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2012年3月

2012年3月30日 (金)

食と3種類の知とヘルシーエイジング(3)(3-1)

(3)食べるもの・食べることと3種類の知
(3-1)3種類の知の状況
 (3-2)食べるもの・食べることと3種類の知の関連
 (3-3)食と農業と3種類の知
 (3-4)食と医学と3種類の知

3種類の知がお互いにバランスよく活動できるといいのですが、そういうことは昔も今も難しくて、現在は、「測る知」が非常に大きな権勢を誇っている時代です。「測る知」のもたらす成果は大きいし、産業活動と経済活動のなかで仕事をして生きていくということはたいていの場合は「測る知」を手立てに生きていくことなので、「測る知」の勢いが強いのは当然だということになります。農業や漁業そして食品製造業といった食べ物に関する経済活動(生産と加工と流通)も、「測る知」なしでは成り立たない。

「測る知」はとても勢力が強いのでそのプラス面だけが強調される場合(例えば科学技術の進展、医療技術や薬の進歩、自動車産業や電気電子産業がもたらした生活の豊かさ)が多いのですが、その反動としてそのマイナス面(たとえば部品化された人間、疎外された人間)が攻撃される場合も多い。そのプラス面もマイナス面も含めて「測る知」の特徴をひとことで言い表したのがホワイトヘッドのSimple Location(単純な位置)だと思います。すべてが単純な位置で表現されるので計量化や計数化が基本であるところの工業や産業には向いている。人間も単純な位置で測定される。そういう対象物としての取り扱いを受ける。心や感性や精神は見えないし測れないので「測る知」にとっては存在しないのだけれど、たとえば分析機器のモニターに現われる何かの媒体物質や電気量の波形としては、つまり単純な位置を持った測定対象としては、その存在が許される。

3種類の知の勢力(あるいは人々に対する影響力)が、歴史上、どのように推移してきたかを大ざっぱに眺めてみると次のようになります。四角の大きさが勢力(ないし影響力)の大きさです。

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2012年3月29日 (木)

食と3種類の知とヘルシーエイジング(2)(2-2)

(2) 遺伝子の振る舞いと「姥(うば)捨て山」
 (2-1)生の存在感と死の存在感
(2-2)トレードオフとしての遺伝子の振る舞い

遺伝子は、種の保存には熱心ですが、種の一員であるところの個体の維持にはあまり情熱を持っていないようです。個体が再生産年齢(生殖可能年齢)に達するまでは、種が保存される確率が高くなるように、その個体を防御するための仕組みが遺伝子には巧妙に組み込まれています。

たとえば、病原菌の侵入といった外部からの脅威があれば、細胞内で酸化ストレスを増大させ、そうすることで免疫を活性化し、外部からの感染に打ち勝つようなメカニズムとプロセスが機能します。しかし、再生産年齢に到達した後、つまり外部からの脅威がそれほど気にならなくなった時期以降、その年齢に見合った別の仕組みが採用されるかというとそうではなくて、若いときと同じ仕組みが継承されます。

仕組みは同じで変化しない。しかし、脅威の主因が変化する。

脅威の種類が年齢に応じて変化することにより、再生産年齢以前では個体にとって支援であり防御であったその同じ仕組みが、再生産年齢以降では、個体の存続という意味では、非支援的、ないしは有害となります。

齢をとるにつれて、脅威の中心は、外部から突然にやってくる感染から、細胞内のミトコンドリアの劣化(フリーラジカルの漏出)といった内的な現象へとシフトしていきます。細胞の工場機能の劣化がきっかけで細胞内の酸化ストレスが増大し、それによって活性化された防御作用が、外敵ではなく、自分自身を継続的に傷つけます。継続的に発生する(つまり、慢性的な)炎症が、自分自身の内部に心臓病やガン、関節炎などを引きおこすわけです。

このあたりの記述は、ニック・レインの著作「酸素-世界を作った分子」(生と死と酸素の関係がバランスよく刺激的にまとめられている)を参考にしています。彼によれば、ヒトはこういうトレードオフを、つまり、若いときには好都合な機能だが齢をとると不都合になるという意味でのトレードオフを、自然選択(種が生きのびるための知恵)として積極的に採用したらしい。

遺伝子は、ある時期からその目的をひそかに自覚的に切り替えているともいえます。個体が再生産年齢に到達する前の遺伝子の目的は、種の保存確率を高めるために外敵や外部環境の脅威からその個体を防御することですが、再生産年齢に達した後の遺伝子の目的は、個体の保護ではなく、その個体が種の保存という役割を一応は遂行したとみなして、彼や彼女を、彼や彼女の細胞内のミトコンドリアの劣化程度に応じたペースで、「姥捨て山(うばすてやま)」に導くことへと変化します。

ヒトの場合には、種の確実な保存という意味では、つまり、子供が二十歳前後になるまでは家庭的・社会的にその面倒を見るという意味では、再生産年齢は他の生物よりも高いので、遺伝子はこの仕組みを、仕組みとしては他の生物に対してと同じように維持しつつ、目的変換のタイミングをすこしあとにずらせているのでしょう。しかし、結局は、各個体は「『姥捨て山』行きの乗り物」にまちがいなく乗り込むように、遺伝子によって自然に(あるいは変な表現だが合法的に)そのプロセスが準備・手配されています。齢をとるとはそういうことです。「老化とは、体内の無秩序性が時間の経過とともに増大していることの表現である。老いたミトコンドリアが機能不全を起こして、細胞中に大量のフリーラジカルを放出する理由もそこにある。」(アンドリュー・ワイル:「ヘルシーエイジング」)

たいていの生物や人は、生まれてから適当な時間の経過後に死んでしまうというのは誰もが経験的に知っていることで、そのプロセスの内訳が少し詳細にわかったからといって、その事実が延期されるわけではありません。しかし、そういう知識は、その同じ時間の流れを「別の知」「別の眼」で別の角度から眺め、「測る知」や「五感の眼」だけではできない方法でその流れに含まれる内容を楽しむための助けになると思われます。たとえば、食べるものや食べることの内容に関して。

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2012年3月28日 (水)

食と3種類の知とヘルシーエイジング(2)(2-1)

(2) 遺伝子の振る舞いと「姥(うば)捨て山」
(2-1)生の存在感と死の存在感
 (2-2)トレードオフとしての遺伝子の振る舞い

齢をとると、生老病死の意味合いも変わってきます。生の勢いが衰えてくることを体の動きで自覚することができるし、年齢の浸透を髪や髭(ひげ)の色の変化や皮膚のなめらかさの度合いでも確認できる。根気の継続可能時間の長さで齢というものの侵入具合を測ることもできる。普段使わない筋肉を使うと痛みが翌日ではなく翌々日に出てくる。新しいものを記憶する力は残念なことに低下している。しかし、それらは当然の光景なので、たいして腹立たしいことではない。

私にとって「齢をとる」ということが上向きの意味を持つのは、自分の中でそれまで連続してきた「生の存在感 > 死の存在感」という不等式と、「死の存在感 > 生の存在感」という左右の項目の入れ替わった不等式の両方の不等式を、同時に自覚するきっかけになるからです。

