烏(からす)と梅の土用干し
普段は天気予報が当たらなくても、軽く舌打ちすることはあってもそれ以上は気にしません。梅の天日干しの時期だけは例外です。
いちおう土用干しということなので、土用の期間(約18日間)のどのあたりに梅を干すかについて札幌の気候の特徴をふまえた複数の希望日というのは想定してあり、それと週間天気予報を見くらべて、週末を軸に実施日を決めるのですが、天気予報というのは何の断りもなく突然変更されるので、その点は実に腹立たしい。しかしそんなことを言ってもはじまらないので、その日に梅を干すかどうかはその日の早朝の空の様子、雲の動き、近所の山の透明度で決めます。いろいろとその後の都合があるので、遅い午前中に判断を持ち越すことはできません。配偶者と共同で作業をします。
干すのは2~3日。2日にするか3日にするかは、生梅のもともとの熟成度と、その日の陽の光の強さや温度・湿度を頭の中で適当に混ぜ合わせて決定します。固めがお好みなら1日、柔らかいのが好きなら3日間といわれますが、赤紫蘇を取り除いたあと赤梅酢の中から取り出すときにその時の梅の柔らかさ・堅さはわかります。
今年は、梅の種類は同じですが、2つの別の産地から大きさと熟成度の違うのを手に入れたので、2日間コースの分と3日間コースの分に分かれました。
竹の大きな平ザルに梅をいっぱいに並べてそのまま庭に土用干し、というのはなつかしい光景ですが、そういう無防備だと最近は黒いヤクザが悪さをする危険性があるのでその方法は難しい。
梅干しは塩辛いので烏(からす)の好物ではないと思いますが、見知らぬものでも危険性がないと判断を下したものに対してはいたずらをするのが好きなので、それを避けるために、梅干しを複数の小ぶりのザルにならべ、そのザルは野菜天日干し用の複数段の折りたたみ式のネットに入れて吊るします。あやつは、カゴから梅をいくつかくわえ出して、そばの手すりに順番に並べるくらいのことはやりかねません。
ということもあり、烏が多い場所での梅干し作りには、ザルや天日干し用ネットやその他の用具が必要で、それらを選択するときに他の用途への使い回しを考えておかないとあとで場所ふさぎになってしまうので、若干のシミュレーションが必要です。
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