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2012年1月31日 (火)

別の風味をもった米粉パン

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業務用の米粉なので、消費者向けの商品名はありません。北海道産米100%の米粉で、非常に細かく、デンプンの損傷が少ない、だから、パンや洋菓子への加工適性が非常に高いとされている米粉です。少し前に、さるところからそれを少量いただきました。この米粉は、信じられないくらいに柔らかい。糸を引きそうなくらいの柔らかさを持っており、触るとふわふわです。

ホームベーカリーで焼いてみました。この米粉に小麦グルテンを70%対30%の割合でミックスしたものです。砂糖はまったく使いません。

焼き上がりの形は美しい。砂糖を入れていないので色白な仕上がりです。ふわふわ・もちもちとした米粉パン特有の食感が際立っています。しかし、残念ながら、小麦粉パンの風味というか、小麦粉パンの香ばしさはこのパンからは漂い出ない。これが米粉パンのパンとしての限界かとも思いますが、別の見方もあるのかもしれません。

かつてある日本の文芸評論家が、知り合いの英国人に日本のウイスキーはどうかな、と尋ね、意見を求められた英国人(イングランド出身の方かスコットランド出身の方は忘れました)が、日本のウイスキーにはキックがないと答え、それに対して文章もキックのないのはダメなんだと応じたと、その評論家がエッセイか何かに書いてあったのを記憶しています。

そのエッセイは、その後、日本文化におけるキックのあり方という方向で展開していったと思いますが、スコッチと日本のウイスキーの違いとは、キックの有無の違いではなく、キックの質の違いかもしれません。その英国人にとってはキックの不在。しかし、日本人の僕には、スコッチのキックだけではカバーできないおいしさが日本のウイスキーには感じられる。

米粉パンに戻ります。米粉パンの良さは、米との相性が良い種類のかすかな味付けにあるような気がしています。バゲットの方向ではなく、どちらかといえばクロワッサンの方向。小麦粉パンのキックではなく、それとは異質なマイルドなキック。

ピザ風味の米粉パンを得意とする街のパン屋さんがあり、僕の知り合いはそのパンが大好きなのですが、僕もそれを食べてみて、思った以上のおいしさに驚きました。あんパンのような菓子パンではなく、主食としての品格と役割を壊さないような感じの味のついたパン。そういうタイプの米粉パンだと、値段との兼ね合いに気をつかいますが、もっと多くの消費者と仲良くなれるかもしれません。たとえば、小さく刻んだドライトマトを練り込んだ米粉パン。

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