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2010年6月14日 (月)

よさこいソーランと加工食品

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「日本三大がっかり」というのがあって札幌の時計台もそのひとつだといわれていますが、もしどなたかが「日本三大うんざり」とか「日本三大たいくつ」というのを募集されるのなら、僕は躊躇なく「よさこいソーラン」を推薦したいと思います。

各国の民族舞踊や各地の盆踊り、伝統的な踊りや前衛的な舞踏などは、そのすべてからというつもりはありませんが、いいものからは何かが伝わってきます。ぞくっとする場合もあるし、衝撃が伝わってくる場合もある。初めて聞くいい音楽や始めて見るいい絵から何かが伝わってくるのと同じです。

「よさこいソーラン」という踊りは、これはいったいなんなのでしょう。退屈なものを見ていると数分で眠くなってきますが、これはほとんどそういうものです。テレビなら見なければいいので、それと同じことで、期間中はできるだけ会場付近には近づかないようにしています。

たとえてみれば、これは巨大な学芸会です。学芸会は本人と親と先生が幸せで、そして学校の体育館のような閉じられた場所で行われるのでいわば自己完結的でいいのですが、これは学芸会を路上や公園で無理やり一般公開しているようなものです。解放された空間で着物風の衣装をまとった人たち(主にオネーサンとオニーサン)は幸せそうな表情と雰囲気なので僕がとやかく言う筋合いのものではありません。ただ、季節の踊りとしては、「うんざり」して「たいくつ」なだけです。しかし、それなりの観光収入が札幌に落ちるのならこれはこれで初夏のイベントとしてはいいのかもしれませんが、この集団舞踊をみていると、どうしても「民度」「成熟」などという測定枠のなかにこの集団の踊りを位置づけてみたくなります

盆踊りや民謡にはその土地のスピリットがあり、昭和20年代に生まれた比較的若い土佐の「よさこい」にも、それよりははるかに古い歴史を持つ「ソーラン節」にもそれは確かに感じられるのですが、その二つが人為的に一緒になった「よさこいソーラン」にはその肝心のスピリットが受け継がれず、人工的な退屈さだけが残っています。ある土地の文化と他の土地の文化が出会って新しい刺激的なものが誕生することがありますが、そういう種類の連携や衝突や融合ではありません。

この退屈さ加減は、北海道の加工食品にしばしば見られる人工的な退屈さと、同じ性質のもののように僕には思われます。

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コメント

よさこい&うんざりでヒットしてこちらにたどり着きました。以前から同じように思っていた事で祭りでは無いでしょう。参加者の言動や行動がチンピラやヤンキーの様で周りに迷惑が掛かっている事もまったく気にしない態度も嫌いです。

投稿: momo | 2011年7月 5日 (火) 16時11分

コメント、ありがとうございました。

縄文時代やあるいはそれよりも古い時代から僕たちの中に受け継がれてきているであろう太古のスピリットが呼びさまされるような強さを持った日本のお祭りを、その成立年代と関係なく、いくつか挙げるとすれば、僕に思いつくのは、「青森のねぶた」と「徳島の阿波踊り」です。

笛と太鼓と鐘(そして阿波踊りの場合はさらに三味線)が作る繰り返しのメロディーとリズム、踊る人や跳ねる人の躍動が一緒になってそのあたり全体を古代からのスピリットで包みこみます。だから、この2つのお祭りでは見ている人や部外者が踊りへと自然と参加していくのでしょう。

そういう目で「よさこいソーラン」を見たり、音を感じたりすることになります。

蛇足ですが、以下はそれぞれのお祭りのホームページから関連部分の引用。

『【ねぶた】 ハネトの参加方法: 団体に所属していなくても参加できます。ハネトは自由参加ですので、事前の登録や当日の受付もありません。ハネト衣装(正装)を着て参加してください。』

『【阿波踊り】にわか連: 本場徳島で阿波おどりを体験したい人は、にわか連で自由に踊れます。阿波おどりを全く知らなくても大丈夫。有名連の手ほどきを受けて、演舞場へ。自由な服装でどなたでも気軽に参加できます。事前の申込や料金も不要です。』


投稿: 高いお米、安いご飯 | 2011年7月 6日 (水) 08時02分

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