その時期は、その人の生きる時代やその人の置かれた地理的環境・社会的環境・生活環境によって異なりますが、現在の日本の平均寿命(男性の2009年と2010年の平均値が79.6歳)を考えれば、この自覚の時期を六十歳と考えることはいちおう妥当だと思います。二十歳前には、大きくふくらんだ観念の中で「死の存在感 > 生の存在感」となる甘美な季節がありますが、六十歳以降で感じる「死の存在感 > 生の存在感」はそういう陶酔的な興奮とは違って、自覚的です。しかし、自覚的だからといって、「死の存在感 = 生の存在感」、「死の意味 = 生の意味」という納得、二つは結局は同じものの別々の顕われであるという納得にまでは至らない。たいていは、そのずいぶんと手前でウロウロしています。

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2012年3月27日 (火)

食と3種類の知とヘルシーエイジング(1)(1-2)(その2)

(1)3種類の知
 (1-1)はじめに
(1-2)「測る知」「思考し共感する知」「黙想する智」の3種類の知 (その2)

「測る知」「五感の眼」から「黙想する智」「黙想の眼」へと進むことによって世界(山や水)の見え方がどう変わるかを簡潔にまとめたのが宋代の禅僧「青原惟信」(せいげんいしん)の次の言葉です。五感の眼で見ていた世界、黙想の眼に近付いた段階で見えてきた世界、黙想の眼で世界と対峙できるようになった時に顕われてきた世界の光景の順に、その様子が描かれています。

「修業前は、山は山、水は水と見えていたのが、師のもとで禅の修業に励んだら言語のとらわれを離れることができ(山や水という言葉でとらえられる前の山や水の姿が見えてきて)、だから山は山でなく水は水でなくなった。しかし、もっと悟りが進むと、やはり山は普段の通りの山であり、水もいつもの通りの水である。」

原文(読み下し文)は『老僧三十年前、未だ参禅せざる時、山を見るに、是(これ)、山。水を見るに、是(これ)、水。及び後来に至って、知識に親見して。箇に入る処有りて、山を見るに、是、山ならず。水を見るに、是、水ならず。而今、箇の休歇(きゅうかつ)なる処を得て、依前と、山を見るに、祇(ただ)、是、山。水を見るに、祇(ただ)、是、水。』

さきほど触れた唯識の三性説(「依他起性」・「分別性」・「真実性」)と「3種類の知」との関係を私の解釈でまとめると以下のようになります。

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「真実性」・「分別性」・「依他起性」という三つの異なった世界がそれぞれにあるというのではなくて、同じひとつの世界が我々の智慧の在り様によって違った顕われ方をするというのが三性説の考え方です。世界があり、そして世界はそのままでいつもの通りの世界なのですが、智慧をそなえた人にはそれが「真実性」の世界として顕われ、そういうタイプの智慧は持たないけれども経験的な分析知や分別知を十分に所有しているような人たちには、世界は言葉や概念で区分された現象の世界(つまり、「分別性」の世界)として顕われるということです。そして、真実性と分別性の共通基盤にあたるもの、ないしは両者をつなぐ通路のことを、「依他起性」と、ここでは、呼ぶことにします。「依他起性」とは、字義通りに、他によって起こるという意味です。世界の基本の様相は「縁起」と「因縁」、つまり何かが原因となって何かが起こる、そういうことの連鎖であり、したがって固定した実体というものはありません。そういうものが、「真実性」の世界と「分別性」の世界の通路となっている。

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2012年3月26日 (月)

食と3種類の知とヘルシーエイジング(1)(1-2)(その1)

(1)3種類の知
 (1-1)はじめに
(1-2)「測る知」「思考し共感する知」「黙想する智」の3種類の知 (その1)

「新幹線に乗った哲学者」というイメージをいつの頃からか持つようになり、気に入っています。そのイメージを軸にして、バランスのとれた世界の見方が表現できる気がするからです。ここではそのイメージを3種類のサブイメージ(要素)に分解してみます。

「新幹線」というサブイメージ、「教室で学生に哲学や美学を講義する先生」というサブイメージ、そして「ひとりの哲学する人」としてのサブイメージの3種類です。これら3種類のサブイメージは、3種類の知(智)、あるいは3種類の世界の見方・世界との接し方と対応しています。

世界をどう見るか、その見方は、知や智のあり方を突き詰めた文化では、表現の違いを気にしなければ、けっこう共通しているものです。智を突き詰めた文化とは、たとえば、老子、荘子、釈迦、プラトン、無著、世親、空海、青原惟信(せいげんいしん)、道元、オーロビンドなどに象徴的に顕われた智の文化のことです。そういう叡智に共通してみられる項目をわかりやすく整理した人たちのひとりが、その整理の仕方がときどきは細かくなりすぎるのだけれども、ケン・ウィルバーだと思うので、彼の基本分類をもとに、そこに唯識などの仏教の世界のとらえ方(たとえば、三性説)を加味したものを3種類の世界の見方、つまり3種類の知(ないし智)とします。3種類の知(智)とは「測る知」、「思考し共感する知」、そして「黙想する智」のことです。

【註】参照したケン・ウィルバーの著作は「眼には眼を」(原著は”Eye to Eye“)、「統合心理学への道」(原著は “The Eye of Spirit”)。無着や世親などの唯識の三性説では、世界が3種類の違った相貌で姿を顕わすと考えるが、その3種類とは、真諦の漢訳語では「依他起性」、「分別性」、そして「真実性」。)

「新幹線に乗った哲学者」を構成する「新幹線」「教室で学生に哲学を講義する先生」「ひとりの哲学する人」という3つのサブイメージと3種類の知(智)とを対応させると、「新幹線」が「測る知」、「教室で学生に哲学を講義する先生」が「思考し共感する知」、そして「ひとりの哲学する人」が「黙想する智」であり、世界を見る(観る)という意味で「眼」という言葉と組み合わせると、「新幹線」は「五感の眼」、「教室で学生に哲学や美学を講義する先生」が「心と理知の眼」、そして「ひとりの哲学する人」が「黙想の眼」となります。図で整理すると以下の通りです。

「新幹線に乗った哲学者」というイメージが気に入っているのは、それが「測る知」、「思考し共感する知」、「黙想する智」のそれぞれを、それなりにバランスがとれた形で同時に含んでいるからです。

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「測る知」「五感の眼」とは、私たちの日常でおなじみの分析科学やシステム科学、つまり経験実証主義が世界と向き合う視座のことであり、そのしかたで見えてくる世界とは、ホワイトヘッドの用語ではすべてが単純な位置 (Simple Location) をもった世界、ウィルバーの用語では物質を相手とする「独白的」な世界のことです。哲学者を乗せて時速300㎞近くで安全に走る新幹線というのは科学技術とシステム技術、つまり「測る知」「五感の眼」によるひとつの頂点であり、私たちの生活にはとても便利な交通手段です。

