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2011年6月13日 (月)

梅干しと梅干しの素(もと)

今年も梅干しをつくるのでその準備を始めました。去年の2倍つくる予定です。今年は生梅が手に入るのが去年よりも遅く6月の下旬以降なので、実作業はそれからです。必要な素材は、生の梅、いい塩、強い焼酎、赤紫蘇(あかじそ)、必要な道具類はホーロー容器、重石、天日干し用のザル、そしてじりじりと照りつける陽の光と、ついでに作業者の根気。

浅漬けの素といった種類の商品があり、たいていは500mlのペットボトル入りでそれを使うと白菜やキュウリの浅漬けが簡単にできあがるそうです。ある食品会社の宣伝コピーを見ると「浅漬けの素を使えば『きざんで、つけて、もむだけで』簡単に漬物のできあがり。旬の野菜をおいしく召し上がれます。」。我が家では不要な商品ですが、それなりに人気がありそうです。

とすると、これは梅干しの素(もと)ということになるのでしょうか。

馬齢を重ねたせいか、意地悪になろうとおもうとそれなりに意地悪になれます。伝統的なつくりの梅干しが好きなので、こういう商品をみると少し意地悪をしてみたくなります。特定の商品の売り上げを阻害するつもりはないので、一般的な言及の仕方をします。現物を手にしていないので、紹介記事以上の詳細はわかりませんがおおよその見当はつきます。

500ミリリットルのペットボトル入りの「梅干しのもと」で、原材料は食塩、醸造酢、酸味料などで、保存料や合成着色料は使っていないそうです。商品を製造・販売する立場にシミュレーション的にでも身を置いてみればおそらくよくわかるのですが、「保存料や合成着色料は使っていない」というメッセージをわざわざ出すということは、通常は、「それ以外の添加物はいっぱい使っていますよ」というメッセージを同時に消費者に発信していることになります。

「保存料や合成着色料は使っていない」とわざわざ記載した商品を売り場でランダムに手にとり裏返してその「原材料名欄」を見ると、たいていは不思議なカタカナ用語やアルファベットがたくさん並んでいます。「添加物はいっさい使っていません」ではないのです。それから、なぜ酸味料を加えるのか。食塩とはどんなタイプの塩なのか。「酸味料など」の「など」には他にどういうものが含まれているのか。

青梅と梅干しの素1本をビニール袋に入れ1か月保存し、2~3日天日に干せば梅干しができあがり、塩や紫蘇(しそ)、重石や容器が不要で、カビが生える心配もないそうですが、これはカビの発生を抑える添加物が入っているので安心ですという解釈になります。塩分が約9%と控えめに仕上がるそうですが、塩分は15~16%が自家製梅干しの伝統的な割合で、これは保存料といった添加物なしに塩味をつけて保存するのに必要な塩の量です。9%ということは保存用の添加物が入っているというメッセージですし、9%では先ほどの酸味料をつけ加えないと梅干しの味にならないのでしょう

我が家でこういう商品を買うことはないのですが、「天日に2~3日干せばできあがり」という他の工程に比べてはるかに面倒くさそうな作業部分のあることにいくぶんほっとさせられます。そうでないと「梅干し」ではなく「梅漬け」になってしまう。しかし、この商品を購入する「省エネ」指向というか「省手間ひま」指向の消費者が、2~3日の天日干しという面倒な作業をはたしてするのでしょうか。そういう疑問は残ります。

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