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2010年11月12日 (金)

韓国のFTAにおけるコメの位置(その1)

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寄り道をして、農産物の主要な輸出国は先進国であるという事実確認から始めます。

農産物 (Agricultural Products) といわれるものの範囲は結構広くて、そのなかには、コメ・小麦・トウモロコシのような穀物、ピーマンやキャベツやニンジンなどの各種の野菜、リンゴ・梨・キーウィーといった果物、大豆や小豆の豆類、サトウキビやビート(砂糖大根)、コーヒー豆やカカオ豆、牛肉・豚肉・羊肉・鶏肉のような肉類、チーズやヨーグルトのような酪農加工品、サラダオイルやラード、ワインやビールやウイスキーや焼酎などの醸造酒と蒸留酒、胡椒や唐辛子、タバコ、各種の加工食品(パスタ、カップラーメン、菓子類、インスタントコーヒーなど)が含まれます。

そういう一般的に受けいれられている定義を前提として、では世界で農産物輸出の多い国はいったいにどこかというと、農産物輸出の多い国は発展途上国ではなく、OECD諸国に集約されるような先進国です。BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)の中には、政治や経済のその時の交渉状況に応じて先進国のバッジをつけたりその上に発展途上国のコートを羽織ったりと忙しい国もありますが、BRICsを先進国とみなさなければ、トップ10には先進国が8か国とBRICsが2か国入ります。

ここでは農産物輸出額だけを取り上げています。輸出額から輸入額を引いたネット(純)の輸出額ではありません。しかし、農産物輸出額がランキングの上位にあるということは、その国が農産物輸入額の如何にかかわらず、またその国が規模の大きな工業生産国であるかどうかにかかわらず、その国が他の国との相対的な関係において、農産物の生産や農産物加工により注力しているということになります。

Photo

なお、この後には、アルゼンチン、オーストラリア、英国、タイが続きます。

すごく割り切った整理をすると、上述の8つの先進国は、「小麦やトウモロコシや大豆、牛肉や豚肉、チーズ、それからワインとビール」を「穀物の生産が困難ないし苦手な発展途上国」や「自国で必要とする穀物の自給率が少ない先進国」ないしは「おいしい肉とワインとビールとチーズがほしい先進国」に売ってもうけています。穀物に強い国と加工食材や酒に強い国、その両方に強い国に分かれますが、ここではその差には立ち入りません。

「穀物の生産が困難ないし苦手な発展途上国」はGDPが低くて、穀物以外の一次産品輸出だけでは稼げる外貨も少なく、その結果、慢性的に食料不足の問題を抱えている場合が少なくないようです。

また、「自国で必要とする穀物の自給率の少ない先進国」の代表例が、日本と韓国とオランダですが、農産物に関しては向かう方向がそれぞれ違っていますが、この違いについては、あとで触れます。

余談ですが、札幌に限らず北海道ではジンギスカン(羊肉の焼き肉料理)が有名で、北海道は牧畜・酪農というイメージが強いので、北海道は羊の豊かな産地だと勘違いしている方もいらっしゃるようです。

「昨晩、ススキノでジンギスカン料理を食べたけれど、さすがに地元の羊肉はおいしいね。」「それはよかったですね。でも羊肉は、99%はオーストラリアやニュージーランドからの輸入品だし、北海道産のいい羊肉は、大間や戸井や松前のホンマグロと同じで、首都圏にそのまま出荷されるので用心なさった方がいいですよ。」

(その2に続く)

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