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2012年8月29日 (水)

中国でジャポニカ米の生産量が増加

「中国で日本産と同じジャポニカ米(短粒種)の生産量が増えている。民間シンクタンクのJC総研(東京・新宿)によると、2011年の生産量は6475万トンと01年に比べて41.2%も増えた。所得水準の向上で味が良いとされる短粒種の人気が高まっており、日本産米の輸出増につながる可能性もある。」(日本経済新聞 2012年8月17日朝刊)

中国の人口は13億人で、コメの年間消費量は1億3,410万トンなので、一人あたりの年間消費量は100kgです。日本でも1960年代前半は一人あたり年間110kgのコメを食べていました。経済成長と都市化と食の洋風化でコメ消費量は下がり続け、現在はその量は年間60kgを少し下回っています。

生産されたものがそのまま全部消費されることは通常はないのですが、ここでは生産量 = 消費量とすると、6475万トン(中国のジャポニカ米の年間生産量)は1億3410万トン(中国のジャポニカ米とインディカ米を合わせたコメ全体の年間消費量)の48%。それより10年前の2001年のジャポニカ米の消費水準は、記事の数字が正しいとすると4586万トンと計算できるので(6475万トンより41.2%少ない生産量)、4586万トンは1億3410万トンの34%。

以前の記事(「中国のジャポニカ米とインディカ米」、2010年12月)で『中国では、ジャポニカ米を粳(こう)米、インディカ米を籼(せん)米と呼んでおり、コメの生産量の8割がインディカ米(籼米)、2割がジャポニカ米(粳米)といわれています。資料によっては、ジャポニカ米(粳米)の割合を3割としているものもありますが、正確な統計が公表されていないので、ここでは籼米が80%、粳米が20%としておきます。』と書きましたが、上記シンクタンクの調査結果を踏まえると、ジャポニカ米の消費占有率は10年前は30%前後だったのが、今ではどうも40%を超えたらしい、といえるかもしれません。

以下も上と同じ記事からの引用(『・・・』部分)ですが、都市部の中国人が寿司や刺身やその他の日本食のおいしさ(生の魚のおいしさを含む)がわかってきたことも、ジャポニカ米の人気に確実につながっているようです。

『以前から日本にビジネスで立ち寄った中国人が寿司や日本食を通して日本のジャポニカ米のファンになるのは実際に見ていますが(たとえば、中華料理はなんでも油を使うので、油を使わない日本料理が好きになった、など)、香港や上海での最近の寿司人気や刺身人気を耳にすると、中国人のコメの好みも徐々にではあるけれどもけっこう変わってきたのかなとも思います。・・・中略・・・上海の回転寿司やお寿司パックに使われているコメがどこで生産されたものかはその記事ではわかりませんが(おそらくは中国東北部産のジャポニカ米だと思いますが)、寿司は、冷めてもおいしく適度な粘りがあってさらっとほどけるジャポニカ米の舞台だし、刺身にはもっと粘りのあるジャポニカ米が向いているので、こういう食事メニューが日常化すると中国人のコメの好みも、仕上げのチャーハンにはぱさぱさのインディカ米、刺身には粘りのあるジャポニカ米と二重化していくことでしょう。』

ジャポニカ米の現地生産(遼寧省・吉林省・黒龍江省など東北地方)も盛んだし日本と同じ品種も栽培しているので、中国でジャポニカ米の人気が出たからそれが日本のお米の輸出に直結するとは限りません。しかし、食味の良い日本産高級米が輸出できる消費者基盤は厚みを増しつつあるようです。「チャーハンのパサパサした感じのインディカ米の良さも捨てがたいが、旨いジャポニカ米はそれ向きの料理だとさらに旨い。」

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