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2010年7月27日 (火)

米パンに向いている米粉やお米

お米需要の拡大のために今後の米パン消費を伸ばすことを考えた場合、2つの方向があるようです。互いに排他的な方向ではなく、互いに補完的な方向です。ひとつは専門家向け、もうひとつは家庭向けあるいはアマチュア向けと言えそうです。

米粉を使って米粉パンや米粉麺(めん)が作られますが、現在ご飯として僕たちが食べているお米よりも収穫量が30%から50%も多い一般にはまだ無名のお米(多収性品種)の中から、おいしい米粉パンや米粉麺に経済的に向いているのはどんなお米の品種かを、米粉という観点から調べ、その活用を展開していこうというのが専門家向けの方向です。

一方、お米(米粒)から米パンを作る米パンホームベーカリーがこの秋半ばにある家電メーカーから発売されますが、材料としてはどんな種類のお米を想定しているのでしょうか。このホームベーカリーの商品企画部に問い合わせてみました。各地で好まれるお米は違うので、その米パンベーカリーは、新潟のコシヒカリや九州のヒノヒカリといった各地で毎日のご飯用のお米として人気のあるものに全般的に対応できるような「米パン作りプログラム(ソフトウェア)」を組み込んであるとのこと。家庭で普段食べていてなじみもあり在庫もあるようなお米を利用して米パンを作ってもらうことが目的で、これは家庭向けあるいはアマチュア向けの方向です。

ちなみに、農林水産省の資料に米粉パンや米粉麺とお米に含まれるアミロースの含有率との関係を整理したものがあります。そのなかに、僕たちにおなじみの代表的な米飯米が数種類と、僕たちにはなじみのない多収性品種が2種類位置づけられています。(以下の写真と表、農水省・食糧部会「米の新用途利用をめぐる事情」2009年3月)

まず、アミロースとお米の関係ですが、炊いたときにアミロースが少ないお米はねっとりとした感じになり、アミロースが多いお米はパサパサした感じになります。アミロース含有率が適度に低くて粘りのあるのがご飯としては良食味米で、アミロース含有率が高いものは粘りが少ないのでパラパラが必要なチャーハンやピラフに向いています。

(1)米粉パンとアミロース含有率の関係

Photo_3

    低アミロース   中アミロース   高アミロース

  アミロース含量が異なる品種を使用した製パン試験
  中アミロース性品種の製パン性が優れる。

(2)米粉麺とアミロース含有率の関係

Photo_4

   高アミロース    中アミロース

アミロース含量が異なる品種を使用した製めん試験
高アミロース性品種の製めん性が優れる。

(3)多収性品種(タカナリ、越のかおり)と一般米飯(コシヒカリ、ひとめぼれ、ヒノヒカリ、おぼろづき、など)をポジショニングしてみると・・・

Photo_6   

日本の各地でご飯として食べられているお米の品種は結構多いのでいくつか例外はあるでしょうが、この米パンホームベーカリーが原料として想定しているお米の品種、つまり各家庭でご飯として普段食べているお米が、米パンに向いていることがわかります。

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