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2011年3月25日 (金)

霞が関の「野菜たっぷり弁当」

田畑や家を失ってしまった農家、田畑が海水で使い物にならなくなった農家、基準値以上の放射性物質に汚染された、ないしは汚染の危険確率の高い農産物の出荷制限・出荷停止やそうした農産物の廃棄をよぎなくされている農家には同情の念を禁じ得ません。現在、福島・茨城・群馬・栃木の多くの農産物が出荷制限や出荷停止状態ですし、そういう地域の農産物の購入を全般的に差し控える流通行動や消費行動も報道されています。

「放射能に関する『風評被害』で損害をこうむった農家の補償云々」という書き方をしてある新聞記事も目にしますが、「風評被害」という言葉は、現状の消費行動を正しくなぞった表現ではないと僕には思われます。

福島原子力発電所の放射能汚染や放射能漏れ、放射性物質・放射性粒子の外部への飛散・拡散はまだ止まっていない模様なので(あいかわらず、白い蒸気や黒い煙が観察されていますし、そもそも緊急処置のプロセスが完結していない)、それが継続すれば、葉物野菜も、夏野菜の苗も、水も、土も、したがって根菜類もコメも汚染されていきます。福島・茨城・群馬・栃木の多くの農産物の購入を全般的に差し控えるという消費行動が、そういうことを考慮した消費行動だと考えると、また地域別や品目別の正確な汚染状況がタイムリーに公表されていない以上、これは『風評被害』ではなく、ペットボトルの水の緊急購入を含めて、消費者の正当なリスク回避行動です。

そこで、提案です。

今の政権の代表はパフォーマンスや思いつき発言がお好きですが、実施可能性がとても高くて、実質的な効果と影響力を、農産物生産者と農産物消費者の両方にもたらすパフォーマンスは以下のようなものだと思います。

◇ ◇ ◇

出荷制限や出荷停止状態になっている福島・茨城・群馬・栃木の農産物を、政府が買い上げる。買い上げたままだと腐って廃棄処分になってしまうので、新鮮なまま食べられるものは、霞が関を中心とする中央官庁職員全員の昼食(野菜たっぷりのお弁当、ご飯は福島か茨城のコメ)として食べてもらう。この中には首相官邸も含まれる。中央官庁には食堂があるから調理設備もあるはず。そうでない場合は東京のどこかの給食センターを借りる。値段は弁当1個200円から250円くらいの低価格。タダではない。短期間で使いきれない野菜はどこか近所の野菜加工冷凍設備のあるところで業務調理用にカット・冷凍し、野菜のバランスが偏らないように、新鮮なものと合わせて職員用の弁当に使い続ける。こうすれば、寒くなっても野菜に困らない。ご飯も、茨城や福島は大きなコメ生産地なので、茨城や福島のコメを使えば問題ない。

独身の職員は昼食だけでなく、自身の節約のために、夜食弁当でもこの野菜を安い値段で楽しむことができる。

職員はみな成人なので、乳幼児の母親である女性職員や妊娠中の女性職員を除き、食べ続けても心配ない。「直ちに健康に影響を及ぼすものではない。」

野菜たっぷり弁当や野菜たっぷり夜食の提供期間は、福島原子力発電所の緊急処置が完了し、放射能・放射性物質が外部に放出されていないことが確認できてから、1年間。なぜ1年間かというと、現在の春もの野菜のあとには夏野菜が続くし、放射性物質は土にも水にも染み込んでいるので、根菜類やコメなども影響を受ける。一年生農産物の生産・栽培サイクルが一巡するのが1年間。

1年にわたって、対象になっている県の野菜やコメを買い続けたら、その地域の農家に対する経済支援効果も大きい。

◇ ◇ ◇

こういうパフォーマンスを1年間継続すれば、1年間継続するのでもはやパフォーマンスとは言えないが、福島・茨城・群馬・栃木の農産物にたいする「風評被害」(らしきもの)は、もし現在それがあったとしても、結構速い速度で雲散霧消することでしょう。

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