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2011年5月31日 (火)

日本人が好きな料理とおかず(その1)

家計支出調査の結果をぼんやりと眺めていたら、調査結果とは直接の関連はないのですが、放射性物質による汚染の有無といった点を別にすれば、日本人が今いちばん食べたいものは何だろうということが気になり始めました。雲をつかむような類(たぐい)の疑問です。

「あなたのいちばん食べたいものは何ですか?」と突然尋ねられても答えようがないし、無理に答えを求められている状況なら前の晩に食べ損ねた献立を口にするかもしれないし、1週間前にその味に満足したレストランの料理を思い出すかもしれません。まじめに対応するのも面倒くさいので、寿司と天婦羅と答える可能性も低くはありません。

しかし、「あなたのいちばん食べたい朝ごはん(お昼ごはん・晩ごはん)は何ですか」と朝・昼・晩と区分して聞かれると、いくぶん答えやすくなります。普段は食べていなくても、食べたいと思っている朝ごはんやお昼ごはんや晩ごはんを思い描けばいいからです。

そして、少し異なる表現で「お好きな朝ごはん(お昼ごはん・晩ごはん)は何ですか」と聞かれるともっと楽に答えられます。普段食べている朝食・昼食・夕食の献立の中で好きなものを選べばいいからです。しかし、この場合は往々にしてホンネ(実際に食べていて好きなもの)とタテマエ(食べていると答えた方が格好のいいもの)が置き換わることがありますが、とりあえずは気にしません。また、この質問に対する答えの中には、「朝は食べないので食べたい朝ごはんや好きな朝ごはんはない、朝は缶コーヒーがあれば十分」というのもありえます。

最後の質問を少し変えて「お好きな、あるいはよく召し上がる朝・昼・晩ごはんをそれぞれいくつかあげてください」としてみます。

朝ごはんの内容は、どの国でも一般的には固定的だと思われます。同じような朝ごはんメニューを毎日食べ続けているという意味です。「クロワッサンとコーヒー」「トースト、ソーセージ、目玉焼き、ジャガイモ、そしてコーヒー」「お粥と炒め野菜や白身魚の切り身や揚げパン」「ご飯、ジャコ(あるいは魚の干物)、焼き海苔、納豆、味噌汁、そして緑茶」をほぼ毎日。そして、僕は遠慮したいのですが、国によっては「コーンフレークに牛乳」という時間のかからない朝ごはん。

夕食は簡単にはいかないので、背広の勤め人やOLが食べる昼食を対象にすると、ある人は「ご飯に焼き魚」「野菜カレーとナン」「カルボナーラのスパゲティー」「五目焼きそば」「カルビクッパ」と各国の料理を順番に並べ、別の一人は「牛肉汁そば」「海鮮焼きそば」「水餃子など3~4種類の点心」「ビーフン」と中華風を、あるいは「ご飯と焼き魚あるいは魚の煮付け」「ご飯と刺身」「ざるそば」「天丼」と和風を口にするかもしれない。さらに別の一人は、いちいち店を選ぶのは面倒なので日替わり・週替わりの惣菜がいくつか勝手に選べる食堂みたいな場所の昼飯がいちばんと言うかもしれません。

おもに昼食向けの惣菜屋があり、もっとも早朝から夜まで開いているので主婦や独身者が朝ごはんや晩ごはんに利用するのも差し支えないのですが、炊いたご飯も商品のひとつなので、ご飯と複数の気に入ったおかずを選べます。札幌ではないところの話ですが、以前、配偶者と一緒にお世話になっていた美容室がこの惣菜屋をひいきにしていました。そこではオーナー経営者が巨大な炊飯器でご飯を用意し、従業員はお昼ごはんにはおかずを買うだけという家族的な経営の美容室です。

その、食品添加物が少ないと評判の惣菜屋の惣菜商品に「日本人の好きなおかず」のヒントがあるかもしれません。それなりに歴史の長い惣菜屋ということは、つまらないおかずや人気のないおかずは淘汰されているので、現時点のメニューは、消費者の現在(まで)のおかずの好みを的確に反映していると思われます。コメのご飯と一緒に食べるおかずの好みです。僕も早朝にそのお店の手作りでけっこう大きなサイズの「梅干しおにぎり」のお世話になったことがかつてありますが、さて、その惣菜屋さんの惣菜メニューです。その中には夜のお酒の肴向きと思われる品目(焼き鳥など)もあったので、それらは除いてあります。

気が付いたことを整理すると、以下の通り。

◇ご飯のおかずということなので、中華風のおかずと洋風のおかずもそれなりに用意されているが、和風おかず(それも、わかりやすいもの)の割合がけっこう多い。

◇(惣菜以外のカテゴリーとしてサラダがありそこに「小松菜とインゲンの胡麻和え」があるのだが)惣菜メニューには野菜料理が少ない。野菜として登場するのは、「かぼちゃ」「きんぴらごぼう」「じゃがいも」「ブロッコリー」くらいです。傷みやすい、水分が多い、持ち運びにくいということで難しいのかもしれませんが、葉物野菜や豆類のどっしりとした惣菜がほしい。

ないものねだりを言えば、惣菜屋さんは食べることに関する街の教育機関でもあるので、95%のメニューはビジネスのために消費者ニーズをそのまま聞くとしても、残りの5%くらいでは野菜教育や伝統的な惣菜教育をひそかに行って消費者ニーズをゆっくりと変質させていただけるとありがたいと思います。

Photo_3   

【上記メニューは、そのお惣菜屋さんのホームページから関連部分を引用・再整理(並び替え)したものです。メニュー表現を一部省略したところ(たとえば、料理の「・・・味」や新じゃがの「産地」)があります。】

(その2)に続く

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