好きな産地の野菜が必ずしも手に入るわけではない
農業の専門新聞で目が行くページのひとつが、青果市況です。いろいろな野菜の値段の上げ下げに興味があるという理由からそうするのではなく、東京市場や大阪市場、それから地元の札幌市場などに、季節の移り変わりに応じてどんな野菜がどんな産地からどれだけ流入しているのかを把握するためです。
たとえば「どれだけ」ということだと、大雨の直後(というか地域によってはその最中)の9月17日の野菜取引量は、東京市場が4,044トン、大阪市場は1,702トン、それから、札幌市場は1,403トン。
上記の取引市場の9月の葉物野菜や根菜類の産地は、東京市場では関東ものが中心で東北ものがそれに続き、北海道もの(トマト、トウモロコシ、ダイコン、ネギなど)もいくつか目につきます。大阪市場は、中部、東海、関西、四国、中国、北海道と流入産地は東京よりも多彩です。札幌市場では、ほとんどが北海道物ですが、サツマイモなどは関東からやってくる。つまり、三市場の特徴を大ざっぱにまとめると、東京市場は関東中心(一部は東北)の地産地消、大阪市場では地産地消の範囲が東西に広がり、札幌では狭義の地産地消、ということになります。
普通にスーパーマーケットやコンビニなどで野菜を買おうとすれば、手に入る野菜の産地はほぼ前もって決まっています。好みの産地の野菜が売り場に並んでいるわけではありません。東京の知り合いに、彼女の近所のスーパーで売っているキュウリの産地を尋ねたところ、「全部、関東ものね。」 だから、彼女が、個人的な理由で、好きな産地の野菜を家族の食卓に出そうと思えば、農家直販か、あるいは野菜宅配業者のサービスを利用するしかありません。
もっとも、旬の時期を少しでも離れた野菜は、カボチャやタマネギ、ジャガイモやサツマイモなど日持ちのするものを別にすれば、旬を離れた分だけ長持ちしません。長旅は向いていない。「そこが悩ましいところね。」
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