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2013年3月22日 (金)

素材のカットのしかたや味付け方法の事例研究(一般会計と特別会計に関して)

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『たいていの新聞記事やテレビのニュース番組などは、読者や視聴者が消化しやすい大きさにカットされ、メディアの好む味に味付けされています。そういう編集済みの結果がわれわれに向けて報道されるので、われわれがそれを読んだり見たりするというのは、われわれが「カット野菜+カット肉+合わせ調味料」の組み合わせをスーパーで買ってきてそのままフライパンで炒めて食べているのと、大差ないのかもしれません。』(『食べ物における「自由からの逃走」』)という視点で、一般会計と特別会計というものを眺めたらどうなるか、というのがこのブログ記事の主旨です。

新聞記事やテレビのニュース番組などには「一般会計」とその説明(たとえば、以下の財務省のグラフのようなもの)は高い頻度で登場しますが、「特別会計」について目からうろこのような説明記事や特集番組には出会ったことがない。

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財務省のホームページに行くと「特別会計ガイドブック(平成24年版)」や「国の財政規模の見方について(一般会計・特別会計を含めた国全体の財政規模)」といった資料が用意されています。以下は「国の財政規模の見方について」の一部をそのまま引用したものです。

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上の文章を翻訳(ないし敷衍)すると、わが国の会計制度は一般会計と特別会計があり、(それからこれは書かれていませんが、そこに財政投融資が加わるという事情を考えると)その性格や目的は多種多様で複雑怪奇です、従って、われわれ(財務省)がわかりやすく整理し解説するので、つまりすぐに食べられるように「カット野菜+カット肉+合わせ調味料」の形で提供するので、どういう具合に肉や野菜がカットされているか、なぜその大きさにカットされたのか、なぜそういう味付けになっているのかなどということは気にせずに、そういうことは専門家に任せて、国民のみなさんは結果(だけ)を賞味してください、となります。複雑怪奇な制度や仕組みやキャッシュフローはできるだけ簡単明瞭な制度や仕組みやキャッシュフローに改革していただけるとわかりやすいのですが、当該サービスの提供者にはそういう気持ちはなさそうです。

 
一般会計と特別会計の重複例として「ダムの建設」といった例が取り上げられていますが、お互いの関連状況に関しては説明も何もないので、読者はただ「ふーん」と云うしかありません。

国会議員にもこの多様性と複雑さが活動の障碍(しょうがい)になっている様子です。「民主党政策集 INDEX 2009」の「財務・金融」部分のなかに「公会計改革(特別会計改革等)」という項目がありました。その一部を引用します(以下の『・・・』部分)。

『・・(前略)・・・特別会計制度は、国の財政状況をわかりにくくし、また各省庁の「隠れた財布」となって、巨額のムダづかいの温床となっています。このムダづかいを止めるために、特別会計をゼロベースで見直し、最終的には「財政再建特別会計」「交付税特別会計」等に簡素化します。・・・(後略)・・』。

こういう記述から判断すると、『「財政再建特別会計」「交付税特別会計」等に簡素化』しない限り、多くの一般の国会議員にも特別会計の実態はよくわからないのだろうと推測できます。だから、少しでも実態をより正確に理解しようとすれば、この分野に関して深い知見をお持ちの方の著作物に依存するしかありません。2002年の秋、衆議院議員時代にお亡くなりになった石井紘基(いしいこうき)氏の「日本が自滅する日」(副題:「官制経済体制」が国民のお金を食い尽くす!)がそういう著作物のひとつだろうと思います。(【註】「日本が自滅する日」は2002年1月の出版。版を重ねたが、現在は古本でしか手に入らない。古本の値段も相当に高い。)こういう足と熱意と権限(国政調査権)の行使がないと書くことのできなかった内容を持つ著作物に目を通さない限り、僕たちは、一般会計と特別会計と財政投融資の「多種多様で」「様々な」の実際的意味やそれらの相互の関連への手がかりさえ得られない。

「日本が自滅する日」によれば『これら三つについては通常、一般会計を第一の予算とみなし、財政投融資を「第二の予算」ということが多いが、それはことの本質をみていない。規模の点でも、実質的な意味でも、特別会計こそ第一の予算であり、財政投融資はそれに次ぐ第二の予算、一般会計は単なるたてまえ予算といっても過言ではないのだ。』ということになります。

平成24年度は一般会計が90.3兆円で、特別会計が394.1兆円(歳出額)。つまり、特別会計は一般会計の4.4倍です。そして、特別会計には、一般会計から52.1兆円(90.3兆円の58%)が繰り入れられています。つまり、日本の会計は、IT分野の用語を使えば、一般会計が前処理用のフロントエンド・プロセサ、特別会計が大量のそして複雑なトランザクションを処理する基幹業務用のメインフレーム、財政投融資が特殊アプリケーションを担当するバックエンド・プロセサという役割の会計処理構造だと要約できます。「選択と集中」ではありませんが、日本の予算を考えるときは特別会計というメインフレームに着目すれば間違いがなさそうです。

一般の企業では、その理由が不景気対応か体質強化かは別にして、経費を削減し無駄な出費を抑えるために、いっせいに支出を3%から5%切りつめるということがあります。特別に不思議な光景ではありません。その特別に不思議ではない支出の切りつめ光景を、国の特別予算にもそのまま当てはめると(ユーセンジュンイの議論やデキル・デキナイの議論が始まると各省のケンエキが入り乱れて収拾がつかなくなるので、いっせいに当てはめると)、394.1兆円の3%は11.8兆円、394.1兆円の5%は19.7兆円。切りつめで浮いた11.8兆円や19.7兆円で、毎年の消費税の増税分や東日本震災支援分は賄(まかな)えます。

現金不足の時は、普通は、定期性預金を解約」や「判断の座標軸をいちおう整理しておくと・・」というブログ記事でも書いたように、日本が保有している米国の国債をたとえば10年間にだいたい均等に売却していけば消費税の増税などは不要となります。

2013年1月現在の日本の米国債の保有高は、米国財務省の資料によれば1兆1152億ドル。1ドル90円で邦貨換算しても100兆円、95円なら106兆円です。1年間に10兆円ずつ10年間にわたって現金が手に入ります。まあ、これがいろいろと相手の事情で実行が難しければ、その代わりに、特別予算から『官制経済』に回っている10兆円ないし20兆円を特別予算から切り出して、消費税や原発対策に振り向ければ、消費税を増税する必要もないし、また原発の廃炉化や核廃棄物の廃棄処理の速度を上げることもできます。

こういう視点で、特別会計を解説してくれる「特集記事」や「特別報道番組」はないものか。そういうタイプの『「カット野菜+カット肉+合わせ調味料」の組み合わせ』ならいつでも歓迎です。

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