北海道の「ゆめぴりか」が、新潟の「コシヒカリ」よりも高いらしい

「ゆめぴりか」は生産量も北海道以外への出荷量も少ないので、たとえば農林水産省が毎月公表している「米に関するマンスリーレポート」の代表的なコメの小売価格推移などにはまだ登場しません。山形産のコメもこういうレポートに現れるのは「はえぬき」であり、「ゆめぴりか」と新しい食味を競っていると評判の「つや姫」ではありません。
農業関係の新聞によれば、2013年産米は(2012年産米の在庫を流通が抱えているせいか)値動きが悪く、また今までブランド認知の高かった「産地銘柄米」でその価格位置を維持できなくなっている例もあるようです。「都内のあるスーパーの売り場では1月上・中旬の、新品種の北海道『ゆめぴりか』が5㌔2280円や2380円と2000円を超えたのに対し、知名度も人気も高い新潟『コシヒカリ』は5㌔1880円や1980円だった。」(農業新聞 2014年2月7日、8日)
消費者が徐々に、しかし静かに、コメに対するある種の環境要素の影響に敏感になってきて、それで北海道や山形、あるいは以前には考えにくいことだったのですが九州のコメが全国的な人気を博するようになってきたのかもしれないというのが、僕の大雑把仮説の半分です。
もう半分は、コシヒカリが日本一のブランド認知を獲得したのが確か1979年ですが、現在は2014年なのでそれ以来35年近く経過しています。コシヒカリのファンになりコシヒカリ(とくに新潟のそれ)を買い支えてきた人たちも結構年を取ってきた。若い人はおいしいと評判のコメであれば(この中にはコマーシャル・メッセージも含まれます)、年配の人たちがこだわっている有名な生産地や銘柄を気にせずに新しいタイプのコメにお金を使っているのかもしれない、というものです。
念のため東京の若くはない知り合いに確かめたところ、その知り合いは、新潟は上越産の特別栽培コシヒカリを農家から直接買っているそうなので、僕の大雑把仮説に適合するような、適合しないような。
下は別の記事に使った少し古い比較データですが、ご参考まで。
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