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2011年9月28日 (水)

料理の好きな主婦はそのうち稀少資産?

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知り合いの商店主は、ご家族の一人が糖尿病。自宅で奥さまが、普通の食事と糖尿病用の調理が難しい食事の2種類を準備するのは不可能に近いので、糖尿病用の食事は専門業者から配達してもらっているそうです。いくら塩分とカロリーが調節されていても不味いと食べてくれないのでおいしいところを選ぶことになり、つまりはそれなりの出費となります。

食材の宅配ではなく、また糖尿病患者向けの食事ではなく、普通の夕食の宅配サービスのチラシが郵便ポストに入っている回数が最近は増えてきたようです。先週末に届いたチラシを見ると、ご飯の付いたお弁当形式のものと、ご飯の付かないおかずだけのセットの2種類が用意されていて、配達は月曜から金曜の5日間、配達時間は午後2時から午後5時までの間、そして、1人前用と2人前用が用意されています。3人分必要な場合は、2人前と1人前を一緒に注文するのか、あるいはそういう客層は想定外なのか。

こういう夕食宅配サービスを利用する可能性が高いのはどんな人たちかを想像してみると、宅配時間帯に自宅にいる人達が対象なので、働いている人(たとえば、遅くまで働く専門職女性や単身赴任の中年男性など)は普通はターゲット顧客にはならない。早い夕方に自宅にいる人とは、

・1人暮らしないし2人暮らしのお年寄りで、朝ごはんやお昼は何とかするとしても、晩ごはんを作る時間と気力・体力がなくなってきた、外食は面倒だし、外に惣菜などを買いに出るのも面倒

・子育てなどで忙しい主婦、子育て期間中は在宅勤務かもしれない、ご主人と自分用の食事を作る手間を当面は省きたい

といった人たちだろうと思われます。

ふっくらとやわらかめのご飯、1食あたりの食材は15品目以上、和洋中のバランスの良い組み合わせ、1食あたりの塩分やカロリーが低く抑えてあるといったことが特徴になっていますが、食材そのものについての記述(たとえば、契約農場で低農薬栽培など)には力点が置かれていないようです。レストランや食堂の材料費はだいたいメニューの値段の30%くらいですが、宅配サービスは固定間接費を圧縮できるので、材料費を宅配食価格の30%でなく40%まで高くすることができたとしても、値段を1食500円前後に設定してあるので無理はできない。

以前、夕食準備は近所のコンビニを2~3軒回れば完了という若い主婦を、あるテレビ番組の取材対象として拝見したことがあります。僕の記憶が正しければ、夕食の準備(つまりコンビニめぐり)は夕方の6時に開始、6時半には自宅に帰り、7時にはごちそうが食卓に並んでいます。

コンビニ1店舗では、鮭の塩焼きからヒジキの煮物、きんぴらゴボウまで各種の惣菜がそろわないのでコンビニのはしご。この賢明な主婦殿の付加価値は、決してコンビニのトレーをご主人や子供に見せないこと。調達してきた調理済みの食材を自宅のきれいなお皿に美しく盛り付け直すと、それだけで、おふくろの味が引き立つそうです。

こういう「効率的な」時間の使い方をする若い主婦層も、夕食宅配の顧客になるかもしれません。その場合、宅配業者に後日回収されていく宅配容器をどこに隠しておくのか、他人事ながら気になります。

素材・食材選びから気を遣う、料理の好きな主婦というのは、そのうち、稀少資産になるかもしれません。

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