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2014年3月

2014年3月31日 (月)

書き手の意図がよく見えない、温暖化と農産物に関する不思議な内容の記事

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「地球温暖化」に関して、紙面やインターネット空間をなんとなくにぎやかにすることが目的なのかなと思われるような内容の記事にときどきお目にかかります。僕にはそう見えるけれど、実際は埋め草風の記事ではないのかもしれません。ここでいう「地球温暖化」とは、人間の産業活動や経済活動が生み出すCO2が、ここ150年くらいの地球の温暖化(という害悪)のもっとも重要な原因(つまり、主犯)であるという主張のことです。

以下は、地方紙ではなく、全国紙と地方紙の中間的な位置づけの新聞 (Web版3月26日付) にあった「」です(『・・・』が引用部分)。個人名には関心がないのでここではその部分は伏字(□)で置き換えることにします。

 『地球温暖化で今世紀中ごろに平均気温が二・五度上昇した場合、日本の果樹生育エリアが劇的に変化し、国内最多の出荷量を誇る静岡県でのウンシュウミカンの生育が難しくなるとの予測が、農林水産省関連の研究機関、果樹研究所の□□□□上席研究員らの分析で分かった。横浜市で開催中の、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)作業部会の基礎データとして二十六日夕に報告される。』

『IPCCは対策を講じない場合、米や小麦などの主食や果樹の栽培適地が北上し、現栽培地では生産不能になると予測している。』つまり、我々がぼんやりしていて対策を打たず、その結果大きな温度上昇があった場合はウンシュウミカンの『栽培適地は本州内陸部や北陸地方に移動する』しかし、『新たな栽培適地に産地を移すのは簡単でない』。

この記事の不思議なところは、二つあって、ひとつは、世界の平均気温が二〇五〇年あたりに今よりも二・五度上昇したら、と唐突に始まることで、こういう場合は、読者の皆さんもすでによくご存じの通りということでしょうが、そういうことをよく知っているわけではありません。また、なぜ平均気温が二・五度も、これから三十年間から四十年間で上昇するのかについても、IPCCがどうもそう考えているらしいからだと云うこと以外には、その記事からは読み取れない。

もうひとつの不思議は、その結果、ウンシュウミカンのような果樹の栽培適地が北上するのでけしからんと言っているらしいことです。ある農作物の栽培適地が気候の変化でA地域から、(A地域よりは北の)B地域に移動するというだけで、A地域にとっては困ったことですが、B地域にとっては迷惑な話ではない。これはほとんど、台風が発生して我が家のあたりを通過するのはけしからん、台風が発生しないように方策を講じるか、その台風がどこか我が家の近所ではない別の場所を通るようにしてくれと文句を云っているのに近い。

穀物(たとえば米や小麦)や野菜・果物(たとえば大豆やインゲン豆、ブロッコリー、オレンジ)のような農産物、それから松のような樹木も、CO2濃度が高くなると、種類によって程度の差はあれ、確実に収量が増え、成長が加速されます。農産物についての分析とその紹介記事なので、そういうところも踏まえたものだと参考になるのですが、どうも書き手の意図がよく見えない記事ではありました。

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2014年3月28日 (金)

納豆と亜麻仁油と、白髪三千丈

納豆を醤油や辛子ではなく、オリーブ油と塩で味付けして食べると意外なおいしさに驚きますが、現在我が家では、オリーブ油ではなく亜麻仁油(フラックス油)と塩で朝の納豆を楽しんでいます。

亜麻仁油(フラックス油)は、オメガ3多価不飽和脂肪酸であるところのα-リノレン酸が豊富な油ですが、酸化されやすく(加熱料理には不向き)、味にも癖があるので、サラダのドレッシングの上に軽くかけるというのが穏当な使い方だと思います。しかし、それだけでは面白くない。で、納豆に亜麻仁油です。

インド文化の思考方法が論理的・抽象的・空想的・非歴史的だとすると、中国文化のそれは直観的・具体的・個別的・現実的・歴史的といえます。そこに大げさが混じると「白髪三千丈」「千里眼」「万里の長城」ができ上がる。「矛盾」も「ほこ」と「たて」なので、Contradiction = contra- (against) + dict (speak) という抽象表現とは違ってそのイメージが具体的です。

「荘子」のような思弁的・形而上学的な思惟には「地籟(ちらい)」「渾沌(こんとん)」「無化有(むかゆう)」などの抽象風が登場します。しかし抽象風だけでは落ち着かないのか「蝶」「洞穴(ほらあな)」といった具体的な映像イメージも一緒に、あるいは近所に、並んでいます。「とてつもなく大きな魚や天空をかける巨大な鳥」になるとなかなかに想像が難しいですが、最近のゲームソフトに慣れている人たちにはどうということもないのかもしれません。

