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2010年4月22日 (木)

高級炊飯器

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家電の大規模ディスカウントストア(ギョーカイ用語ではカテゴリーキラー)に、昨夕、PC関連用品を買いに立ち寄ったのですが、いつもの好奇心で別の場所に足を伸ばしてみました。カテゴリーキラーとは変な言葉ですが、特定分野(つまり、特定カテゴリー)の商品のみを豊富に品揃えし低価格で販売する小売店業態で、近隣の商店やスーパーやデパートのその分野(カテゴリー)のビジネスをほとんど殺してしまうのでカテゴリーキラーと呼ばれます。

足を伸ばした別の場所とは一般家電製品の階で、立ち寄ったのは炊飯器の売り場。最近の炊飯器には素材や機能が高級化しびっくりするような値札がついているものがあるというのは知っていましたが、さらに進化した製品が出たらしいというので実物を見てみたいと思ったからです。

そこには、一見炊飯器とは思えないような四角いインテリアデザイン重視の家庭電化製品が置いてあります。インテリアとしてのデザインに重きを置いたテレビやステレオもありますが、外見はいわばそういった方向の商品です。その機能特性は、本物の炭から削りだされた釜を使い蒸気を外に逃がさない方式で炊くので、ご飯ひと粒ひと粒から甘みが引き出されることだそうです。値段はそこでの店頭価格が10万円をある程度超えたあたり。600リットル容量で一升瓶対応の最新式冷蔵庫が23~25万円ということと対比すると、単機能の一般家庭向け調理器具としては、最も高価格な商品のひとつかもしれません。

我が家は、玄米食なので、ご飯のための調理道具は3合対応の圧力鍋と曲げわっぱ(秋田杉工芸品)の3合用おひつの二つ。購入価格は圧力鍋が35,000円、おひつが35,000円なので投資金額は合わせて7万円。圧力鍋はまれに部品を取替えますが、これらを使い続けています。蒸気を逃がさない方式というのは圧力鍋に近い発想かもしれません。

さて、10万円を超える炊飯器で炊いたご飯を何人くらいの日本人が食べているのか、つまり、炊飯器で炊いたおいしいご飯にこだわりを持つ人たちが一般家庭にはどれくらいいるのか、おおざっぱに試算してみました。正しいかどうかわかりませんが、趣味の計算なので間違いがあっても気にしません。

炭の釜の炊飯器を最初に開発しその分野では市場シェアが最も高いと思われるメーカーの生産可能台数は、木炭釜の製造が難しいらしくて月に1,000台と少なく(2007年3月時点調査)、しかし順調に売れているようだし、発売開始後ちょうど4年を経過したので、そのメーカーの累計出荷台数を48,000台とし、複数の競合メーカーがその後現われてきたので、現在、全部で96,000台(48,000台の2倍)の高級木炭釜炊飯器が家庭で使われているとします。日本の世帯数は4900万世帯なので96,000世帯は0.2%、日本の人口は幼児を除くと1億2000万人なので、1世帯3人家族として木炭釜ご飯を味わっている人の数は28万8000人。28万8000人の占める割合は0.24%。

メーカー側、とくに先発メーカーからこの数字を見るとニッチマーケットにターゲットを絞った高収益事業ということになるのでしょうが、瑞穂(みずほ)の国としてはちょっと寂しい数字かもしれません。

電気炊飯器ではなく、鋳物(いもの)鍋や土鍋や多層ステンレス鍋を使ってご飯を炊き、炊き上がったご飯をおひつに移し変えるのを常とする人たちもいますし、炊飯器は一般タイプだけれども電子レンジ対応の木製おひつやセラミックおひつを同時に使いこなしている人たちもいるので、おいしいご飯に手間をかけている(およびそういうご飯を家族として一緒に食べている)日本人の数は、28万8000人をはるかに凌駕すると思いますが、それでも100万人くらいでしょうか。0.83%、なんとなく1%。高級木炭釜炊飯器の一部の売上調査データから適当な推計を重ねるとこんな数字が出てきますが、逆に言えば、日本のお米はそもそも良食味で、普通の電気やガスの炊飯器も高機能なので、普通の炊飯器で十分においしいご飯が炊けているということにもなります。

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