« サンマの棒寿司とサンマの蒲焼 | トップページ | 北海道のカニは毛ガニ »

2011年4月20日 (水)

食べ残し、あるいは生ごみ

むつかしげな用語を使えば食品廃棄物ということになりますが、要は食べ物(食材や加工食品、お店で注文した料理や自宅で作った料理)の使い残しや食べ残しや使い途のなさそうな素材の残り、つまり生ごみのことです。

環境庁の分類を拝借すると、食品廃棄物には製造段階のもの、流通段階のもの、消費段階のものがあり、製造段階で登場するのは食品製造業者でそこで出る生ごみのことを動植物性残渣(ざんさ)といいます。食べ物としては使えない魚や肉や野菜の一部のことです。

流通段階のプレーヤーは食品卸や食品小売り業ですが、流通段階での生ごみとは売れ残りや廃棄された食品で、売れ残ったスーパーの総菜や時間切れのコンビニ弁当はここに入ります。

消費段階のプレーヤーは外食産業や我々の家庭で、この段階の生ごみは、調理くずや食べ残し、特売で買ったはいいが買いすぎて食べきれずに捨てるもの、あるいは冷蔵庫の奥や端で賞味期限や保存期限がすぎてしまってごみ袋にしかたなく住居を移す生鮮食品や加工食品などです。

どこまでを業務系の生ごみ、どこからを家庭系の生ごみとするかは少々むつかしい問題ですが、(1)すなおに、食品製造業・食品卸売業・食品小売業・外食産業の生ごみを業務系ごみとすると、その量は平成18年(年間)で1135万トン、一方、家庭から出る生ごみは、平成18年に1034万トン (2)外食産業も家庭の一部と考えると、家庭系の生ごみ量は1年間(平成18年)で1338万トン、その場合の業務系の生ごみは831万トン。ここではすなおに(1)の区分を採用しますが、家庭から出る生ごみの量は結構多いという事実に気づきます(業務系生ごみデータは農水省、家庭系生ごみデータは環境省)。

家庭における生活系のごみ(家庭のごみから粗大ごみや大型ごみを差し引いたもの)と、そのなかの生ごみ(難しい用語では厨芥〈ちゅうかい〉:炊事場から出る、野菜・魚介などのくず〈広辞苑〉)の年度ごとの推移やその比率の推移を眺めると、家庭の食事の状況変化がすこし見えてくるようです(データは環境省)。

Photo

表示の仕方が部分の拡大なのでずいぶん変動があるように見えますが、家庭から出る生活ごみの総量は平成11年度が3252万トン、平成15年度が3372万トン、平成18年度が3251万トンでだいたい一定です。

しかし、その中の生ごみの割合はだんだんと少なくなっており、平成11年度の38.3%から平成18年度は31.8%と、6.5ポイント下がっています。生ごみとは、「台所ごみ」なのでその大まかな分類は「調理くず」「食べ残し」「食品外」、それぞれの割合は、少し古いデータだと、調理くずが46.5%、食べ残しが37.1%、食品外が13.0%となっています(1997年、京都市調査)。ちょっと驚くのは、まあ、あまり驚かない人もいらっしゃるかもしれませんが、手つかずの生ごみ(まったく手を付けていない食材や加工食品など)が「台所ごみ」全体の10.6%もあるということです。

以下はご参考まで。

◇「調理くず」とは、野菜の皮や野菜くず、果物の皮、魚の骨、鳥獣の骨、貝殻、卵の殻など
◇「食べ残し」とは、野菜や肉や魚の食べ残し、ご飯やパンの食べ残し、菓子類の食べ残し、そして、まったく手を付けていない食材や食品など
◇「食品外」とは、茶がら、ティーパック、コーヒーの出がらしなど

ところで、生活ごみには、ごみを地方自治体のちょっとうんざりする分別(ぶんべつ)方法に従ってごみをごみ捨て場に出された経験のある方はお判りでしょうが、段ボールや紙ごみ、新聞紙、一升瓶やペットボトル、小型の燃えないゴミ、プラスティックの包装紙・プラスチック容器・発砲スチロールの容器やお皿などのプラ類、そして生ごみなどがあります。

下の折れ線グラフでの生活ごみに占める生ごみ割合の推移をみると、家庭における調理方法が「まな板と包丁」から「チン」へと確実に移りつつあることが想像できます。

各家庭で、野菜や魚や肉といった素材を使って料理をすると、レトルト食品やインスタント食品、加工食品や市販の惣菜、そして弁当などを食べるよりも、普通は生ごみの量は多くなり、逆に、後者に比重がかかった場合は、いわゆるプラ類のゴミが増えることになるだろうからです。

Photo_2

人気ブログランキングへ

|

« サンマの棒寿司とサンマの蒲焼 | トップページ | 北海道のカニは毛ガニ »

食べもの」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1317632/39670311

この記事へのトラックバック一覧です: 食べ残し、あるいは生ごみ:

« サンマの棒寿司とサンマの蒲焼 | トップページ | 北海道のカニは毛ガニ »