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2010年11月26日 (金)

甘い味とわかりやすい味

甘い味とわかりやすい味とは違いますが、辛いや苦いにくらべると、たいていの甘い味はわかりやすい味だといえます。

わかりやすい味の代表例は魚介類だとマグロで、これは子供にも分かりやすい味なので、回転寿司屋でマグロや卵焼き(おそらく甘い味付けの卵焼き)ばかりを食べている子供の話なども耳にします。子供は甘いものも好きで、だから甘い味やわかりやすい味は、どちらかというと、子供向きの味ということになります。子供のうちから徐々に別の、たとえば白身魚の淡白さや梅干しの塩辛さやその他の食材の苦みの驚きなどを教えておかないと、その子は成人しても味の濃淡や広がりを楽しむという経験と疎遠になってしまうかもしれません。

甘い味にも、穏やかなものや微妙なものがあります。少量の和三盆(わさんぼん)がつくる菓子の甘さ、火を通した紅玉(こうぎょく)リンゴからにじみ出る自然の甘さ、ストレートのスコッチの2杯目の甘さ、炊き立てのご飯をゆっくりと噛んだ時の甘さ、白身魚のほのかな甘さなどです。こういう甘さは、ケーキの甘さ、グラニュー糖をもとにした甘さとは別種のものです。

「北海道の茶碗蒸しは甘くて、まるでプリン」という東京の食べ物関係の人の感想を何日か前に目にしました。そのことを配偶者に伝えたら、「やっぱり」という反応です。配偶者が、以前、札幌市内のある場所で用意された和風料理を食べる機会があり、その献立のひとつが茶碗蒸しで、正確に言うと、見かけは茶碗蒸しのようだが味は甘くてお菓子のプリンで、中から栗が出てきて驚いた、料理の文脈からすると茶碗蒸しに違いないのだが、どうも正体不明の料理だったそうです。

当然そうでないものはあるのですが、大ざっぱにくくってしまうと北海道の食材や加工食品の味は、甘いか、わかりやすいか、甘くてわかりやすいか、のどれかのようです。カニやホタテや鮭はわかりやすい魚介類ですし、メロンやジャガイモもわかりやすい。スイーツ類は甘くてわかりやすい。加工食品は総じて甘い。

以前「甘い漬物」というブログ記事を書きましたが、甘い漬物、甘い納豆、甘いイカの塩辛などが北海道の方はあいかわらずお好きなようです。自然な旨味にあふれた伝統的な作りの松前漬けがあるのは承知していますが、最近も、道南(函館や松前など北海道の南の地域)産の、砂糖をいっぱい入れたに違いない甘すぎる松前漬けに、地産地消風の催し物会場で出会いました。

干し昆布やとろろ昆布・おぼろ昆布、塩昆布ではありませんが、微妙な、あるいは甘くない味の仕立て上げは別の地域におまかせ、というのがまだ定番のようです。

甘い味が好まれる北海道で、「ゆめぴりか」は粘っこいけれども淡白なあっさり系のお米です。しかし、「ゆめぴりか」の生産農家や「ゆめぴりか」の好きな地元の消費者が、「ゆめぴりか」といっしょに砂糖の入った納豆を食べている光景を想像すると、どうしてこういう組み合わせが発生するのか、そのあたりが実はよくわからないところです。

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