« 大きなボタンエビ | トップページ | 料理の好きな主婦はそのうち稀少資産? »

2011年9月27日 (火)

お米の流通とコシヒカリの地域別価格差

消費者が最終購入者であるような商品や製品の一般的な流通経路は、製造業者 ⇒ 卸売業者 ⇒ 小売業者 ⇒ 消費者 です。衣類などでは、製造業者が小売り機能もかねて、製造業者 ⇒ 消費者 という場合もありますし、商品や製品の性質に応じて卸売業者のカバーする範囲が伸びたり縮んだりします。物流コストや売買代金の回収管理のコストを考えると、製造業者にとっては、卸売業者に依存した方が効率的な場合も多い。

お米のような農産物は、最終購入者が、家庭における一般消費者と外食・中食事業者のような食事提供業者に分かれますが、お米の場合だと、最後はお茶碗によそわれたご飯やお弁当やおにぎり、チャーハンやカレーライスなどとして消費されていきます。

お米が農家によって生産されてから消費者の胃袋に入るまでに登場する主要メンバーは、

・生産者(農家)
・農協(農家から米を集めてきて卸売業者に販売)
・卸売業者
・小売業者(玄米や白米を売っている米穀店やスーパーマーケット)
・外食中食事業者(レストラン、料理屋、食堂、コンビニ、スーパーマーケット)
・一般消費者(家庭の食卓、食べ物屋のお客)

となりますが、その流通状況をざっくりと見ると、

・「農家 ⇒ 農協 ⇒ 卸売業者 ⇒ 小売業者と外食中食事業者 ⇒ 一般消費者」という卸売機能経由の経路で流通しているお米の量が全体の市場流通量の61%、

・「農家 ⇒ 一般消費者(農家から一般家庭への直販)、あるいは、農家 ⇒ 小売業者や外食中食事業者(農家から小売業や外食産業への直販)」という直販経路の占める量的割合が27%、

・その他が12%

です。(農水省、平成18年度産米調査)。

だから、お米の価格といっても流通経路の中で複数の価格が存在することになります。しかし、大切なのは、経路の最初の段階と最後の段階の価格で、最後の段階の価格とは米穀店やスーパーマーケットの小売価格(店頭価格)。最初の段階のそれが相対(あいたい)取引価格といわれるもので、客観性を持った一次段階での卸売価格といえます。(【註】農林水産省の説明では相対取引価格とは「全国出荷団体等(5,000トン以上)と卸売業者の当事者間の交渉後の取引価格を農林水産省が食糧法に基づき調査し、公表」となっています。毎月公表されているので、米価の推移を見るには便利なデータです。)

さて、農林水産省からの公表データではないのですが、平成23年(2011年)産米の相対取引価格が、9月下旬現在ですでに販売が開始されたものに関して、JA全農(農協)から公表されています。山形の「つや姫」や北海道の「ゆめぴりか」はここにはまだ登場していません。そこからコシヒカリのデータだけを引用し、全国各地で生産されているコシヒカリの地域別価格を相対的に比べてみます(ただし、1等米、玄米60㎏)。

コシヒカリに限らず、あるブランド米が全国展開していく場合には、その米の生産地域も最初の生産地を超えて拡大し(そういうビジネス戦略をとるわけですが)、そうなると栽培基準や品質基準が定めてあっても、その米の環境に対する性質(たとえば、暑さに強いなど)や個々の地域の自然環境や栽培方針、栽培技術などによって品質や食味が違ってきて、それが取引価格に反映されます。

以下はそういう視点から見た、2011年産コシヒカリの地域別価格の現在(2011年9月下旬)のスナップショットです。ただし、ここでは価格を、絶対値ではなく相対比率で表示することにします。新潟の一般的なコシヒカリの相対取引価格を基準値としたときに、各地のコシヒカリの相対取引価格はそれよりも「何%」高いか、あるいは「何%」安いかという棒グラフです。どういう価格分布になっているか、ひとつの参照モデルです。

2011

□□□

人気ブログランキングへ

|

« 大きなボタンエビ | トップページ | 料理の好きな主婦はそのうち稀少資産? »

米と麦」カテゴリの記事

経営とマーケティング」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1317632/41948916

この記事へのトラックバック一覧です: お米の流通とコシヒカリの地域別価格差:

« 大きなボタンエビ | トップページ | 料理の好きな主婦はそのうち稀少資産? »