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2011年1月27日 (木)

スケトウダラの卵は「たらこ」、マダラの卵は「まだらこ」

スケトウダラという細長いやせ形のタラの卵を塩漬け加工したものが「たらこ」、唐辛子を加えて「明太子」「辛子明太子」などとなり、「明太子」は博多やその近所の名産なので、まずたいていの方はその姿かたちと味を知っています。初めて食べた場所が家庭か居酒屋か、あるいは自分で買ったものか頂き物かなどと細かいことを詮索(せんさく)しなければ、まあ、日本中でおなじみの食べ物です。

しかし、これが太めで大きい図体のマダラになると、その卵(マダラコと呼ばれている)を食材として楽しむ地域は一挙に狭くなります。北海道フードマイスターとしては農産物も海産物もともかくなんでも、とくに魚介類の場合は対面販売の魚屋の親父さんやおばさんから調理の仕方を配偶者と一緒に細かく聞いてそのあと一度は口にするのですが、恥ずかしいことに、マダラの卵だけは先日まで知りませんでした。

それ以前にそんなものは見たことがないと思っていましたが、見落としていただけで、実際は北海道では日常的に食べられており、したがって魚屋でもスーパーの魚コーナーでもタラの季節(冬)には店頭に日常的に並んでいます。そういうことに先日気づきました。

「たらこ」や「明太子」が好物な方でも、これが店頭に並んでいるのを見て、それが初めての遭遇なら、まず食欲は湧きません。たいていは黒くて、あるいは赤に黒が混じった色合いのボテッとした感じのものがそこにあり、正直言って気持ちが悪い、自分には関係のない不思議な人たちの不思議なたべものという以外の印象は持たないと思います。

いつもお世話になっている、2年ほど前にもとても器量の悪い(しかしユーモラスな表情の)「かじか」という海の魚の食べ方を教えてもらった魚屋のおばさんから、この食材の典型的な北海道での食べ方と料理の仕方を丁寧に教えてもらいます。ざっくりとまとめると、まずこんにゃくを甘辛く煮て、そこに黒い薄皮の内側にあるピンクのマダラの卵を投入して水分を飛ばしながら一緒に炒めるというか煮るというか。それだけ。この家庭料理を「こあえ」というそうです。「マダラのこ」に熱を加えながら「あえる」ので「こあえ」ということになったのでしょう(多分)。

我が家は砂糖の甘いのは好みでないので、醤油と日本酒と味醂(みりん)で味付け。

使うこんにゃくは「つきこんにゃく」。日本こんにゃく協会のホームページから説明を借用すると、「つきこんにゃく」とは「板こんにゃくをところてんのように押し出したもの。ほどよいこんにゃくの食感を残しながらも、他の食材と組み合わせしやすい、味が早くなじみやすいなどの利点があり、炒め物に向いています。」ありがたいことに、あるいは商売の原則ですが、その魚屋では白い「つきこんにゃく」を「マダラコ」の隣で売っていました。

とても柔らかい卵です。でも、腕のいい方ならおいしい煮付けが作れるかもしれません。そんな雰囲気の味わいが「マダラコ」にはあります。

「こあえ」はちょっとしたご飯のおかず、あるいは少量を小皿で日本酒の肴に。

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