「思考し共感する知」「心と理知の眼」とは、合理主義的思考と他者への共感をもって世界と向き合う視座のことであり、その視座でとらえられた世界には、合理主義の頂点である数学や論理学、他への共感なしでは成り立たない芸術や道徳が含まれており、したがってその世界は「対話的」(ウィルバー)です。哲学者が静かな教室で哲学や美学を講義し、学生と哲学上・美学上の問題について議論する様子は対話的であり、そこには思考し共感する知があふれています。

「黙想する智」「黙想の眼」とは、世界を神秘主義や霊的直観で観る見方であり、そういう見方・観方で顕われる世界とは、私たちにある程度おなじみの用語を使えば、それが私たちに実感できるかどうかは別にして、「座禅」「止観」「阿字観」「ヨガ(瑜伽)」といった瞑想・黙想の中で顕われる世界、つまり「超論理的」(ウィルバー)な世界です。哲学者がひとりの黙想する人として座禅を組んだり、呼吸を整えて瞑想している場合の智や眼がこれにあたります。

3種類の知の意味をわかりやすくするために、それぞれの知の領域で代表的な人たちの名前を私の好みをまじえて挙げてみます。

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2012年3月23日 (金)

食と3種類の知とヘルシーエイジング(1)(1-1)

(1)3種類の知
(1-1)はじめに
 (1-2)「測る知」「思考し共感する知」「黙想する智」の3種類の知

馬齢を重ねたのでこういうことも言えるようになった。

長く生き続けてもどうも退屈なだけかもしれません。早く死にたいというのではないのですが、長く生き続けるための方法や手段に懸命になるというのには興味がありません。長生きしてもとりたてて智慧が増すわけでもない。つまり、そういう意味ではつまらない。退屈である。だから、齢をとって、そしてしばらくして死ぬというのは、誰がデザインしたのかは知らないが、良くできたプロセスだと思います。

しかし、とりたてて智慧が増すのではないにしても、壮年期や熟年期よりも、より見えてくるものはあるのだろうと思うことにしています。そうするとそれほど退屈ではない。

より見えてくるものがある、とは、正確には、世界を見る見方の重心位置を変化させることで、今までとは見えるものの景色が違ってくるということです。それは、三十代や四十代あるいは五十歳代で偏重せざるを得なかった見方をそのまま継続することを手控え、そうした見方への依存を少なくして、それまで意識的にあるいは無意識のうちに抑え込んできた別の世界の見方に、場所を徐々に明け渡すといったことでおそらく可能になると思われます。

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食と3種類の知とヘルシーエイジング

手間ひまかけてつくられた旬の農産物やていねいに作られた加工食品が好きで、そういう食べものはたいていは味もいい。だから、そういう食べものに対してプレミアム価格を支払うのは当然だと考えています。それが国内で栽培・生産されたものである場合にはなおさらです。

食材や食べ物に関して実に多くが語られており、参考になる記事や書物も多いのですが、たいていは重心位置が味の方に傾いているか、逆に栄養や健康やみかけの年齢の圧縮の方に傾くかで、私にとってはあまりいい刺激とはならない。そこで、私にとってすわり心地のいい椅子に座って、食べ物と3つのタイプの知(ないし智慧)とヘルシーエイジングの関連について、雑感風にまとめてみたいと思います。10数回に分けますが、続けて掲載予定です。

目次

(1) 3種類の知
  (1-1)はじめに
  (1-2)「測る知」「思考し共感する知」「黙想する智」の3種類の知
(2) 遺伝子の振る舞いと「姥(うば)捨て山」
  (2-1)生の存在感と死の存在感
  (2-2)トレードオフとしての遺伝子の振る舞い
(3) 食べるもの・食べることと3種類の知
  (3-1)3種類の知の状況
  (3-2)食べるもの・食べることと3種類の知の関連
  (3-3)食と農業と3種類の知
  (3-4)食と医学と3種類の知
(4)ヘルシーエイジングと3種類の知
  (4-1)ヘルシーエイジング(きれいに齢をとる)
  (4-2)3種類の知を媒介としたヘルシーエイジング
  (4-3)食とヘルシーエイジング

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2012年3月22日 (木)

イトヨリ

魚のことです。イトヨリダイといいます。札幌では、ごくまれに魚売り場に並びます。北海道の魚ではないので、魚売り場のオジサンやオバサンも食べたことがないらしい。「煮付けかなんかにするのでしょうか?」

サバやアジのそばに並んでいるととても大きく見えるきれいな魚です。鮮やかだけれども穏やかです。鯛(たい)のそばに置くとお互いの色が安定します。姿が美しい。色はピンクをベースに赤が混じり、その上に黄色のラインが胸ビレあたりから尾ビレまで何本か走っています。春から初夏の西日本の魚です。延縄(はえなわ)釣りか一本釣り。東京の魚売り場でも時期にはときどき見かけます。

食べ方は、僕の知っている範囲では、刺身、蒸す、焼く、煮る。

札幌まで運ばれてきたので刺身では食べられない。くせのない上品な白身なので、色は付けたくない。煮ると崩れやすいし白い肌に傷がつく。熱を通した食べ方でいちばんいのは蒸すこと。だから、蒸して、自家製ポン酢をかけて食べます。

こういう贅沢もたまにはいい。

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2012年3月21日 (水)

アサリのおすまし

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地元(北海道東部)でとれたけっこう大ぶりなアサリを売っていたので、サバを買ったついでに買いました。アサリの収穫量が圧倒的に多いのは愛知県ですが、北海道でも少しは獲れます。

12月のサバは脂がのっていておいしいので、札幌でも新鮮なのが並んでいたらシメサバにします。冷凍しておいてお正月に食べる事もある。この時期のサバはもうだめかもしれないと思いながら買ったのですが、塩焼きにするとパサパサで、やっぱりダメでした。

アサリの方は、アサリ自体からもいい出汁がとれますが、それなりに手間をかけて引いた出汁をベースにおすましを楽しみます。僕の希望でアサリ以外の具は何も入れない。

砂抜きしてあるとあったのですが、念のため海水と同じような濃度の塩水にひたしておくと、やがて気持ちよさそうに伸びをします。料理の時間まで蓋(ふた)つきの容器で冷蔵庫保管ですが、元気な奴は予想通り、塩吹きをして蓋を濡らしている。

料理の時はかわいそうで、元気な奴を火にかけた鍋に入れると、しばらくして全員がパカッと開いてできあがり。こういう場合は、どうか成仏してくれという気分が濃くなりますが、その直後に、おいしいといって食べるので勝手といえば勝手なものです。

外国生まれのアサリが、1泊2日か2泊3日かは忘れましたが日本に短期滞在して日本の市民権を取得する場合もあるようですが、北海道東部でそんなことをしても割に合わない。

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2012年3月19日 (月)

DHA・EPAサプリメントの宣伝コピーに、ちょっと違和感

我が家でとっている新聞は折り込み広告が比較的少ないのですが、それでもそれなりの折り込み広告が届きます。そのうちのひとつで、DHAとEPAのサプリメントが宣伝されていました。ある食品会社のサプリメント商品です。

