなどを大量に食べている子どもの光景は、米国系のファーストフード店でハンバーガーを好んで食べている姿と重なって目に映ります。その子どもたちの将来の舌は大丈夫かと他人ごとながら気になります。

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