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2011年9月 5日 (月)

北海道の水産物の放射性物質濃度

2011年3月17日までの日本の飲料水(水道水)の放射性物質の基準値は以下のようでした。1L(リットル)あたり10ベクレル(Bq)。水1リットルの重さはほぼ1㎏。

ヨウ素 I-131:       10ベクレル(Bq)/L
セシウムCs-137:   10ベクレル(Bq)/L

ヒトが地球上で自然に浴びたり吸収したりしている放射線量(平均値で年間2.4ミリシーベルト)以外に、年間1ミリシーベルトまでの追加的な放射線量を従前のとおり安全・安心な被曝量とします。被曝量は、「外部被曝量」と「内部被曝量」の合計で、「内部被曝量」は「呼吸による量」と「飲料水や食べ物による量」の合計。ヒトは水がないと生きられませんが水だけで生きているのではないので、全体で1ミリシーベルトという量に対する飲料水に割り当てられる量をその10分の1と考え、年間の飲料水摂取量を730リットルとすると、そのような基準値になります。

【註】ヨウ素 I-131が10ベクレル(Bq)/L、セシウムCs-137が10ベクレル(Bq)/L という基準値は「WHO飲料水水質ガイドライン 2004」に基づいています。そのガイドラインには「一年間の飲料水摂取(年間摂取量は730リットル)による預託実効線量0.1mSv/年の勧告RDLは、年齢に関係なく適用される」とあり、203~204ページのテーブルに放射性核種別の基準値(ガイダンスレベル)が記載されています。なお、セシウムCs-134も10ベクレル(Bq)/L。

だから、ある特定の食材(コメや小松菜、牛肉やサンマ、お茶など)の放射性セシウムや放射性ヨウ素の濃度が個別に10ベクレル(Bq)/kg以下だと、まあ、安心してそれらを一緒に晩ごはんで食べ続けられるということになります。

北海道庁は、「北海道に水揚げされる水産物の放射性物質の濃度」を測定していて、それを北海道民などにホームページで公開しています(「北海道における水産物の放射性物質モニタリングなどの結果」)。下の小さな表はそこでの基準値テーブルですが、これは、厚生労働省が2011年3月17日に「放射能汚染された食品の取り扱いについて」等で通達した暫定基準値に基づいています。

20110317

さて、以下は、公開されている北海道の水産物の測定値です。内容はそのままお借りしてきましたが、主な魚の種類ごとに「高いお米、安いご飯」が色付けしてあります。それから濃度が20ベクレル(Bq)/kg 以上のものに(●)印も。

ここでは、500ベクレル(Bq)/kgではなく、先ほどの10ベクレル(Bq)/kgを比較基準に状況を眺めてみます。

5月にカラフトマスを召し上がった方はいくぶんお気の毒ですが、それ以降カラフトマスの放射性物質濃度は10ベクレル/kg以下の安心な状態です。ちなみに、鮭類には「白鮭(しろざけ)」「カラフトマス」「サクラマス」といった種類があり、いわゆる主流の鮭というのは「白鮭」で、漁獲時期などに応じて「秋鮭(あきざけ)」「秋味(あきあじ)」「時鮭(時知らず)」などと呼ばれます。ただし、「鮭缶」(鮭の缶詰)の多くには「カラフトマス」が使われています。(【註】春に獲れるので時鮭と書いて「時知らず」、脂ののったおいしい鮭です。)

「秋鮭」は問題なし。「サンマ」も大丈夫です。同じ場所で獲れた「スケソウダラ」「マダラ」のうち、カマボコによく使われる「スケソウダラ」は大丈夫で、「マダラ」の濃度が今は高い。「マダラ」は、「スケトウダラ」よりも大きく、おなかがぷくっとしていて沿岸の海の底の方を好み、あまり大きく動き回らないそうです。「マダラ」のお好きな方は、今後の測定値を確かめ、食材全体の濃度バランスを考えながら、たくさん召し上がってください。

我が家では、念のために、この測定結果(個別の結果と推移)を食材選択の参考にさせてもらっています。北海道フードマイスターとしてはこうしたデータは頭に入れておきたい。

【註】:なお、以下の【 】で囲まれた部分を10月8日に追加しました。

「北海道の水産物の放射性物質濃度」に関する北海道庁の現在の発表データは、下のテーブル(9月初め)よりも相当に細かくなっており(たとえばセシウム137の検出限界値が0.41 Bq/kgとか0.55 Bq/Kgなど)、これは新しい測定対象については当然ですが、たとえば、今まで「不検出」と表示されていたものに対してもそのいくぶんかに関しては、100分の1単位で検出限界値が表示されています。したがってそれ以下ということであれば、10 Bq/Kgを個別の食材ごとの安心・安全の目安とすると、ほとんど存在しないか、あっても微量。北海道の魚介類や海藻類の放射性物質濃度を詳細に知りたい消費者(および水産業者)の要望を満たしていると思います。なお、北海道の「お米」に関しては、「北海道のお米(コメ)の放射性物質濃度」。】

【あとで追加】 「『北海道の水産物の放射性物質濃度』に関する新しいページ」はこちら。

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