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2011年1月31日 (月)

北海道の温泉で、寿司と刺身

「トラベルズー・ジャパン」という旅行情報サイト会社が中国人を対象に行った興味深いアンケート調査の結果(約1200人の有効回答)が、先週の日本経済新聞・北海道版の北海道経済面に出ていました。同じ記事が他の地域の版に掲載されているのかどうかはわかりません。

北海道の人たちを喜ばせるような調査結果ですが、僕は別の意味でとても面白い結果だと思いました。別の意味とは、「お米の輸出」ということです。

その調査(複数回答)によれば、

◇中国人が行きたい日本の観光地ベストスリーは、
 (1)北海道(71%) (2)富士山(37%) (3)東京(35%)

◇どんな体験をしたいかは
 (1)温泉(81%) (2)ディズニーリゾート(31%) (3)歌舞伎/相撲など(31%)

◇食事の希望は
 (1)寿司・刺身(68%) (2)懐石料理(%の記載なし) (3)焼き肉(%の記載なし)

だそうで、以上をまとめると、日本に観光旅行できるような懐具合の中国人が、日本に観光旅行で来た場合の典型的な滞在目的は「北海道の温泉に泊まって、寿司と刺身を食べること」になります。

北海道の温泉は、おそらく、阿寒湖周辺の温泉か、登別温泉。いい温泉は他にいっぱいありますが、海外団体客をスムーズに受け入れるような場所だと、阿寒と登別。

さて、ここからが本題ですが、寿司も刺身も寿司飯と普通のご飯の違いはありますが、日本産のジャポニカ米が活躍する場面です。北海道には寿司に向いたお米も、いわゆる普通のご飯に向いたお米もそろっています。

そこで、真っ白つやつやで粘り気のある日本のジャポニカ米のおいしさを舌に染み込ませて北京語圏や広東語圏のお客様が本国にお帰りになれば、中国産のいくぶんパサパサしたジャポニカ米では気分が出ないので、日本のお米を再び食べたくなるかもしれません。これは中長期では中国に対する日本からのお米の輸出につながります。英語圏の学者が作った用語を拝借すれば、これは「ソフト・パワー」のひとつです。

消費者の声に押されてパサパサしたものから粘り気のあるものへと、中国産ジャポニカ米の微妙な品種と食味の変更が議論されるかもしれませんが、これはコメの味に対する国民DNAの修正みたいなものなので時間がかかると思います。それよりも輸入した方が早い。

阿寒や登別の温泉旅館で、「きらら397」や「おぼろづき」や「ゆめぴりか」といった北海道産のお米が「寿司や刺身」によって中国人観光客の胃袋に入れば、生のマグロの入手などに関しては競合の激化ということになりますが、日本のおいしいジャポニカ米の今後のためにはいいことだと思います。

なお、中国ではジャポニカ米は粳米(こうまい)、インディカ米は籼米(せんまい)と呼ばれています。(「中国のジャポニカ米とインディカ米」)

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