紅玉(こうぎょく)のアップルパイ
配偶者がアップルパイを焼いている香りが漂ってくると、そろそろ寒くなってくるのだなと思います。そういう匂いが初めて台所から出てきたのは今年はいつもよりも遅く、昨日。
我が家ではアップルパイには「紅玉(こうぎょく)」という昔のタイプのリンゴを使います。小ぶりで赤くて酸っぱいリンゴで、歯の丈夫な方は丸かじりを楽しめますが、トマトと同じで、わが国では生食用には甘いやわらかいリンゴが好まれるので、店頭で気軽に買い求めるというのが難しくなっています。札幌ではとくにその傾向が強い。加工用のリンゴという分類です。
北海道のリンゴの産地は小樽から比較的近いミニトマトの産地と重なっていて、というか、以前はリンゴを栽培していた農家がリンゴではつらいので、さくらんぼやミニトマトに主要品目を切り替えた結果だといった方がいいかもしれません。北海道各地の農産物を集めた特別な催事などではこの地域産の「紅玉(こうぎょく)」や紅玉と他の品種の交配種である「あかね」なども手に入りますが、数は限られています。だから、僥倖(ぎょうこう)に恵まれた場合は近所の「紅玉」を利用しますが、そうでない時は青森産の「紅玉」を使います。
アップルパイの甘さは「紅玉」の持つほのかな甘さのみ。砂糖などはいっさい使いません。
中年(以上の年齢)向きの味といえますが、以前、札幌ではないところで、職場でお世話になっている若い女性や以前若かった女性に、つまり女性限定で、一人分用の丸い小さな「紅玉」アップルパイを配偶者にそれなりの数を焼いてもらい、3時のおやつに食べてもらうという楽しみを継続していたこともあります。普段はとても甘いケーキなどが好きな女性たちにも、そのほのかな甘さが結構気に入られたようです。
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