「はるゆたか」と「紅玉」が見当たらない
「はるゆたか」は北海道産のとてもおいしい小麦です。最近は生産量が落ちてきたので、業務用は別ですが、家庭用には、納得できる範囲の価格帯では、「はるゆたか」の小麦粉の入手がほとんど不可能になってきました。
東京のデパートで開催する北海道物産展とは雰囲気の違う、北海道の農産物を、主に札幌の住民に対して販売する即売会が10月半ばから札幌の中心地で開催されています。主催者は道外の知り合いへのお土産という需要も狙っていて、我が家でも、以前、この催し物で「雪化粧」という白い(正確には少し緑がった灰白色の)カボチャを遠くに住む知り合いに送ったことがあります。とても硬くて切るのが大変ですが、より長く日持ちがするし、たとえば蒸して食べるとホカホカの食感が楽しめます。
さて、その即売会の目立たないあたりで「はるゆたか」がひかえめに穏当な値段で販売されているはずなのですが、全く見当たらない。荷物持ち担当の僕が持てる範囲で購入しようと思っていたのに、売っているのは同じ北海道の春小麦だけれども「はるゆたか」とは似て非なる「春よ恋」。「春よ恋」には申し訳ないが、これにはさして興味はありません。
例年、一緒に買うのは、小樽やその近隣の果樹栽培の盛んな町(仁木町や余市町)で栽培された昔ながらの酸っぱい小型(ないし中型)リンゴであるところの「紅玉(こうぎょく)」。これもまとめて買えば結構な重さになります。ところが、「紅玉」も見当たらない。地元からリンゴと一緒に駆け付けたと思しき売り場のオニーサンに「紅玉は?」と聞くと、「今年はここにはないんです。去年は用意できたのですが。」
「はるゆたか」で天然酵母パンやピザ、「紅玉」でアップルパイという楽しみが消えてしまいました。
そのままでは愉快ではないので、リンゴは基本は生食用だが調理用にも向いているらしい「ひめかみ」という「ふじ」と「紅玉」の交配種と、それから「コックスオレンジピピン」というリンゴジュース用の酸っぱい小型リンゴを買い求めました。「コックスオレンジピピン」はとても硬い。とりあえずアップルパイにしてみます。だめなら生を丸かじり。調理用トマトと同じで、日本では、「紅玉」のような調理用リンゴの家庭向け需要も、調理に手間がかかるので、減衰しているのでしょう。
好みの小麦粉も買えなかったのでそのあたりを見回したら、カボチャの「雪化粧」が目に入りました。すると思考回路がピザから蒸しカボチャへと突然に切り替わり、色と姿かたちの麗しい「雪化粧」を購入することになりました。今回は、知り合いには送らずに、全部自宅でゆっくりと消費します。
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