女性と料理と、その配偶者
料理の上手な女性と結婚するとそれだけで幸せであるという意見があり、その意見に反対する気持ちは全くありません。しかし、すでに上手な人というのはそれほどはいないので、結婚後に開花するであろう料理の才能を潜在的に持ち合わせていることを期待して、今は料理らしいことをほとんどなにもできない女性との結婚に踏み切る男性もけっこういらっしゃるのかもしれません。
以下は、僕の配偶者が、インターネットのブログ記事から前に見つけてきたもので、もともとはどこかの掲示板にあった投稿らしい。面白いので読め、というので読んでみると、確かに面白かったので、その部分だけ保存(コピー&ペースト)してありました。いろいろと想像を書きたててくれる一文です。
自身の配偶者を「嫁」と呼ぶのは、地域的な偏りもあるかもしれませんが、30歳くらいの男性の流行りなのでしょうか。僕が以前お世話になっていた美容室のスタイリストの方も、年齢は30歳を少し過ぎたあたりでしたが、「うちの嫁が・・」という表現をよく使っていました。
<引用開始(原文のママ)>
結婚して初めて、嫁がミートソースを作った
「どうだった?」と聞かれたので正直に「美味かった」と前置きしてから、
以下の改善点をメモ帳に列挙して一項目づつ読み上げた
・具は全部みじん切りにしろ
・ミンチは牛肉以外ありえない
・セロリが無いならミートソースを作るな
・具材はしっかりと炒め終わってから煮込め
・白でも赤でもいいからワインで臭みを消せ
・トマトは缶詰でもいいからイタリアントマト以外使うな
・ローリエくらい入れろ。苦味が出る前に取れ
・最後にバターくらい入れろ
・ケチャップを入れるな。ケチャップの味しかしないだろ
・なぜ辛くした
・ミートソースを1.4mmのスパゲッティーニにかけた理由を言え
・この緑色の缶に入ったパルメザンチーズを捨ててこい
・今後一切、これをスパゲッティミートソースと呼ぶ事は俺が許さん
泣いて実家へ帰られた。俺が悪いのか
<引用終り>
それにしても、この男性は、とても料理が得意そうです。自分で作る。味にこだわる。自分の好みに関することも含めて、発言というか「お嫁さん」への指摘が実に適切です。他の料理の話が出てこないので、ミートソースやパスタにこだわりがあるだけかもしれませんが、そのあたりはよくわからない。
「お嫁さん」のミートソース以外の得意メニューを想像しても、この10数行からは、この「お嫁さん」が魚をさばく姿や大根・ニンジンの膾(なます)をつくる光景は浮かばない。この「お嫁さん」が泣いて実家に帰ったまではいいとして、気になるのは、ご主人のもとへ「復帰」した後、食卓にはどういう料理がならび、その食卓をはさんでご主人とはどういう会話をしているのかということです。
30歳くらいと想定されるご主人の職業を想像するのも楽しい。「『美味かった』と前置きしてから、 以下の改善点をメモ帳に列挙して一項目づつ読み上げた」りすることと違和感がないような仕事内容をもつ職業。
「なんと横暴な」という感想を持つ若い女性もいらっしゃるかもしれませんが、僕や僕の配偶者にとってはなかなかに楽しい一文です。簡潔にまとまった教科書の趣もあります。僕は「セロリが無いならミートソースを作るな 」という箇所が気に入っています。
(関連記事は「料理の好きな主婦はそのうち稀少資産?」)
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