インターネットや朝刊の折り込み広告でよく目にするサプリメントのコマーシャルには、そういった中国文化的な発想の伝統が色濃く活きているのかもしれません。シジミ1000個分の□□□とか、マグロの赤身20人前の□□□とか、あるいはブルーベリー500個分の□□□といった具合で、そんなに多くを体に摂り入れてどうするんだと思いますが、たぶん商品提供者が想定する顧客層には持続的な訴求効果があるのでしょう。「白髪三千丈」「千里眼」「万里の長城」よりは控えめですが、それなりに愉快な広告コピーではあります。

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2014年3月27日 (木)

イワシが食べたい、あるいは魚の短期保存調理

そういえば、目刺し(メザシ)を年の単位でしばらく口にしていないことに気がつきました。マイワシの丸干しも捨てがたいが、カタクチイワシの目刺しはもっと捨てがたい。北海道にはコマイという小型のタラがいて、その20~25 cmくらいまでのものを塩干しにしたのを食べるのですが(一杯飲み屋などでお目にかかる)、残念ながらイワシの代替にはなりません。目刺しに漬物、味噌汁とあつあつご飯の朝ごはんがなつかしい。

北海道のイワシ(マイワシ)の旬は七月から十月。津軽海峡から北海道の渡島(おしま)半島東部で獲れます。漁獲量は少ない。しかし、近所で獲れるので、札幌の対面販売の魚売り場ではウロコのついたイワシに出会う機会も多い。

短期保存の短期とは三~四日ないしは四~五日までのことですが、家庭で作るマイワシの短期保存食で僕の好きなのは梅煮です。梅干しは自家製。酢を使って弱火でコトコトと二時間くらい煮るので、骨まで食べられます。梅と生姜の風味がたまらない。冷蔵庫に入れておけば四~五日は大丈夫です。夏までしばらくの辛抱です。

梅煮も短期保存の方法の一つですが、他にもいろいろあります。

対象となる魚は、南のものだとタイ(真鯛)やイトヨリ、それからサワラ、北(地元)のものだとヒラメやサケなどいろいろ。

タイやヒラメだと昆布締め。白身魚は軽い締めと重い締めの両方が楽しめます。タイは酢締めもいい。しかし、鯖(サバ)は新鮮なのが手に入らないので、しめ鯖を作る機会はほとんどありません。それから、イトヨリなどは酒粕に漬けこむ。サワラを白味噌(西京味噌)に漬け込む。塩麹や醤油麹にも漬ける。最近は醤油麹の風味が気に入っています。サケを赤味噌に漬けこむというのは新潟の知り合いから教えてもらった方法で、なるほどと納得する雪国の味わいです。マグロのヅケも熟成を兼ねた短期の保存法ではあります。

自家製の麹(こうじ)は試しに作ってみたのですが(「ためしに、麹(こうじ)をつくる(その1)」、「ためしに、麹(こうじ)をつくる(その2)」)残念ながら期待したレベルには達しなかったので、とりあえず麹造りの才能はないとあきらめて塩麹や醤油麹作りには市販の麹を利用しています。しかし、暑くなる季節には自家製麹に再び挑戦するかもしれません。

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2014年3月26日 (水)

石炭火力発電所の新設が計画されているそうです

石炭を使った大型火力発電所の新設や再開が計画されているそうです。日本の電力会社は原子力発電にあいかわらず強い執着をお持ちのようですが、それでも、原子力以外の発電力が増加するのは結構なことだと思います。

以下の図は「日本経済新聞 2014年3月25日」の記事から引用したものですが、計画されているのは100万キロワットから150万キロワット規模の石炭火力発電所だそうです。原子力発電1基の平均的な発電規模(設備容量、ないし定格出力)は100万キロワット、大型は150万キロワットなので、関西電力・中部電力・東京電力、そして東北電力の再開計画を合わせると570万キロワット。原発だと4基分か5基分に相当します。

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その記事から引用を続けると「電力大手が大型石炭火力発電所の新設に動き出す。関西電力と中部電力は2020年代前半の稼働をめざし、それぞれ100万~150万キロワット規模の発電所を建設する。総事業費は1千億~2千億円程度になるもよう。東北電力も凍結していた火力発電所計画を復活させる方向だ。・・(略)・・東京電力も入札で計260万キロワットの火力電源確保する計画を打ち出しており、これまでに68万キロワット分の石炭火力の調達を決めている。」

北海道だと火力発電の規模(設備容量)は約400万キロワット、その中で一番大きな火力発電所(石炭)は165万キロワットで、現在計画中のLNGを使った火力発電所が石狩湾に完成した時にはその発電規模は160万キロワットです(北海道電力ホームページ)。