コピー(宣伝文)の一部をそのまま引用します。以下の「・・・」部分。

「中高年期にたいせつな、青魚のサラサラ成分DHA。」「厚生労働省では、国民の健康維持などを目的とした基準の中で『DHAおよびEPAの目標摂取量を1日1g以上が望ましい』としています。驚くことにその量はクロマグロの刺身(赤身)で例えると約9人前以上。毎日の食事から摂るには大変な量ですし、さらに焼いたり揚げたり調理を加えることで、DHAは約20~50%も流れ出てしまいます。・・・中略・・・だからこそ、サプリメントを活用して積極的に補うことが大切です。」

それはその通りなのですが、「マグロの刺身(赤身)約9人前以上」という部分と、最後の「だからこそ、サプリメントを活用して積極的補うことが大切です。」にかなり無理があります。

「クロマグロの赤身」でなく、「脂身、すなわちトロ」(ここでは中トロか大トロかの区別はとくには気にしない)なら0.3人分、生で食べられるサバは手に入りにくいので「まさば」を焼いたものなら0.5人分、「あじ」の開きを焼いたものなら0.6人分、「ぶり」は刺身か照り焼きかで違ってきますがどちらにせよ「1日1g」のためには0.4人分から0.5人分で十分です。DHA・EPAのサプリメントは必要ありません。

DHAやEPAといったオメガ3系の不飽和脂肪酸を無駄なく摂取するのに一番いいのは、やはり刺身で食べることでしょう。煮たり油で揚げたりすると、煮汁や揚げ油にせっかくのDHAやEPAの一部が流れ出してしまうといわれています。そうであろうことは流れ出る量については細かくはわからないが、常識的に簡単に想像できる。

青魚は非常に新鮮でないと生で食べるのが難しい。僕はシメサバが好きなので自宅で好みの酢を使ってシメサバを作りたいのだけれど、そういう新鮮なサバには札幌では対面販売の魚屋でもめったにお目にかかれない。だから、焼いて食べることになる。焼いたサバ・焼いたアジの開き・焼いたブリにも、下の表にまとめたように、DHAやEPAはたっぷりと含まれている。もったいないなら落ちた油を後でからめてもいい。青魚の種類によってはホイル焼きという手もある。しかし、魚を焼いてその脂が「20%から50%」ほど焼き網の下の受け皿に落ちたからといって嘆き悲しむ必要はなくて、食べる量を0.5人分から1人前へと通常の量に戻したら、「DHA・EPAを1日1g」という目標はそういう魚だけでも達成できます。

Dha_epa

僕が気になるのはこういう広告のメッセージに素直に反応する方々で、そういう素直な方々は、おそらくマグロのトロを十分以上に食べて、そしてこのサプリメントも毎日飲むような気がします。そういう状態を単一品目の摂取過多、摂り過ぎといいます。しかし、他との関係(たとえばオメガ6系の不飽和脂肪酸の摂取量)もあるので、これだけではいいとも悪いとも何とも言えない。

その食品会社が推奨している1日あたりのそのサプリメントの摂取量は金額に直すと約200円。これをもったいないと考えるか、それとも、魚は嫌いなので、ましてや青魚などを台所で料理するなど考えられないというような主婦(およびそういう主婦と一緒に暮らしている方)にとっては、たとえばトロの刺身の値段、ブリの切り身の値段やサバ1匹の値段、そして料理と後片づけの手間を考えると安い代替案かもしれません。食べる楽しみは減少しますが。

ここからは僕の想像ですが、この食品会社はそういうことは百も承知で「マグロの赤身」に焦点を当てているのかもしれません。マグロの赤身が好きだというのは、トロが捨てられていた時代は別にして、トロは食べ飽きたということでもある。トロとは脂身なので、トロを避けるということは、旬の青魚のような脂の乗った魚も食べたくないということになる。そういう好みをもった一群の人たちがいる。そういう人たちは、マグロのトロや青魚に豊富に含まれているDHAやEPAが不足する。そういう背景でのこのサプリメントのマーケティングかもしれません。

もっとも僕ならそういう場合は(しかし実際は、青魚が嫌いになることは、まず、ないと思いますが)、普段からよく食べているあっさり系で微妙な味を楽しめる白身魚を選びたいと思います(下の表を参照)。「そういう好みをもった一群の人たち」が白身魚の微妙が苦手なので味のわかりやすいマグロの赤身、そしてサプリメントということなら、何をか言わんや。

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2012年3月16日 (金)

食べ物とお化粧

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適切なお化粧は、魅力的な女性をさらに魅力的にします。その女性の魅力的な部分を際立たせるともいえます。職業柄、自分の魅力を抑える方向のお化粧をする女性もいます。いずれにせよ、自分を外部にどう伝えたいかという意思が働いているので、広い意味でのマーケティングです。

野菜や魚のような食材はたいていは「すっぴん」で勝負しています。もっともたいていの野菜は泥などはきれいに落とされ、サイズもそろったものがセットで販売されているので厳密には「すっぴん」とは呼べません。

経験を積んだ賢い消費者は食材の旬の時期などは頭に入っているので、見るだけで、その食材の鮮度や力強さや味をある程度は見抜くと思われますが、たとえば、その野菜にどれほど農薬や化学肥料が使われているかを売り場で見ただけで判断するのは不可能です。

そこで、その野菜が農薬を使っているのかどうか、生産者は誰なのかがどんな形であれ表示されていると、つまりそういうシンプルなお化粧がほどこされていると、それはあるタイプの消費者にとっては有益なマーケティングメッセージになります。しかし、その同じメッセージが、そういうことに興味のない人にとっては意味のない騒音、ないしは、値段の高さを告げるだけのディマーケティング(購買抑制)メッセージになるので、誰にも感じのいいお化粧というのは難しい。

若い知り合いが4月から独り暮らしを始めます。そういう若い消費者は、パン屋でバラ売りされているパンや惣菜売り場で量り売りされている惣菜類には表示されていない商品情報(細かい使用材料など)が、複数個のパンがポリエチレン袋にまとめられて封をされ、惣菜が容器にパッケージングされたときには、突然に登場してくることなどはおそらく知らない。かりに知っていたとしても、その世代の関心の中心は惣菜やパンの量と味なので、そういうことは気にしない可能性も高い。

商品の入ったガラス容器や商品パッケージには、消費者に訴えかける力を持ったその商品の物語が必要だとはマーケティングの世界ではよく言われることです。しかし、容器やパッケージの語る物語に素直に共感できたとしても、裏を見ると一般の家庭の台所では決して見かけることのない物質名が原材料の欄に羅列されていて、すぐに「お里が知れる」タイプの商品も少なくありません。逆に、原材料表示欄はすばらしいのですが、買ってみたら味はまったくの期待はずれというのもそれなりにある。見る目を養うには何度かは痛い目に会う必要があります。

お化粧をした女性とお付き合いするのといくぶん似ているところがあるかもしれません。

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2012年3月15日 (木)

