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2010年4月16日 (金)

地産「地」消・地産「他」消と、日本酒

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地域の消費ニーズを調べ地域ニーズにあった野菜を作ってそこで自己完結なので「地産地消」というか、消費ニーズから出発しているので順番を入れ替えて「地消地産」といったほうがいいのか、いずれにせよそういう地域内の生産‐流通‐消費の流れがあります。

それとは逆にこの味を評価してこの味にお金を払ってくれる「こなれた」お客は近所よりも他所(よそ)に多いという理由から、影響力の強い都市部の小規模流通拠点をピボットにして「地産他消」マーケティングを展開している生産‐流通‐消費の流れがあります。後者の例は、これは僕がすこし前に日本酒のおいしさがわずかにわかるようになってから眼を通した書物からの知識ですが、地方の古い造り酒屋の跡継ぎがニューウェイブ的な日本酒造りをしている蔵にもしばしば見られます。

マーケティングというと流通やプロモーション関連の活動を一般的にはすぐに思い浮かべますが、マーケティングを製品系のマーケティングとコミュニケーションを含む流通系のマーケティングの2つに分けると、そうした印刷媒体からの情報を僕が理解する限りにおいては、ニューウェイブ的な造り酒屋の強さは、製品系マーケティングの強さにあるように思われます。その延長線上に、自分が製品開発者となり、小規模プロジェクトや家族プロジェクトを統括するというオプションも出てきます。製品企画責任と製品開発責任が同一個人に属するので、間違うと大変だけれども、当然、プロジェクトは進めやすい。

その分野で生活している方にはあたりまえで、たとえば「日本酒辞典」といった本を買ってくればその意味がきれいに整理されているのかもしれませんが、日本酒の周辺には、味に関する不思議な専門用語というのかギョーカイ用語というのか、そんなものがたくさんあるようです。

「濃醇」、というのがその一例。文字の連なりを見たら意図するところはわかりますが、こんな熟語は初めてです。「のうじゅん」と読むのでしょうか。恐れ入って、念のために複数の漢和辞典やら広辞苑やらを引いてみましたがそんな言葉は見あたりません。誰かの独創でしょうか。それから、淡麗辛口の「淡麗」。端麗ではなく淡麗。これも独創的な熟語だとは思いますが、一時期、言葉だけはよく耳にしたので端麗辛口だと思っていたら正しくは淡麗でした。淡と麗の組み合わせでないと味の形が表現できないのかもしれません。もうひとつの不思議な、しかし良く雰囲気の出ている言葉が「雑味」。

明治時代にヨーロッパ文化を受容したときにその当時の日本人は多くの西欧語を日本語に翻訳しましたが、彼らの幅広い漢籍の素養がその翻訳語に格調を与えました。日本酒の味に関する独特の用語や熟語を眺めていると、ひらがな文化が相当に影響を与えた漢字文化の所産という感じがします。だから、日本酒をいっぱい飲み、日本酒について物を言い物を書く女性が多いのかもしれません。

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