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同一分析対象についての表現方法が若干異なる上の2つの棒グラフは、経済産業省・資源エネルギー庁「コスト等検証委員会」〈平成23年(2011年)の12月19日〉の資料を引用したものです。このグラフは原子力発電が好きな人たちが分析した原子力発電と火力発電などとのコスト比較、と云えそうです。だから、原子力発電に関しては、社会的な費用としての「事故リスク対応費用」が曖昧なままになっており(「8.9円は下限」云々)、一方、火力発電に関しては「CO2対策費用」という社会的費用が対照的に明確な数字で上積みされています。

「CO2対策費用」という点に関して云えば、日本は、ロシアやニュージーランドもそうですが、2013年からの京都議定書・第2約束期間には参加せず、カナダは京都議定書そのものから離脱しています。中国に次いで世界第2位の温暖化ガス(なるものの)排出国である米国は、温暖化ガスの削減などにはもともと関心のない国なので、京都議定書には参加していません(2001年に離脱)。米国は、IPCCの「政策決定者のための要約」といった政治色の強いレポートを他国には熱心に勧めますが、米国自身はその内容を全く気にしていない。もっとも、その内容にとくに興味を持つ必要もありませんが。

関連記事は「自然エネルギーが好きな方が語った、原子力発電や火力発電の発電コスト」と「原子力発電の好きな方が語った、原子力発電や火力発電の発電コスト」、そして「石炭火力発電の新しい技術のことなど」や「北海道の石炭と日本の石炭消費、それから電力のこと」、および、「IPCCの第5次報告書(政策決定者向けの要約)に関する雑感」。

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2014年3月25日 (火)

消費税増税と米国債

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1年と4か月ほど前のブログ記事(<1年後の「現金不足の時は、普通は、定期性預金を解約」>)に以下のように書きました。

「我々が社債や国債を購入する場合は、それらを流動性の高い安定した定期性預金としてポートフォリオに組み入れますが、急に現金が不足した状態になり、しかし銀行などからの借入金を今以上増やしたくない場合は、通常は、定期性預金を必要額だけ解約します。

税の使い道に関する議論はさておき、税収不足が複数の会計期間にわたって見込まれる場合、消費者の消費性向が低い中で消費税率を上げることで対応するのではなく、その複数会計期間にわたって上記の流動性預金、つまり米国債を、債券市場を棄損しない程度に一定額(たとえば、毎年5兆円から10兆円)ずつ丁寧に取り崩せばいいように思われますが、どうも、というか、見えざる手でも働いているのか、そういう方向には物事は動かない。」

ロシアが今回のウクライナ問題・クリミア問題に関する米国の経済制裁(資産凍結など)を避けるために1000億ドル(10兆円)規模の米国債を、市場を混乱させずに、売り抜けたらしい。それが事実なら(僕には現在は確かめるすべがないが)、前もって周到にそういう準備をしていたことになる。

以下は、米国の財務省が毎月公表している「(米国を除く)国別の米国債保有残高の推移」(2014年3月17日付)の一部を引用したもので、2014年1月末現在の数字までわかります。

このレポートによれば、2014年1月末現在のロシアによる米国債の保有高は1318億ドル(1ドル100円で約13兆円)で、世界で10番目くらいの保有高です。なお、その1年前、つまり2013年1月の保有高は1644億ドルでした。この1年で3兆円ほど少なくなっている。

他の国と比べて、中国と日本の保有高が圧倒的に多いのはご案内の通りです。それぞれの保有高は(1ドル100円だと)、127兆円と120兆円。

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2014年5月中旬のこのレポートが楽しみです。レポート作成国の数字操作という恣意が入らないという前提で、ロシアの保有高がどう変化しているか。

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2014年3月24日 (月)

「消費税増税」直前の嫌な感じ

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先週金曜日(21日)の夕方に、食べもの売り場や飲みもの売り場を歩いてみました。混雑しています。

原材料費などの上昇で製造原価が高くなり今まで値上げしたかったのにできなかった「食べものや飲みものを作っているところ」が、3%の消費税増税という好都合な機会を利用して、すでに値上げに踏み切り、4月1日以降に消費者がレジで支払う金額は、たとえば3月1日よりも3%ではなく10%くらい増えそうな商品をいくつか見かけました。

僕が勝手にその動きを定点観察しているある有機栽培米の直販農家があります。自家製味噌や漬物も販売しているのでいわゆる六次化農家です。その農家も4月から定価の改定で、3月と比較すると、消費者の懐から出ていく金額は同量のコメや味噌に対して消費税の増税分を含んで一割程度増加することになります。

我が家では、キャベツや白菜や大根のような野菜もセロリも、長いもなどは例外として、まるごと買ってきて使い切るので、カットしたものとは縁がありません。しかし、半分や4分の1にカットした野菜がスーパーやデパ地下の野菜売り場やコンビニの野菜コーナーに並んでいるのはよく承知しています。