続・「食べ物に関心のうすい専門家と、酒屋のオヤジさん」

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以下は、いつもお世話になっている酒屋のオヤジさんと僕の配偶者の、昨日の会話です。「食べ物に関心のうすい専門家と、酒屋のオヤジさん」という2月27日の記事の続きです。なお、酒屋のオヤジさんは70歳。

「今日また血糖の検査をしたら5.8になったんだ。順調に下がっているから先生もびっくりさ。先生はこれからも運動を続けるようになどというだけでね。面倒なので食事のことなど話さないよ。運動を続けているのでそのせいでしょうね、と先生と調子を合わせているのさ。運動なんかしていないのにな。」
「5.8ならギリギリだけど正常値ですよ。」

5.8とはグリコヘモグロビン HbA1cの測定値のことです。過去1~2か月の平均的な血糖の状態を教えてくれます。「食べ物に関心のうすい専門家と、酒屋のオヤジさん」でも書きましたが、7.2%~7.3%もあったそのオヤジさんのHbA1cが、GI値の低い食べ物へと食事内容を切り替えたら(奥さんの努力が非常に大きいと思うのですが)3か月ほどして6.1%にまで低下した。HbA1c基準値は4.3~5.8%の範囲なので、それ以上の数値だと、それ以前の1~2か月は高血糖状態が続いていたということになる。6.5%以上であれば、ちょっとヤバイ。8.0%を超えると非常にヤバイ。それが今度は5.8%になった。

「値が下がったものだから、先生は実は去年の8月は8.1もあったと急に言い出すんだ。その時は黙っていて、今になってそんなことを言われてもな。体重も4キロ減ったよ。71キロが67キロさ。」
「よかったですね。甘いものを食べ過ぎてはだめですよ。」

こういう話を聞くのは楽しい。

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2012年3月14日 (水)

美味しい赤い魚

北海道の魚(北海道でしか獲れない魚や北海道でよく獲れる魚のこと、ただしイカやタコなどは除く)には、「アンコウ・カジカ・カレイ・ヒラメ・キチジ・クロマグロ・サケ・サンマ・シシャモ・ソイ・タラ・ニシン・ハタハタ・ハッカク・ホッケ・イワシ・メヌケなど」がいますが、僕の独断と偏見では、そのベスト・ツーは、なんといっても「キチジ(売り場ではキンキ)」と「メヌケ」です。この二種類の白身魚の前ではあとの魚は霞んでしまいます。

値段が張るものなので、旬の時期に頻繁に食べるというわけにはいきませんが、刺身でも、焼いても、煮ても、鍋でも、どんな調理方法でも食べる者を幸せにしてくれます。両方とも鮮やかな赤い色をしています。

北海道の魚ではありませんが、「アカムツ(赤いのでアカムツ、売り場では「のど」の部分が黒いのでノドグロ、とも呼ばれている)」を加えると、日本の魚のベスト・スリー。アカムツも白身魚で、刺身でも、塩焼き、煮付け、それから一夜干しでも、どんな料理法でも大丈夫。色は、キンキやメヌケと比べるとピンクに近くなります。

それぞれに美人ですが、キンキやメヌケが妖艶な美女だとすると、アカムツは清楚な美人といった違いがあります。三種類のうちどの魚が一番おいしいかは、食べる人次第です。ここに鯛(タイ)を付け加えると、赤い衣装をまとった白身魚のラインアップが完成します。

一昨日、対面販売の魚売り場に30~40匹のキンキが並んでいました。「お買い得だよ。」少し小ぶりで、値段はそれほど高くない。「お買い得だよ」のオニーサンに、刺身になるかと尋ねたら、ダメだという返事。刺身で食べられるキンキは釣りキンキだけなので、売り場のキンキ達は網で一網打尽(いちもうだじん)にされたキンキ達の一部ということなのでしょう。

釣りキンキといっても、釣竿で釣ったのではなく延縄(はえなわ)で漁獲したもの。しかし、一匹一匹生きたまま「釣る」ので鮮度と質は網ものよりもはるかに高い。漁獲量の3分の2が築地に直行するそうです。

その夜のキンキは、焼いて食べました。

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2012年3月13日 (火)

露地物アスパラガスの予約案内

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この時期にデパートやスーパー、生協などの野菜売り場に足を運ぶと、アスパラガスの予約案内チラシが積まれているはずです。我が家にも某百貨店から案内チラシが郵送されてきました。案内チラシはさまざまな場所で目にするのですが、この案内ほどアスパラガスの種類や特徴が明瞭簡潔に記されているものは見たことがない。アスパラガスに関しては、とてもレベルの高いバイヤーがその百貨店にはいらっしゃるのでしょう。そのあたりの野菜の教科書よりもはるかに的確。

ハウス物はたいていは3月の末から発送されますが、この案内に記載されている露地物は5月下旬から6月上旬にかけての出荷。北海道の露地物アスパラガスの旬の時期が確認できます。

生産地を並べると、以下のようです(順不同)。細かいので北海道のアスパラガスが非常に好きな方以外の方は、適当に読み飛ばしてください。

・喜茂別(きもべつ)、美瑛(びえい)、東神楽(ひがしかぐら)、長万部(おしゃまんべ)、和寒(わっさむ)、羽幌(はぼろ)、羊諦(ようてい)、函館(はこだて)、富良野(ふらの)、当別(とうべつ)、小清水(こしみず)、美唄(びばい)、小樽(おたる)、赤井川(あかいがわ)など。

次に色。

・色は、緑と紫と白。ここではどうでもいいことですが、僕の好みは緑。懐に余裕があれば白。ブロッコリーは緑、カリフラワーは白ですが、カリフラワーと同じで、光を遮断しないと白いアスパラガスは作れない。手間がかかる。手間がかかる分だけ値段は高くなる。ただし、値段はサイズに依存するので、色だけでは何とも言えない。案内には「グリーンは甘さ、パープルは食感、ホワイトはほろ苦さ」とあります。

最後はアスパラガスの品種です。カタカナが続くので興味のない方はざっと眺めてください。

・バイトル、ガインリム、スーパーウェルカム、ウェルカム、ポールトム、バーガンディ(これはワインと同じで赤紫)など。

お世話になった方に差し上げるのはどれがいいか。結構に悩ましいのが北海道の露地物のアスパラガスです。

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2012年3月12日 (月)

「雪中ラベンダーと雪中ローズマリー」のその後

今年の冬は寒かったので、札幌でも最低気温がマイナス2ケタの日が何度もありました。しかし、雪は例年よりも少なかったかもしれません。知り合いの漬物作りのベテラン女性も先日「今年は『雪はね』(雪かき)がいつもより楽だったよ。」と言っていたのでそうだったのでしょう。

我が家のラベンダーは富良野の産なので冬の寒さに強いのは経験済みです。しかし、昨年の夏に近所で買った北海道産と思われるローズマリーは耐寒性のある種類らしいですが冬越しは初めてなので心配でした。どうやら持ちこたえたようです。さすがに葉の色からは、冬入りする頃の鮮やかさが消えています。雪が鉢植えにいっぱいに積もるようにしてあったので、雪が保温効果と水分の供給源でした。

