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2012年2月27日 (月)

食べ物に関心のうすい専門家と、酒屋のオヤジさん

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食べ物に関心のうすい専門家とは、ここでは、日常生活の基本事項であるところの食べ物に関心のない医者のことです。だから、患者(というか、健康状態の数値が正常状態をはみ出すようなところのある人)に対して、実用的なアドバイスができない場合がある。

近所の酒屋のオヤジさんにはいつもお世話になっていますが、そのオヤジさんが配偶者にこぼしたそうです。

酒屋のオヤジさんのお母さんが糖尿病で入退院を繰り返していて、彼女が入院中は話相手をするために毎日病院に通い、自宅にいるときは糖尿病患者向けの食事の宅配を専門業者に手配したり、けっこう疲れている様子です。配偶者によれば、「齢かなあ、疲れるよ。」というのが口癖で、お母さんのことがあるので、オヤジさんも血糖値のことが気になり、医者に相談したそうです。

僕たちが人間ドックなどに入り健康診断を受けた時の測定結果に「血糖値」や「グリコヘモグロビン HbA1c(ヘモグロビンA1c)」という項目がありますが、このHbA1c値は、過去1ヶ月~2ヶ月の血糖状態を表すそうです。モノの本ではそう説明されている。正常な人(糖尿病などに縁のない人)であれば、HbA1c基準値は4.3~5.8%の範囲なので、それ以上の数値だと、高血糖状態が続いていたということになる。再び、モノの本によれば、6.5%以上であれば、ちょっとヤバイ。8.0%を超えると非常にヤバイ。

オヤジさんのHbA1cはその時の測定値が7.2%から7.3%だったそうです。「血糖値が結構高いですね。」そう医者から言われると当然、心配になる。「先生、どうすればいいのですか。」「運動してください。歩くといい。」

で、オヤジさんが、配偶者にこぼしたわけです。「歩け、運動しろといわれてもなあ。雪が積もったらどうやって歩くんだ。」

オヤジさんが北海道の人らしくパンやスイーツやジャガイモに目のないのを知っていたので、配偶者はインターネットから食べものごとの「GI値」をそれなりにわかりやすくまとめた資料をいくつか見つけてきて、僕に、オヤジさんや彼の奥さんにわかりやすいようにそれを再整理して紙に印刷しろという。

【註】「GI値」とは、グリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、その食物が体内で糖に変わり血糖値が上昇する度合を計ったもの。ブドウ糖を摂取した時の値を100として、食物ごとにその値を相対表示。ざっくりといえば、甘いものや精白したものは値が大きく、そうでないものは値が小さい。GI値が低い食品ほど血糖値の上昇が遅くなり、インシュリンの分泌も抑えられる。高いと中間と低いの境界線はそれぞれ70と55、あるいは簡単に、高いと低いを60で区分。GI値だけでは不正確な場合があるので、「GL値」(Glycemic Load)という対象食物の関連部分の実際の消費量をGI値と組み合わせたパラメータもある。たとえば、「ニンジン」は「GI」基準では食べない方がいいとされるが、「GL」基準だと食べても問題のない食物となる。

紙の見出しは、「(GI値が高く血糖値を上げるので)食べない方がいいもの(×)、(GI 値が低く血糖値を上げないので)食べた方がいいもの(○)」。最初に、札幌で簡単に手に入るかどうかいうことも考えて 

・白米は×、玄米は○
・白い食パンは×、全粒粉のパンは○
・うどんは×、蕎麦(そば)は○
・ジャガイモは×、サツマイモは○
・スイーツは×、野菜とキノコは○

と大ざっぱに書き、詳細は食品の種類別に、GI値の高いもの・低いものを個別に、本人だけでなく奥さんも見やすい大きさで色分けし、プリンターできれいに一覧印刷。

【註】北海道ではコメはいっぱいとれる。札幌には個性のあるパン屋が多い。北海道の蕎麦収穫量は全国の37%。北海道は、しいたけ・えのきたけ・ぶなしめじ・まいたけ・なめこ・エリンギなどのキノコの生産が盛ん。札幌は洋風の甘いものがあふれているので、これには注意。北海道の野菜は、冬は寒中キャベツや雪の下ダイコンくらいしかなくなるので、雪の寒い時期は、暖かい地域の野菜を食べる。北海道ではサツマイモは作ってはいるがごくわずか、ジャガイモは北海道なので、ジャガイモ好きには少々辛いがしかたない。

1週間後、「もらった紙は冷蔵庫に貼り付けて、その通りにしているよ。パンは、玄米パンだ。」

3か月ほど経過。「この前、また医者に行って測ってもらったら、なんと、6.1だよ。医者が、『どうしたんだ、何があったんだ』と聞くので、まあ、食事だな、と答えておいた。もう甘いものを食べても大丈夫かな。」と、うれしそうに配偶者に語ったそうです。「そんなことをしたら、また元に戻りますよ。」

こういう話を聞くのは楽しい。

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