あるデパ地下で、大根や白菜を、半分にカットしたものではなく、大根は4分の1、白菜は8分の1の単位で販売していました。値段はそれぞれ100円です。100円の定価をつけるために、それに見合う大きさに切りそろえたと云った方が正確かもしれません。ほとんど、コンビニの生鮮野菜コーナーの雰囲気です。デパ地下の野菜売り場に独り暮らしの方が詰めかけているとも思えない。今は季節と産地の切り替えで、あたりまえな野菜の供給が少なくなり値段が上がる時期とはいえ、供給側の価格操作の匂いもして少し異常な光景ではありました。4月1日以降の予行演習でもしているのでしょうか。

4月以降の消費の冷え込みを暗示するような「嫌な感じ」です。

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2014年3月20日 (木)

「の」で糊付けされた表現はイライラする

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名手の手にかかると思わぬ効果を発揮するのかもしれませんが、「の」で糊付けされた名詞や名詞句がだらだらと続くと、読む方は読みにくいしイライラします。2012年8月に成立・公布された法律の名前がその一例です。

「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の根本的な改革を行うための消費税等の一部を改正する等の法律」。47文字の中に「の」が6回登場します。

この法律で、現在5%の消費税が、来月(2014年4月)から8%に、2015年の10月には10%に引き上げられます。だから余計にイライラするのかもしれません。「等」という区切りのはっきりとしないことを表わす語も3度現れます。

わかりやすい・読みやすい表現を企図していながら、わかりにくい・読みにくい結果になってしまうと書き手は才能の欠如にうんざりし、読む方はイライラします。しかし、書き手の目的が表現のわかりやすさではなく、必要な事項を名詞の修飾節の中にすべて押し込もうとする場合は、「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の根本的な改革を行うための消費税等の一部を改正する等の法律」という表現ができ上がる。

口直しに、「三上 章」の名著「象は鼻が長い」を本棚から取り出してきました。「の」を代行する「は」についての箇所を読み返します。以下、「の」を代行する「は」に関する例文をいくつか引用してみます。

「沖縄ハ、木ノ成長ガ早イ。」
「沖縄ノ木ハ、成長ガ早イ。」
「沖縄ノ木ノ成長ハ、早イ。」
「象ハ、鼻ガ長イナア!」
「象ノ鼻ハ、長イナア!」

「象は鼻が長い」の著述目的は「はしがき」に要約されています。

(はしがき)「日本語の文法的手段のうち、最も重要なのはテニオハです。中でもハです。本書は、問題をそのハ一つに絞って、日本文法の土台を明らかにしようとしたものです。代行というのが中心概念の一つになっています。ハはガノニヲを代行する、というのです。」

当該法律の作成企図に同意するかどうかは別にして「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の根本的な改革を行うための消費税等の一部を改正する等の法律」を、できるだけ「の」を使わずに「は」で書きなおしてみると、たとえば以下のようになる。

「社会保障は安定財源が不可欠である。安定財源は根本的な税制改革が前提となる。そのためには消費税の改正も避けられない。この法律は消費税の一部を改正するものである。」

上記は名詞(「・・であるところの法律」)になっていないので法律の名称としては落ち着きが悪い。しかし、「消費税を段階的に値上げする等の法律」とすれば骨子が国民に伝わりやすい名詞表現となります。

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2014年3月19日 (水)

そろそろ賞味期限が近づいているかもしれない用語

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女性アイドル歌手は、かつては、「はい」「よくわかりません」「どうもありがとう」の三語で芸能メディアとコミュニケーションが成立したそうですが、現在の僕たちは、次の三つの用語をさらっと使いこなせたら、それなりの知性の持ち主に見えないこともありません。状況によっては大きな顔もできる。なぜなら、国の長も大きな地方自治体の長もこの三語でさまざまな状況を遣り繰りしているからです。失礼ながら、政治家にもかかわらず、この三語以外の準拠枠の持ち合わせがないのかもしれないとも、僕の目には映ります。

・コストパフォーマンス
・選択と集中
・アウトソーシング

この経営学教科書の定番の三語が編み上げる発想が軸になり、それにどれだけ「理念的な戦争」や「闘争」が好きかを付け加えると、その首長の世界観になるようです。こういった捉え方は、いろいろな方がすでにされていることなのでここで屋上屋を架すことはないのですが、僕の頭の整理です。

「コストパフォーマンス」と「選択と集中」と「アウトソーシング」で編み上げられる為政者の世界観を別の言葉で云えば、ひとつは、「グローバリゼーション」への傾斜と「国民経済」への無関心、もうひとつは、国民に対する「思考の放棄」と「自由からの逃走」のひそやかなプロモーションです。