先週は雪はときどき降り、気温が少し上昇したとはいえあいかわらず寒かったのですが、週末は、朝の日の光に春が泳いでおり、土も乾いている様子だったので、久しぶりの軽い水遣り。そのうち、ローズマリーがきれいな春の緑色になるのが待ち遠しい。

関連記事は「雪中ラベンダーと雪中ローズマリー」。

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2012年3月 9日 (金)

カムチャッカとアラスカの紅鮭(ベニザケ)

北海道近辺の鮭は「白鮭」(シロザケ)で、このなかに不知時(トキシラズ)のようなとてもおいしい種類も含まれますが、塩鮭だと最近の好みは「紅鮭」(ベニザケ)です。「中辛」や「辛塩」といった塩辛いのは、すぐにお腹がすいてしまうスポーツ世代のご飯がいっぱいつまったお弁当のおかずにはいいかもしれないが、家庭向きではありません。我が家でたべるのは、穏やかな甘塩仕立ての紅鮭。

札幌にいると地元の鮭だけでなく、ロシアのカムチャッカ半島付近で獲れた紅鮭や、アラスカのカッパーリバー(Copper River)で獲れた紅鮭が、専門の魚屋に行けば、比較的簡単に手に入ります。手書きポップで「北洋産」や「カッパーリバー産」と書いてありますが、カッパーリバー産の方が値段は少々高い。しかし、アラスカの急流で獲れた方が、どうも値段の差以上においしいようです。

以前、職場で食べるお弁当のおかずとして北洋産の甘塩仕立ての紅鮭をよく利用していましたが(「弁当箱には甘塩の紅鮭」)、家庭の食卓で、北海道の白鮭・北洋産の紅鮭・カッパーリバーで獲れた紅鮭を、風味の違った塩鮭として気分に応じて食べ分けるのも楽しい。

蛇足ですが、白鮭は英語では Chum Salmon(チャム)、紅鮭は Sockeye Salmon(サカイ)。カッパーリバー産の生の紅鮭が手に入るのは5月半ば以降。

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2012年3月 8日 (木)

続・「自家製タクアン、あるいは手前タクアン」

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自家製タクアンの最後の3本を取り出しました。醗酵した糠(ぬか)のいい香りが漂い出ます。今年の分はこれでおしまい。タクアンに使った糠は、そのほとんどが自家製の糠。我が家のご飯は3分搗(つ)きなので、玄米を3分搗(つ)きに精米するときの副産物の糠を蓄えておいたものです。

ダイコンは「つ」の字の形になるまでしっかりと天日干しさせてあったし、保存中のタクアンは、保存容器の中で、日本酒がまじってわずかにしっとりとした自家製の糠(ぬか)で厚くおおっていたので、外に置いてあったのですが、今年の冬の寒さでも凍ることはなかったのでしょう。3本なら、3月いっぱいで食べきってしまいます。

自家製タクアン、あるいは手前タクアン」という正月明けの記事のなかで「今回の総生産本数はたった10本ですが、1週間から10日で1本を食べるとすると、4月になるまでは楽しめます。残りの8本は、上部を覆った糠にまたわずかに日本酒をばらまいて重石をもどし、保存容器で丁寧に保管中。次回、つまり今年の秋は生産本数は少し増やして12本の予定。」と書きましたが、消費速度は予定を少々上回ったようです。

「札幌で大根を干すのは10月最後の週から」なので、次回は7か月半後に最初の作業が始まります。

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2012年3月 7日 (水)

「ほしまる」という名の直播き(じかまき)米

2年ほど前に「お米の直播(じかまき)」というブログ記事を書きました。北海道で進んでいるお米の直播き実験に関する内容のものでしたが、その直播き米が商品として出荷されたそうです。僕は、まだ食べたことはない。

直播き米とは、田に直接種モミを播(ま)いてコメを栽培する方式です。苗を育ててそれを田に植えるという、僕たちが「田植え」という言葉を聞くとすぐに思い描くような育苗と田植えのプロセスを必要としない方式です。ただし、直播きといっても小麦の直播きイメージではない。2つの方式があり、ひとつは湛水直播(たんすいちょくはん:水を張った田にバラバラとモミを播き、あとで水量調整)と呼ばれ、もうひとつが乾田直播(かんでんちょくはん:乾いた田にバラバラと種モミを播き、あとで水を引き入れる)と呼ばれています。

直播き米の食味調査の結果などを拝見すると、直播き米は直播きの方が味や姿が断然よくて、育苗・田植えというプロセスで育てると食味が悪くなるみたいです。

その直播き米の名前は「ほしまる」、価格は5㎏入りで1,980円(税込み)。販売チャネルは当初は限定的。以下に参考までに、去年の11月下旬の札幌のあるスーパーマーケットでのお米の店頭価格(5㎏袋入り、白米、税込み)を並べておきます。

_201111

前述のように、直播きなので、苗を育てて田植えをする必要がない。そのため農作業を4割削減できるそうです。北海道の一般的な稲作農家で直播きに切り替えた場合、作ったものが想定通りに消費者に売れるとして、生産面ではどれくらいの費用削減効果があるか、少し気になります。

一般に、お米の生産費(全算入生産費:お米の生産に必要な費用をすべて合計したもの、つまり、物財費と労働費と地代や支払利子などの合計)は、10アールあたりの全国平均が、平成22年産米に関しては、14万1526円。お米60㎏(1俵)単位でみると、1万6594円です(農水省「平成22年産 米生産費」)。これは広い水田を持つ農家と狭い水田を持つ農家を合わせた全国の平均値です。1戸あたりの水田面積は広くない。

60㎏の全国平均生産費が1万6594円という場合の農家1戸あたりの水田面積(作付規模)は1.0ヘクタールです。ただ、広い水田の方が、狭い水田よりも、「一定レベル」までは生産費が安くなります。だから、面積(作付規模)が5~10ヘクタールの水田では60㎏あたりの生産費は1万2680円です。

【註】僕は、日本の水田の場合、この「一定レベル」は7~8ヘクタールだと考えています。規模を拡大したら効率的になるという議論はよく聞きますが、日本という国土環境に置いて、「どこまで」農地拡大による収穫逓増が有意に継続するかについての実証研究は寡聞にして知らない。「どこまで」を組み込んだ議論はほとんどありません。関連記事は「農地の集約化・大規模化で収穫逓増?(その3)」)。

日本の農家1戸あたりの平均農地(経営耕地)面積は1.8ha、それから北海道の1戸当たりの平均耕地面積は19.3haで、これと米国やフランス、あるいはドイツのそれがよく比較されて、たいていの場合は日本の農業は効率が悪いという議論になるのですが、ここでの農地や耕地面積とは稲作地と畑作地の両方を含みます。

農地の広い北海道では、水田も同じように広いかというとそうではない。北海道の農地の広さを実感できるのは「じゃがいも・たまねぎ・にんじん」などの野菜畑や小麦畑で、水田は確かに広いことは広いが、畑作地のようではない。

