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2012年4月27日 (金)

寒かった冬、寒かった4月(その2)

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さて、以前の記事(「迷ったら基本データ(世界の気温とCO2)・補遺」)では縄文時代の縄文海進(温暖化による海面上昇、)や弥生時代、平安・鎌倉初期の温暖化(気温上昇)に触れました。

『東京の赤坂周辺には、日枝神社が高台にありますが、急な階段を登るのを嫌がる参拝者が多いのか、階段わきに巨大なエスカレーターが設置されています。少し離れたところに豊川稲荷がありますがそこも高台です。早稲田近辺だと穴八幡宮が高台にあり、境内に入るにはけっこう急な階段を登っていくことになります。

ここでは大ざっぱに縄文の昔とひとくくりにしますが、縄文時代には温暖な時期が2度ほどあり、したがって今よりも海面がずいぶんと高く、海は奥まで入ってきており、海のそばの地盤の強そうな岬に神社やお寺のような霊的なもの、スピリチャルなものがつくられたようです。東京タワーも高台にあり、貝塚がそばで発見されているので、つまりは日枝神社や豊川稲荷や穴八幡宮や東京タワーのある高台は、縄文時代という昔は、海のすぐそばの岬でした。』(「迷ったら基本データ(世界の気温とCO2)・補遺」より)

ここでは、僕がなるほどと納得した資料にもとづいて(といっても、ただ納得した部分の一部を引用するだけですが)、過去1万年と過去40万年の地球の温度変化の様子を見てみたいと思います。

参照資料は『「異説、地球温暖化」- 生命と地球の進化論』と題する講演〈平成18年8月25日〉を文章化(講演記録)したもの(本田財団レポート No.116)。講演者は、東京工業大学の丸山茂徳教授(地球惑星科学専攻)。その資料のグラフとグラフ説明の一部を引用します。そのグラフが客観的な正しさをもった資料かどうかは、実際にはわからない(僕自身では検証できない)。僕が自分の知識と気温感覚にもとづいて納得しているだけであり、ホッケースティック・カーブの例もあるので、間違えているかもしれません。それはさておき。

【註】講演記録の最後に「ここで引用させていただいた図の出典を記すスペースと時間的余裕がありません。もし興味のある方は、ご連絡いただければ対応致しますので、よろしくご配慮お願いします。」とあるので、講演で使われた図がどういうデータソースからの引用からは、一部を除いては、わかりません。従って、このブログ記事では、図は当該講演記録からの『孫引き』、説明文は講演記録からの『引用』ということですませたいと思います。

【図1】:1万年前から現在までの気温の変化と人類の主なイベント。

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【図1】に関する説明:

『ちょうどここの0 が現在の地球の平均気温。それに対して左側はマイナスで、-5℃ぐらいがここです。右側が+3℃となっています。これが約1 万年前で、急激にポコッと暖かくなったという時期に対応します。その後、次第に温度は上昇し、6000 年前までに7℃も上昇しました。これが縄文海進です。それから現在までに何回か上がったり下がったりしています。人間が文明を創って、化石燃料をたきCO2を出すようになった時代は、過去300 年前ぐらいからです。このわずかな変化に今ナーバスになっている訳ですが、人間の文明とは無関係に、地球というのはこれぐらい(±4℃)を平気でやっています。

そこまでのことを簡単に要約すると、地球の気候は変化することこそが本質であると言うことが一つです。その温度幅を考えた時、・・・人類の文明以前に非常に大きな温度変化があった。だから現在我々がナーバスになっている1、2℃の変化は驚くべきものでも何でもない。もう一つ、温暖化とは総合的にはプラスで、もう少し広い時間と空間の視野で歴史を眺めようというのが二つ目。三つ目はこれから話しますが、温暖化と地球の水と空気のケミカルな汚染を混同してはいけない。一番怖いのは寒冷化という話をこれからして行きます。』

【図2】と【図3】:過去40万年の相対気温推移
【図2】
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【図3】

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【図2】【図3】に関する説明:

『今から100万年前、あるいは200万年前くらいから地球の両極に巨大な氷河が発達し始め、ギュンツ、ミンデル、リス、ヴェルムという4回の大きな氷期があり、最後、1万年前にポコンと温かくなって人間はこの間に文明を創った。そういう歴史です。』

『(図2では)右端が現在で、単位が1000 年ですから、10 万年前、20 万年前、30 万年前、40 万年前です。縦軸はやはり温度です。このパターンを見ると皆さん、誰しもお気づきになるのは同じような、のこぎりの歯のようなパターンが4回くり返している。例えば32 万年余り前に急激に温度が上がり、そして10 万年かけて下がって行く。また上がって下がって行く。また上がって下がって行く。そうして1 万年前にポコンと上がって、そのピークを少し過ぎた辺りにいる。これが10 万年周期の地球が持つ、あるリズムです。

一番重要な問題はここです。その後どうなるか。過去の記録がもっとも正確に残っているのがこの図(図3)です。これは過去の堆積物を対象に、酸素同位体を使って相対的な温度変化を測ります。未来はどうなるかと言った時、過去のパターンをそのまま持って来れば良い。現在はちょうどこのピークから下がり始めた辺りにいます。』

『これ(図3)は、北大西洋の海底堆積物を非常に精度よく測ったデータで、酸素同位体に基づく温度変化です。いちばん精度が良いのは過去12万年くらいのこのデータです。私の意見は、約12万年前の頂点からどれくらいの時間が経った時、急激な温度降下が起きるのかを解読することです。今は、この崖っぷちのところです。・・・1万年余り前に突然高温になったピークは、その後2回の降下の後でやや上昇して現在に至ります。・・・一方、12万年前の最大のピークは、その後2回の降下の後でやや上昇した後、大きく降下します。6℃も急激に下がっている。この落ち幅はだいたい50年で7℃くらいのペースです。今はこの崖っぷちなのです。この急激な降下が今から100年以内に起きるかどうかです。』

僕の中では、5年半ほど前のこの資料は、今後の地球の温度変化を考える際のひとつの準拠枠になっています。

「寒かった冬、寒かった4月」の終わり

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