「東京原発」という2004年に公開された、基本情報とユーモアと刺激にあふれた原子力発電に関する映画があります。昨晩その一部を見返していました。しかし、(この前の都知事選の選挙結果では)原子力発電のお好きな東京都民に、映画とは違って、東京都における原子力発電の「地産地消」という発想は出てこないようです。なぜ東京以外の場所に東京都民用の原発基地を置くのか、「コストパフォーマンス」と「選択と集中」と「アウトソーシング」を強引に組み合わせたら(ついでにお金の魅力を加えたら)その理由は簡単に説明できますが・・。

この三語も、ビジネス以外の世界では、少しずつ賞味期限切れに近づいているように思われます。しかし、自宅で食材を料理するよりも、持ち時間の使い方と対象を「選択と集中」し、惣菜屋やミニスーパーや外食チェーンに調理を「アウトソーシング」した方が、食事の「コストパフォーマンス」は高いという理由から自宅では料理をしない、加工食品以外には関心がないという考えの人も多いので、僕の勘違いかもしれません。

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2014年3月18日 (火)

つぶれ梅と食品添加物

この季節になると、「つぶれ梅」と大きく目立つ書体で表示された梅干しがデパ地下やスーパーマーケットで妙に目立ちます(年中、「つぶれ梅」のパックが並んでいるスーパーもありますが、それはさておき)。

「つぶれ梅」は、漬け込み時などに、皮がちょっと破れてしまっただけの梅干しなので、料亭などの客商売では出せませんが、家庭で普段用に食べる分にはさしつかえありません。去年の土用に干した梅が出荷の時期なので、その選別時に「つぶれ梅」が見つかって別パックとなったのでしょう。

梅干しは、普通は、「梅、紫蘇、塩」あるいは「梅、塩」で作られるので、普通はそれ以外の原材料は入らない。天日干しの場合は、原材料欄に「天日」という文字を追加するか、製法欄に天日干しと書いてくれた方が消費者には親切です。

さて、ある小売店で売っていた「つぶれ梅」の原材料表示が以下のようになっていました(以下の『・・・』部分)。最近は減塩ばやりで、また、塩辛い梅干しでなくハチミツ(ないしハチミツ風味の甘味料)の入った少し甘い梅干しという自家撞着的な性格を持った梅干しも人気が高いようなので、そういう要望にまとめて応えようとすると、たとえば、下のような種類の、僕にとってはとても不思議な梅干しができ上がることになります。しかし、マヨネーズ入りのおにぎりやお好み焼きや焼きそばと同じノリ(別の言葉だと消費者ニーズに敏感に対応)だと考えたら、不思議はないのかもしれません。

『商品名:南高梅(つぶれ梅)
内容量:しそ漬 500g
原材料:梅、漬け原材料(食塩、水飴、しそ、蛋白加水分解物、醸造酢。醸造酒)、アミノ酸、甘味料(スクラロース)、V、B1
賞味期限:製造日より約半年(冷暗所保存)
原産国:日本(和歌山県)
加工地:■■■県(【註】加工地は「高いお米、安いご飯」が消去)』

市販の梅干しはの塩分は、甘いタイプの5%から、減塩タイプの8%~10%、それから16~18%の伝統的な「紫蘇(しそ)梅」、紫蘇を使わない塩だけで梅を漬け込んだ「白干梅」のような20%までいろいろです。

我が家の自家製は、赤紫蘇を使った塩分が18%の梅干しです。これくらいの塩分濃度でないと、常温保管(ただし、できるだけ暗冷所)の二年物は楽しめません。ためしに去年の8月から寝かせ始めた梅干しの仕上がり具合を確かめてみました。十分に食べられますが、まだ成熟の途中です。味わいを求めたらやはり少なくとも一年以上は熟成期間が必要です。自家製はビジネスではないので、まあ、好きなだけ寝かせておけます。

手前梅干しの最近の関連記事は「梅の土用干し(2013年夏)」や「『竹編みの平かご』と、土用干し(2013年)の最終日」など。

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2014年3月17日 (月)

事実の継続確認対象としての、福島の魚

札幌市のホームページに「学校給食食材の放射性物質検査について」という、他の地方自治体のサイトではなかなかお目にかかれないようなしっかりとした内容のページがあります。その考え方に関する部分を引用します。

<引用の始め>

学校給食食材の放射性物質検査を実施します。

札幌市教育委員会では、平成23年12月から定期的に、学校給食に使用する食材の放射性物質検査を実施します。福島原子力発電所事故以降、学校給食に使用している食材への関心が高まっていることから、子どもたちにより安心して給食を食べていただけるよう実施するものです。

1。検査項目について
 1.放射性セシウム(セシウム134及びセシウム137)
 2.放射性ヨウ素(ヨウ素131)

