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2011年10月25日 (火)

「ゆめぴりか」と小学生の味の感性

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なかなかにいいプロモーションの方法かもしれません。ただし、年に一度きりのイベントでなく、活動を一定の期間継続すれば、の話ですが。

旭川市内の「ゆめぴりか」生産振興会という団体が、旭川市や近所の2つの町の小学校・中学校に新米「ゆめぴりか」を2.5トン、学校給食米として提供したそうです。値段の高い「ゆめぴりか」と標準給食米との価格差を「助成」する形での提供なので、価格差の一部を補填(ほてん)したのかなと読み取れます。(日本農業新聞<2011/10/20>の記事を参照しました。)

対象地域の小学生と中学生の人数はわかりませんが、米1合が150グラムなので、1人分が米100gの量のご飯とすると、2万5000食分。子供の人数を調べるのは面倒なので、1人当たり1食分か2食分の「ゆめぴりか」が提供されたことになります(と、します)。「各校では18~20日の間に、給食の献立に『ゆめぴりか』のご飯が登場。」となっているのでそう考えていいと思います。

面白かったのは子供(小学3年生の女の子)の感想。「ゆめぴりか」は「軟らかくて、おいしい」。

僕の感想だと、「白くつややかに輝いており、粘りのあるお米です。・・・淡白すぎるというか、控えめというか。・・・米そのものの甘さや旨みを遠慮して押し隠しているような風情です。粘りがあって、味がない。」「おかずをとても上手に引き立てるタイプのお米といえるかもしれません。存在を主張しないことによって、かえって存在感がそこに感じられるような性質のお米です。」となるのですが(「さっそく、『ゆめぴりか』」、「品揃えが少しにぎやかになってきた『ゆめぴりか』」)、この女の子は「軟らかくて、おいしい」。なるほどと納得するわかりやすい感想です。

生産振興会に少し長期で活動する余裕があれば、家庭でお母さんに学校給食で初めて食べた「ゆめぴりか」のおいしさを伝え、そこからその家庭で「ゆめぴりか」を食べる回数が増加する、家庭では別の品種が定番になっていてその定番の交替はないにしても、学校給食での頻度が高いと大きくなってからもその味を覚えていて、大人になって、望ましくは北海道以外の街で生活を始めた時に「ゆめぴりか」をご飯として食べ始めるといった効果が期待できますが、粘りと時間はかかります。

別に毎日提供する必要はなくて、月に2度ないしは月に1度くらいの頻度で「ゆめぴりか」を1年間ほど提供(差額補填)し、家庭に配布する給食メニュー案内に、差額補填の対価として「ゆめぴりか」のおいしさをそれなりに記載するといった手段もあるかもしれません。(北海道をはじめ、関連する市や町もいっしょにプロモーションしている種類のお米なので学校でのこうした方法も問題にならないでしょう。)

ないものねだり風の提案をすると、地元の小学校・中学校を対象にしたこの方法は「地産地消」の活性化には向いていますが、「地産『他』消」には効果がないので、今後「ゆめぴりか」を食べてもらいたい北海道以外の特定都市部の学校をこの活動の対象にするといったことも考えらます。「北海道物産展」「北海道うまいもの展」といったデパートなどの催事を別にすれば、北海道以外の顧客への売り込みに遠慮がちな北海道ですが、「ゆめぴりか」の全般的なプロモーション戦略の中にそういうものを組み込むことも可能です。

(【註】「軟らかくて、おいしい」が紙面に登場するその子の感想のすべてなので、大人であるところの記者がその子のもっと長い感想を原意とずれた方向に編集をしていないという前提で書いています。)

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