北海道の農家1戸あたりの平均水田面積は、5.9ヘクタール。全国平均が1.0ヘクタールなのでその6倍。対象を水稲作付け農家一般ではなく(そのなかには、パートタイム農家や趣味の農家も含まれるので)、主業農家だけを対象にすると、北海道の1戸あたりの平均水田面積は6.8ヘクタール、全国平均は1.9ヘクタール(「2005年農林業センサス」)。

日本でどこまで1戸あたりの農地(稲作地と畑作地)や水田(稲作地)を拡大できるのかという議論に関しては、僕は北海道のそれぞれの平均値が上限に近いと直感的に考えています。つまり、農地(稲作地と畑作地)は19.3ヘクタール、水田(稲作地)は6.8ヘクタール。

さて、直播きによって農作業の4割を削減できると考え、「農作業=労働費」とすると、平成22年産米の場合は労働費は全算入生産費の26%なので、10.4%の生産費削減効果が期待できます。水田面積(作付規模)が5~10ヘクタールの平成22年産米の生産費は1万2680円だったので、これが1万1361円へと低下します。北海道だけで「直播き」「収穫逓増」を考えるなら、1万円も視野に入ってくる。

「ほしまる」という名前の由来は知りませんが、北海道のお米には「ほしのゆめ」「ななつぼし」「大地の星」(加工食品用のコメ)、それから、星という文字はありませんが「きらら397」のように、伝統的に「ほし(星)」がよく使われます。「おぼろづき」というのもあり、どうも夜の響きなので、「コシヒカリ」や「ヒノヒカリ」という昼の光のネーミングの傾向と対照的です。

「ほしまる」が、小口パックで売られていたら、すぐにでも食べてみます。

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2012年3月 6日 (火)

白いふりかけ、あるいは、うまみ調味料

「ふりかけ」というご飯に振りかけて食べるための食品があります。広辞苑やWikipediaの説明を参照すると、「飯の上に振りかけて食べる食品。魚粉・海苔(のり)・塩などをまぜ合せたもの。」(広辞苑)、「ふりかけとは、主に炊いた米飯にふりかけて使う、粉末状、粒子状、あるいはそぼろ状の調味料的副食物のこと。食事に際して調理するのではなく、作り置きの常備菜的なものを指すことが多く、商品化された市販品の種類も豊富である。」(Wikipedia)となっています。

だから、一般のふりかけはどの素材の色がより強く出るかによって全体が緑になったり、茶色や赤みが勝ったりしますが、要は微妙にカラフルです。

世の中には、それとは違って白いふりかけがあります。これはうまみ調味料(以前の名称は、こちらが正確だが、化学調味料)とも呼ばれおり、かつて日本の食卓を風靡(ふうび)したことがあります。家庭の食卓からはすでに消えてしまったと思っていたのですが、ご夫婦が熟年以上の一部の家庭ではまだ健在のようです。そういう家庭の食卓にお邪魔することもあり、そこに醤油さしと白いふりかけの入った容器が置かれているのを見ると何十年かをタイムスリップした気分になります。

どう利用するかというと、ここは札幌なので、僕が拝見したのは、白菜の漬物などに振りかけて食べるというもの。白菜に限らず、漬物に振りかける方が多いようです。観察事例が少ないので、それが一般的な使われ方かどうかはわかりませんが、愛好者がまだそれなりにいらっしゃることはわかりました。

しかし、家庭用でなく業務用となると、この白いふりかけはあいかわらず活躍の様子です。手元に細かい統計数字などはないのですが、街の中華料理店(含む、ラーメン店)の一部ではうまみ調味料(化学調味料)は当然の必需品とされているようで、それが作り出す濃厚な、癖になる味を売りにしているチェーン店が繁盛しています。

普段の我々にもう少しおなじみなのは「アミノ酸等」。コンビニ弁当や加工食品、パッケージングされたお惣菜を買った時に袋や包みの「原材料名」欄に「アミノ酸等」という表示があれば、それは、うまみ調味料(化学調味料)のことです。

アジアの人たちは、このうまみ調味料(化学調味料)が現在の日本人以上に好きな様子で、これにはうまみ調味料メーカーのマーケティングも大いに「貢献」していると思いますが、世界全体のうまみ調味料(化学調味料、すなわちMSG:グルタミン酸ナトリウム)の消費量のうち、2003年では、

・日本や中国を含むアジア・オセアニアの消費量は、83%
・中国の消費量はアジア・オセアニア消費量の45%(あるいは、世界消費量の38%)。

日本でも、各種の食品や食材(惣菜や野菜、そしてお米など)の小口パック販売が盛んになってきましたが、アジアの発展途上国でのうまみ調味料(化学調味料)の小口パック・マーケティングはもっと徹底していて、ワンコイン販売が主流のようです。ワンコインといっても、使い切りサイズ、気軽に買える価格帯なので、ワンコインとは日本円に換算すると5円玉ないし1円玉。500円硬貨ではありません。

しかし、昼時の日本のOLにたとえてみれば、500円硬貨を1枚持ってコンビニにお弁当とお茶を買いに行ったそのついでに、あまった50円で甘いお菓子を買うという感覚に近いのかもしれません。

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2012年3月 5日 (月)

塩の好み

我が家で日々の料理や味噌作りや塩麹に使う塩は、最近は、高知の塩とベトナム(カンホア)の塩。以前「塩の値段」という記事で伝統的なつくりの塩の製法や成分構成を概観したことがありますが、その時のテーブルにベトナム(カンホア)の塩と、沖縄(粟国:あぐに)の塩を付け加えてみました。

沖縄(粟国)の塩以外はすべて料理で使ってみましたが、地域により海水成分に差があり、それが微妙な個性になっています。高知の塩はまろやかで控えめ、北海道の塩は苦みが強めで「どうだ」という感じです。ベトナムの塩は味は伊豆大島の塩に近く、石臼で挽いてあるせいかふわっとして使いやすい。自家製パンにも使います。

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塩に関して納得できる情報はあまりないのですが、1998年に東京都消費者センターから、「いろいろな『塩』-塩とミネラルとキャッチフレ-ズ-」と題する88ぺ-ジの小冊子が発行されたそうです。現物は手元にないのですが、その小冊子から塩の成分分析部分の一部を引用した記事に出会いました。以下はそこからの引用です。ただし、もともとの測定対象は52種類というか52銘柄(旧専売公社系が9銘柄、その他の国産の塩が37銘柄、輸入品が6銘柄)、その記事で取り上げられている塩の種類は15、そこから僕が商品構成のバランスを考えて、さらに8種類に絞り込んでみました(すぐ下の表)。

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成分の表示方法や順番が、最初の表とは違うので見づらいかもしれませんが、たとえば最初の表の3番目「海水(伊豆大島)」と、この表の上から4番目「自然海塩 海の精」が同じ商品のはずです。そうやって比べてみるとわかりにくさは小さくなる。

乾燥減量とは商品としての塩に含まれている水分の割合。この値が大きいとしっとりとした塩、小さいとさらっとした塩、パラパラとした感じの塩ということです。伝統的な製法の海水塩は、たいていは、しっとりとしている。