2。検査時期について
 平成23年12月から検査を開始し、その後定期的(月2回程度)に実施します。

3。検査方法について
 使用前日、納品業者に保管されているものの中から2品目程度抽出し、専門の検査機関 でゲルマニウム半導体検出器を用いて測定します。

4。主な検査対象食材について
 1.放射性物質の検査対象とされている1都16県で生産された青果物
 (福島県、茨城県、栃木県、群馬県、千葉県、神奈川県、宮城県、岩手県、青森県、秋田県、山形県、新潟県、長野県、埼玉県、東京都、山梨県、静岡県)
 2.上記生産地の食肉(鶏肉・牛肉)
 3.その他(魚介類)

 ※当分の間青果物を中心に検査を実施します。

5。検査後の対応について

 検査の結果、検出限界値である4ベクレル/kg以上の値が検出された場合は、念のため学校給食での使用を控えます。(下線は「高いお米、安いご飯」による)

6。検査結果の公表について
 このページに結果を掲載します。

<引用の終わり>

(今までもこのブログで何度も参照してきましたが)厚生労働省の継続的な公表資料のひとつに、福島の食材(畜産物・水産物・農産物など)と加工食品が、放射性セシウム(セシウム134及びセシウム137)によってどれだけ汚染されているか(あるいは、汚染されていないか)を測定した「緊急モニタリング検査結果」というのがあります(「食品中の放射性物質の検査結果について」の一部として)。その2014年3月12日版(第843報)では、2014年3月3日から3月11日までに測定された福島県の322品目の食材・食品の放射性セシウム汚染度が一覧できます。

ただし、魚介類に影響を及ぼしているであろうストロンチウムは、測定に時間がかかるという理由から公表されていません(関連記事は「産地(漁獲地)のわからない魚を口にするのは結構なボーケン」)。

その資料の中で汚染度の大きな(現在の国の基準である100ベクレル以上)福島県の食材を確認してみると以下のようになります。

・コモンカスベ: 240ベクレル
・ヒラメ:     230ベクレル
・ババガレイ:  230ベクレル
・スズキ:    210ベクレル
・クロダイ:   160ベクレル
・イシガレイ:   150ベクレル

まだ、福島やその近隣の海、ないしはそこを通過した海流が流れ込む海域で漁獲された魚は相当に汚染されているようです。

さきほどの札幌市の学校給食基準をゆるめに適用すると、つまり、セシウム134とセシウム137の合計値ではなく、134か137のどちらかが4ベクレル以上のものは給食食材には不適当だとすると、上述の322品目(厚労省2014年3月12日)の相当な部分がその不適当品目に該当します。札幌市とは考え方の相当に違う(つまり、学校給食基準のとてもゆるやかな、ないしは「食べて応援」風がお好きな)地方自治体もありますがここではそこには言及しません。

いろいろと便利な、農産物と海産物のムック本」という記事で紹介した。「食品の放射能汚染 完全対策マニュアル  ― 内部被曝を避けるための保存版食材ガイド」のページを繰ると、コモンカスベ(エイ)といった好みが地域限定の魚介類(北海道では魚売り場でよく見かける)は記載されていませんが、ヒラメやスズキやクロダイなどは、どのあたりの海で水揚げされたものが「築地市場」に入荷しているのかがわかります(この本は「東京市場」「築地市場」品目が中心)。

だから、たとえば、ヒラメは「千葉から青森の太平洋北部系群」からの入荷が多い、「クロダイ」は瀬戸内海産の流入が最も多い(もっともクロダイは一般的にはあまり食べませんが)、それから「スズキ」の主な漁場は「仙台湾、東京湾、伊勢・三河湾、瀬戸内海」だが、仙台湾から東京湾までのスズキには注意して、などといった情報が、とくに首都圏の消費者には役に立つことになります。

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2014年3月14日 (金)

農家の手前味噌

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農家はすべて自家製の味噌を作っているのかというと、かならずしももそうではないようです。

米や大豆を生産している農家はたいていは自家製の味噌や味噌に類した保存食を作っているに違いない(と、勝手にそう思っています)。米と大豆の両方を栽培しているところは少ないけれど、どちらかを生産していれば、大豆・米麹・塩という味噌の原材料の一部は手近にあることになるので(いい米麹作りには米と麹菌だけでなく慣れが必要だとしても)それを利用できる。ただし、できた味噌を道の駅やその他の直販ルート(たとえば通販)で外販するところもあれば、自家消費用・まかない用だけで消費してしまうところもある。

しかし、米や大豆に縁のない農家、つまり、自分の主要生産物がカボチャやニンジン、タマネギやネギなどの野菜で、近所にも米や大豆の栽培とは無関係な農家が多いような地域ではどうしているか。

ある農業関係の媒体に、北海道南部のある地域の農協の女性たちが自家消費用の味噌作りに取り組んでいるという記事がありました。その地域の主要農産物は野菜です。米や大豆は作っていない。そういう環境だったためか、味噌作りに取り組んだのは4年前からだそうです。それ以前は作っていなかった。

