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2010年7月 2日 (金)

きれい過ぎる台所

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書斎の机の上や机のまわりに本や雑誌や書きかけのメモ帳や筆記用具が積み重ねてあって、他人の眼にはいかにも乱雑に映りますが、しかし当人にはそれらが美しい調和をかなでている場合があります。ひと区切りつくまでは、この調和を維持したいと当人は思っており、作業空間は狭くなりますが、彼にとっては効率のいい作業空間です。そういう、ほしいものがすぐ手の届く場所にあり何かがすでにそこで動いているという匂いのある空間はそれなりに好ましいものですが、同時に、ただ平らでシンプルでのっぺらぼうの広がりのような机の上にノート型PCと小ぶりなメモ帳と2Bの鉛筆以外は全く何もないという作業の継続の香りがとても希薄な空間が、現在進行形の心理にとってはかえって好ましい場合もあります。

さて、これが台所となると状況は同じだというわけにはいかないようです。本や鉛筆やPCは元の場所に戻すことはあっても洗ったり拭いたりしませんが、野菜や魚や、まな板や包丁やナベやフライパンは、お皿やふきんもそうですが、洗ったり拭いたり乾かしたりしてもとの居場所に片付ける必要があります。その他、炊飯器やミキサーやフードプロセサーなどの電気調理器具も同様です。

書斎の乱雑さは必ずしも心理のごちゃごちゃを意味しませんが、台所のごちゃごちゃはたいていは料理の乱雑さを物語っているようです。料理の開始には毎回、邪魔するもののない作業スペースの広がりが重要だと思うので、そうでない台所、調理器具や食材やその他のモノで作業空間が狭まられた、乱雑な書斎のような台所を目にするとその台所でつくられた料理はできたら遠慮したいなという気分になります。

料理のうまい人の台所はその人なりのやり方で使い込んで整頓されていますが、逆も真なりとはどうも言えないようです。会話の折などに気付くのですが、おいしい料理を作ることよりもきれいな台所を維持することが生きがいのような女性もいらして、そういう女性は毎日いったいどういう食事を作っているのでしょうか。そういうタイプの女性と、先日さる食事提供業のお店で偶然お目にかかり、そのときは当方もそれなりに入っていたもので、「どうも、あなたの料理の目的は料理をしないことのようですね、哲学的だ。」などとほざいてしまい、怖い目でにらまれるのかと思いましたが、その女性は何を勘違いされたか、あるいは何かを聞き間違えたか、静かにうなづく風情だったのでこちらは逆にあわててしまいました。

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