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2013年7月 4日 (木)

梅の季節は週日の夜も忙しい

「日の丸弁当」の鮮やかな赤を出そうとすれば、赤紫蘇です。赤紫蘇が届いていたので葉が新鮮なうちに作業を完了します。ひたひたの梅酢のなかで待機中の「梅干し候補」に、塩で揉(も)んでアク抜きをした赤紫蘇の葉を加えるという内容の作業です。

と、書くと楽そうですが、「赤紫蘇作業」は簡単ではあるのだけれどもじつに根気の要る労務です。ひとりでやるのはお互いに嫌なので、配偶者といっしょにやります。古くは夜なべ仕事などという言葉がありましたが、そのイメージに近い。睡眠時間を犠牲にすることになりますがいたしかたありません。さて、なにをするか。

赤紫蘇は、店頭でよく見かけるのは茎から摘み取った葉をざっと袋に詰めたもの。ていねいな仕事の農家のものだと、茎などはなくて軸のついた葉の部分だけを袋に詰めた状態で提供しています。「赤紫蘇の作業」とは、まず、茎や軸から柔らかい葉の部分だけを一枚一枚ていねいにはずして洗う作業のことで、作業自体は簡単です。少量ならおもしろい単純作業ですが、これが大量だとうんざりとしてきて、そのうち苦行になります。しかし、おいしい自家製梅干しの重要な副原料なので、「日の丸弁当」などを思い浮かべながらともかく我慢して作業を続けます。これが前半の工程です。バックグラウンド音楽は抑制のきいた静かなジャズ・トランペット。

「うめぼしのうた」という歌があります。明治から大正にかけての尋常小学校の国語の教科書にその原詩が「うめぼし」という題で載っていたそうです。配偶者は、彼女の祖母が梅干しを作る時にうたっているのを聞いて、いまだにその歌詞の一部を覚えています。原文がある県立図書館のサイトに掲載されていたので以下に引用します。これを歌いながら手を動かすのもいいのですが、メロディーがわからない。

『うめぼし』

『二月・三月花かざり、
うぐひす鳴いた春の日の
たのしい時もゆめのうち。
五月・六月実がなれば、
枝からふるひおとされて、
きんじよの町へ持出され、
何升何合はかり売。
もとよりすつぱいこのからだ、
しほにつかつてからくなり、
しそにそまつて赤くなり、
七月・八月あついころ、
三日三ばんの土用ぼし、
思へばつらいことばかり、
それもよのため、人のため。
しわはよつてもわかい気で、
小さい君らのなかま入、
うんどう会にもついて行く。
ましていくさのその時は、
なくてはならぬこのわたし。』

歌詞は、まるで梅干し作りの簡易マニュアルです。「うんどう会」と「いくさ」が並んでいるところに明治・大正が香っています。

軸を取り除いた葉がたくさん集まったら、水洗いして汚れをとり、ざるに上げて水を切ります。大きなボールに葉を入れ、塩をふり慎重に揉んでアク抜きをします。嵩(かさ)がぐんと減ります。アク抜きは二回。こうした作業もけっこう疲れる。アク抜きをした赤紫蘇の葉は、ひたひた梅酢と重石の中で休息中の梅干し候補に均等に覆いかぶせるのですが、これらが後半の工程。今回対象とした「梅干し候補」は10㎏、使った赤紫蘇は1kgをいくぶん超えるくらい。

そのくらいの割合でも梅を「干して、(赤梅酢に)戻して、また干して」を2~3度繰り返せば十分に赤く染まるし、赤紫蘇をあまり準備しても、食べきれない・使い切れないとなってあとで始末に困ります。

赤紫蘇を梅の間にサンドイッチ状にはさんでいった方が全体が均等に赤くなるのですが、色づけ前の梅干し候補を傷つけるリスクを冒したくないので、我が家ではその方法は採りません。

次の作業は歌詞にあるように、『七月・八月あついころ、三日三ばんの土用ぼし』。

A
                      三年物の自家製梅干しと赤紫蘇

Photo
                            日の丸弁当のご飯の方

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