自分で作った味噌の感想は、その媒体によれば、「手作りみそを一度食べると、市販品にはもう戻れない。添加物など一切ないので、安心して食べられる。」「1年ほどで食べられるが、2年寝かせるとよりおいしくでき上がる。」彼女らの仕込みは3月の初め。我が家ではひと月早く2月の初め。実際に自家製味噌を毎年作り続けていると、手前味噌の味に関してだいたいみなさん同じような感想を持つものらしい。ただ愛着があるというだけでは決してない。

だから、手前味噌を作ることの欠点は、これは味噌だけでなく出汁がおおいに関係はするのですが、普通のありきたりの外食の味噌汁がのどを通らなくなると云うことです。

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2014年3月13日 (木)

べったら漬けは、冬の漬物

穏やかに甘い水飴は米と大麦が材料です。麦芽の酵素が米のデンプン質を糖化させて麦芽糖になります。水飴作りは本格的なのでアマチュアには無理ですが、甘酒なら自宅で簡単に作れます。

甘酒は麹と白米で作ります。名前の通りに米というものが持っている甘さを楽しめる老若男女向けの飲み物です。栄養分が豊富なので飲む点滴とも云われています。(関連記事は、「甘酒は夏の季語」)

縦に二つに切った大根のまとまった大きさの切り身を塩漬けにしたのを、わずかな塩と唐辛子と柚子を加えた甘酒に、五日から一週間くらい漬けこんでおくと、「べったら漬け」ができ上がります。軽い塩味と軽い甘みがコラボレーションした、タクアンなどとは方向のちがう軽快な感じの漬物です。

甘酒は夏の季語ですが、それを利用した「べったら漬け」は素材が大根なので一般的には寒い時期の食べ物です。

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2014年3月12日 (水)

ほっとする種類の塩

二重の意味でほっとする塩です。先ず作り方、それから産地。2011年3月以降は、作り方や味わいだけでなく、産地も気になります。

所用の旅のついでに、そういう塩を買ってきました。「揚げ浜式製塩」という重労働の伝統的な製法を継承した海水塩です。

名称:     塩
原材料名:  海水

<製造方法>
原材料名:  海水(能登半島)
工程:     天日、平釜

<栄養成分(100gあたり)>
ナトリウム  31.0g
カリウム     200mg
マグネシウム 750mg
カルシウム    170mg
鉄         1.5mg

日本とベトナムの伝統的な製法の他の塩とこの塩を、製法や栄養成分に関して、比べてみます。現在は、好みやその他の理由で使っているのは一部ですが、すべて以前に料理などに使ったことのある塩です。 料理でいい塩味を出そうと思ったら、伝統製法のまじめなタイプに限ります。値段はそれなりに高い。

先達のモノマネですが、納豆の面白い味のつけ方です。オリーブ油とここで取り上げている種類の塩を納豆にかけて、ねばねばとなるまで混ぜ合わせます。ちょっと驚くような味に出会えます。

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市販されている塩を、作り方と味と値段で、大まかに分類すると以下の表のようになります。

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関連記事は「塩の値段」と「塩の好み」。

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2014年3月11日 (火)

能登の冬の棚田

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能登で所用があったので、「高いお米、安いご飯」としては白米(しろよね)の千枚田を見逃すわけにはいきません。時期が三月の初めだったので、田植え後の緑の季節でもなく、刈り入れ前の輝く黄色の時期でもなく、そこには冬の終わりの乾いた小さな棚田の連なりが、海のそばに広がっていました。しかし、雪が降れば風情がある光景に一変するはずです。

石川県の代表的なお米は「コシヒカリ」と「ゆめみづほ」ですが、ここでは米はコシヒカリを栽培しているようです(傍の売店で、棚田で収穫されたコシヒカリを売っていました)。観光用に棚田を維持するために、その棚田で米を作るのが目的となっているらしい。人手が足りなければ、役所の職員が田のお手伝いをするそうです。

下の方の冬の荒れた海の水がたまったのかもしれないあたりを見ながら、田植用の水が、上の方の棚田から下の方の棚田に徐々に流れ込んでいく様子を想像していました。

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北海道がわかりやすい例ですが(たとえば、美瑛)、穀物畑(小麦など)や豆畑(大豆など)、野菜畑(じゃがいも、玉ねぎ、にんじんなど)は全体が少々斜めに傾いていても問題ありません。農業用機械の運転が難しくなるくらいです。しかし、水田はそうはいかない。水を湛えるためには田は水平でないといけない。だから、こういうきつい傾斜地では小さく細長い棚田がいっぱいできることになる。

関連記事は「巨大な棚田と早乙女(さおとめ) 」

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2014年3月10日 (月)

