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2011年8月25日 (木)

エゾ鹿肉

他の学部には申し訳ないのですが、北海道大学といえば最初に浮かんでくるのがやはり農学部で、その農学部の学生が企画・運営しているらしい「2011 北大マルシェ」という、主催者風にいうと「農水畜産物の生産者と消費者の交流会」に配偶者と出かけました。開催期間は先週末からの2日間。パンフレットには農業に関心のある北海道大学の学生が実行責任者となっており、農学部の学生ばかりではないのかもしれませんが、そろいのTシャツを着ている係の学生の中には女子学生も目立ったのでそうした女子学生の一人に「農学部ですか?」と聞いたら、「そうです」。

会場では、「交流会」らしく、農畜産物生産者が講師を務める食に関する少人数セミナーもあるのですが、散歩がてらに会場に出かける消費者やテント作りのブースで商品の販売に忙しい農家の人たちにとっては「とれたて野菜などの農畜産物と簡単な料理の即売会」です。

生野菜から漬物、牛乳からソーセージ、ホタテの干し貝柱から石窯ピザとにぎやかですが、今回の僕のいちばんのお目当ては、「エゾ鹿肉」です。エゾ鹿肉は肉ですが普通の畜産物ではありません。普通の畜産物とは、それが生であるか加工品であるかは別にして、家畜を素材にしたものです。狩猟によって食材として捕獲された野生の鳥獣のことをジビエ(仏語)とかゲームミート(英語)といいますが、エゾ鹿肉はまさにそれにあたります。

北海道では野生の鹿が増えすぎて、農産物や森林植生(たとえば、木の芽や樹の皮)を食い散らかすのでそれを防止するために狩猟しています(知床方面を旅行してみると、エゾ鹿による森林植生の荒れがよくわかります)。狩猟されたその肉は食材として販売されていますが、需要が少ないため流通規模はまだまだ限られています。

もっとも最近では、野生のエゾ鹿を追い込みのような方法で無傷で捕獲し、それをエゾ鹿肉として商品化するまでの間は、飼料も含め、野生の状態に近い環境で養うといったことも行われているそうです。

僕は、牛肉も赤身で脂肪分の少ない「リーン」なものが好きだったのですが、鹿肉は豚肉や牛肉にくらべると非常にリーンな食材です。脂質(脂肪)は牛肉の10分の1。

会場では、あるブースでエゾ鹿肉の竜田揚げと生姜焼きをお皿に半分ずつ盛りつけたのを売っていたので、2皿注文しました。自然な調味料の味付けだったので、邪魔されずに肉の味を楽しめます。僕にとってはとても好ましい、素直な赤肉の味です。エゾ鹿は、急な増殖による食べ物不足で里の農産物をいくぶんかは食べているかもしれないけれども、森の中で勝手に生きているので、BSEなどとは無縁です。

竜田揚げと生姜焼きは、結構よく考えたプロモーション用メニューだと思いました。家庭でも簡単にできる料理だし、学校給食メニューとしてもすぐに使えます。

全部食べる、全部使う、そして鯨」という記事の中で食材としての「エゾ鹿肉」に言及したのが1年6か月前(2010年2月末)。馬肉はその肉の色から「さくら」といわれていますが、鹿肉はそのリーンな赤さから「もみじ」と呼ばれています。もっと人気が出てきてもおかしくない食材です。

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