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2013年3月29日 (金)

どろぼう漬けと、酒盗(しゅとう)

配偶者が読んでいた「米糠(こめぬか)」関連の記事をあつめた本の中に「どろぼう漬け」というのがありました。

「あまりにおいしくてご飯を何杯もおかわりしてご飯がなくなってしまう」、あるいは「あまりにおいしいので、他所(よそ)からご飯を盗んでまで食べたくなる」ので「どろぼう漬け」。これは徳島県南部山間部の糠(ぬか)漬けで、材料はカブと白菜と塩と水と少量の糠。糠ごと温めて食べるそうです。つまり、ホットサラダならぬホット糠漬けということになります。

食べものや飲み物をどろぼうする、盗むとなると、すぐに連想されるのは、お隣の高知県の「酒盗(しゅとう)」。山と海の違いはありますが、おいしいので食の相方(あいかた)を盗むほどの気持ちになる、ないしは、盗むという形容がふさわしいほどに食べるというのは共通しています。

「酒盗」は高知県の酒の肴。本鰹(かつお)の胃と腸を塩漬けにして一年以上自然熟成させて仕上げた塩辛です。「お酒がどんどん進む、まるで酒を盗むようだ」、あるいは「おいしいので日本酒がどんどん進む、足りなくなると他所から日本酒を盗んででも飲み続けたくなるほど」なので「酒盗(しゅとう)」と呼ばれています。高知の方は、酒の肴に酒盗とむつかしい議論さえあれば、朝まで問題なく飲み続けられるそうです。

二年ほど前の札幌市内のあるデパートの魚売り場。売り場責任者のおやじさんと雑談していたら、上品な感じの熟年から初老にかけての女性が近づいてきて「シュトーとかいうものはどちらで買えますか」。おやじさんが「シュトー」とはそもそもいかなるものか、どの売り場で買えるかを簡潔に説明しています。「鰹の(内臓の)塩辛」という名称なら「イカの塩辛」は北海道でもおなじみなので迷うことなないのでしょうが「シュトー」では混乱してしまいます。しかし、それにしても、誰にどういう風に頼まれて、あるいはどういう理由で、そのご婦人が「シュトー」を買い求めに来たのかは今もって謎めいています。ケーキ売り場ではなく魚売り場に立ち寄ったので、おおまかな「土地勘」はお持ちだったようですが。

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