8銘柄は、商品特性で3つ(ないし4つ)のグループに色分け(水色、淡い黄色、淡いピンク、濃いピンク)しましたが、その商品特性を僕の勝手な感想でまとめると以下の通り。

_3

塩の値段」や「オリーブ油の値段」で述べたように、塩やオリーブ油は調味料なので、つまりは脇役とみなすか、それとも主役をじわじわと食ってしまうほどの味のあるバイプレーヤーと考えるかで、商品選択のしかたが変わってきます。塩やオリーブ油に限らず、醤油や味噌、酢(す)や味醂(みりん)なども同じ。

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2012年3月 2日 (金)

カツオを普通の人の5.4倍食べると・・・

先日の「食と医のコラボレーション」での講演(といただいた資料)の中で、お互いにどういう具合に関連するのかよくわからない2つの事実がありました。この二つを、無理やりつなぎ合わせるとどうなるか。頭の体操です。ただし、そのやり方が強引すぎる場合は、途中に「つなぎ」を入れてその関連を考えてみます。対象となる地域に失礼があると申し訳ないので、ここでは「某県」という地名を使います。

(事実-1)
◇ 某県民の健康
・働き盛りの男性の寿命が短い
・脳血管疾患の患者が多い
・糖尿と脂質の要注意者が増加している
・高齢期に肥満気味になっている

(事実-2)
◇(某県の)カツオの消費量は、全国平均の約5.4倍
・某県のカツオの1世帯当たりの年間購入量は6.929㎏で、全国平均1.282㎏の約5.4倍、昭和51年から連続全国1位。
【註】カツオとは魚の鰹のことです。鰹のたたき、のカツオです。

この2つの事実を無理やりつなぎ合わせると、カツオを食べすぎると早死にするか、生活習慣病といわれているものになりやすいということになりますが、これだといかにも乱暴です。

資料には書かれていないもうひとつの事実(と一般に認識されているもの)は、某県の県民は、ともかく酒が強く、酒(日本酒)を大量に飲む。

この事実を追加すると、某県では、カツオを食べ過ぎ、同時に酒を飲みすぎるので、とくに働き盛りの時期にそうであろうと推測できるので、「働き盛りの男性の寿命が短い」。働き盛りの時期を無事に乗り切っても、その食習慣は変わらないので、「脳血管疾患」や「糖尿」といった嫌な状況が待っている。しかし、これも乱暴な議論です。

モノの本によれば、実際は、モノの本に頼らなくても我々の常識の一部になっている(なりつつある)ことのひとつに、青魚などに多く含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)といった(不飽和)脂肪酸の役割があります。これらは、高脂血症・血栓症などの循環器系疾患の予防に有効と認められており、またDHAは我々の脳神経組織や網膜の機能維持に必須なものです。

「日本食品脂溶性成分表」などで、カツオやその他の我々におなじみの魚のDHAとEPAの含有量を調べてみると、以下のようになります。単位は㎎で、食材100gあたりの含有量です。

Dha_epa

つまり、DHAにしろEPAにしろ、カツオにものすごく多いというわけではない。「ぶり」や「あじ」の「5.4倍」以上たべないと同程度のDHAやEPAが摂取できない。EPAに関しては10倍以上。だから、いっぱい食べるのか。

ここからは僕の勝手な想像です。

カツオを平均の5.4倍食べるということは、ヒトの食事量はそれほど変わらないので、他の食材を食べる分が少なくなる。どこにしわ寄せがいっているのかわからないが、全体の食材バランスは悪くなる。それから、大酒を飲む人によくみられる傾向ですが、飲むことに熱心であまり食べない。飲むほどに食べなくなる。そういうことで、「某県民」の現在の健康状態が結果したのかなと、無責任なことを考えています。

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2012年3月 1日 (木)

医者と食べ物、管理栄養士と食べ物

食と医のコラボレーションに関するシンポジウムがあり、その分野で造詣の深い講師の方々やパネル・ディスカッションの参加者の講演や議論を拝聴しました。講師やディスカッション参加者は、複数分野のクロスオーバー経験も含めて、医学か農学、あるいは栄養学がご専門の学術畑の方々です

講演やディスカッションのなかで、僕にとってはとても興味深い内容の発言がいくつかあり、なぜ興味深かったかというと、今まで医者や管理栄養士と食べ物の関係について、直接経験や間接経験を通して感じてきたことや考えてきたことが、その分野の専門家の経験によって確認できたからです。以下に、興味深かった発言を並べてみます。皆さん、それぞれの関連データや実体験を踏まえての発言です。

◇「医者は食べ物のことをよく知らない。医者のいうことを聞くと長生きできない。」「医学部の多い都市に住んでいる人たちの平均寿命は、医者の指示に接する機会が多いので、そうでない地域よりも短い。」「医者の平均寿命は、平均よりも5年ほど短い。」

◇「管理栄養士のつくった料理はまったくおいしくない。」「ほとんどの管理栄養士は、栄養バランスのことしか知らないので、もっとも食育の必要なのは管理栄養士かもしれない。」

大部分の医者は、病人ないしこのままだと病気になりそうな人に農産物・水産物・畜産物を食べさせるのはどうも苦手で、得意なのは、食べ物の替わりに薬を食べさせることかもしれません。関連記事は「食べ物に関心のうすい専門家と、酒屋のオヤジさん」。その記事に登場するお医者さんも、食事や食べ物と健康の関連については興味も関心もなさそうです。

まずいし献立がひどいので病院の食事を食べ続けると、嫌になる、嫌になるどころかかえって病気になると、入院中の友人がぼやくので、そのことに関しては、「病院で不健康になる方法」という記事に書いておきましたが、たしかに、管理栄養士の眼の行き届いたに違いない食事は、その友人を食事時にお見舞いしその食事内容を拝見した限りでは、失礼を承知で言えば「ねこまたぎ」にちかい。「ねこまたぎ」とは、『(魚の好きな猫でさえもまたいで通り越すという意で)まずい魚をいう。』(広辞苑)という意味です。かつて、北海道産のお米がそう呼ばれた時期もあったようです。

一方で、子供に食材の本物の味を教えることに熱心な管理栄養士の方もいらっしゃいます。関連記事は「子供の頃の味のトレーニング」。本物の味とは難しい言葉ですが、僕は、その食材の持つ本来の味と栄養を最大限に引き出したような味つけのおいしい料理、そして、子供との関連でいえば、未熟な子供の舌に安易な妥協をしない料理、と考えています。子供はそういう経験の積み重ねで、食材と味の微妙を覚えていく。

ある家庭向け測定器メーカーの社員食堂の定食メニューが評判で、それをまとめたのが出版されていますし、その流れにのって、そのメーカーが開いた都心の食堂がにぎわっているそうです。管理栄養士の作った定食でも、おいしければ消費者は飛びつくということでしょう。僕は、その食堂へ行ったことはありませんが、そのベストセラー本は、配偶者が買ってきたので、そのメニューをある視点で眺めたことはあります。関連記事は「食堂定食での、玄米や胚芽米の登場回数」。

参加してみて楽しいシンポジウムでした。

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