「ちりめん山椒」と「梅干し」と「焼き海苔」と「おもてなし」

浴衣と袢纏(はんてん)で館内のどんな場所をウロウロしてもさしつかえのない、温泉地にある食事つきの宿泊施設が一般的には温泉旅館と呼ばれています。旅館によって、食事の内容や給仕の具合、接客態度といった「おもてなし」の程度は違いますが、たいていはおもてなしの程度が高くなると、夜と朝の食事を含んだ宿泊費もそれに応じて高くなります。しかし、値段が高いからといっておもてなしの質も高いと限ったわけではありません。

おもてなしのレベルが高いか低いかの個人的な(あるいは、勝手な)判断指標は、朝ごはんに関しては簡単で、朝ごはん(ここでは和風とします)の定番登場品目であるところの「ちりめん山椒」と「梅干し」と「焼き海苔」です。

「ちりめん山椒」と「梅干し」が、ご飯のおかわりがほしくなるような味の自家製で、さらに、海苔が出される直前に軽くあぶられた風情(ないしは、現在進行形で海苔に熱が加えられているような供され方)だと僕の満足度は一番高い。その全部がそろわなくても、自家製の「ちりめん山椒」を常に用意してある旅館や食事処は、僕の経験の範囲では、朝夕の食事の質は言わずもがな、全般的なサービスのレベルが高い。

「ちりめん山椒」も「梅干し」も自宅で作るので(関連記事は「根気のいる初夏の作業: 実山椒と赤紫蘇」)、それらに対する味の土地勘はそれなりにあると思っています。

知り合いに勧められて泊まった「おもてなし」を売りにしている旅館の朝食の机に、想定とは違って、袋に入った工場製品としての「ちりめん山椒」とパッケージされた「焼き海苔」が置かれたりすると、そしてその袋の材料表示欄によくある種類の食品添加物などが並んでいたりすると、一生懸命ににこやかに接客手順通りに頑張っている若い仲居さんには申し訳ないが、相当に興醒めではあります。

おいしく調理された季節の食材はうれしいものですが、「カニ」なんぞに材料費を回すくらいなら、こういう地味なものにもっと手間暇をかけてくれた方が、僕にとっては「おもてなし」になる。アマチュアの手作りでは絶対にまねのできないレベルの「ちりめん山椒」が、こういう場所では食べてみたい。しかし、そういう客は、少数派、3シグマの外側の存在かもしれません。

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2014年3月 3日 (月)

電子レンジとインスタント麺

タイではユニークな電子レンジの使い方をしているらしい。

世界ラーメン協会 (WINA) の推定だと、世界のインスタント麺(袋麺とカップ麺)の総生産量は、2012年だと1014億2000万食だそうです。上位15か国の生産状況は以下のようになっています(ホームページから引用)。2012年の世界人口は約70億人なので、一人あたり1年間に15食程度のインスタント麺を口にしていることになる。(インスタント麺ではないけれど、関連する記事は「中東のラーメン屋」)

インスタントラーメンというとインスタント「中華麺」・インスタント「小麦粉麺」を想起しますが、東南アジアでは「米粉麺」が好まれているので、「米粉麺」も含んだインスタント麺全体の数字だと思います。
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もっぱら目を通すのはスポーツ欄と文化欄(とあとは数字)という経済関係の新聞があります。主張や意見が混じった記事はケンキョーフカイで面白くないのが多いのでたいていは素通り(たとえば「原発比率と貿易収支と牽強付会」)。しかし中には、丹念な取材に基づいた興味深い企業や商品関連の記事もあります。「ご当地家電 アジアつかめ」というタイトルの記事はそのひとつです(日本経済新聞 2014年2月28日)。

S社がタイで販売している電子レンジにはワンタッチの「即席麺ボタン」がついているそうです。タイでは、即席麺にお湯をかけるのではなく、水をかけてそれを電子レンジで加熱して食べる人が多い。それに気づいて「即席麺ボタン」つきの電子レンジが開発され、人気商品になったそうです。(上の表だとタイのインスタント麺の生産量つまり消費量は世界8位ですが、人口は6,679万人でだいたい日本の半分なので、国民ひとりあたりのインスタント麺の消費量は日本よりも少し多い。)

この感じはよくわかる。我が家ではインスタントラーメンには縁がありませんが、以前、といっても配偶者の記憶によると1995年から1996年あたりで使っていたP社(当時はN社)の電子レンジにワンタッチの「焼き芋ボタン」がついていました。たとえば「鳴門金時」を手動でほかほかに焼き上げるのは結構むつかしいし、途中の様子を気にし見張っていないといけない。大変です。「焼き芋ボタン」は週末のおやつ作りで活躍しました。

このすぐれものは、そのあとビルトイン方式のものに切り替えたので不要になり、知り合いの若くきれいな働く女性に差し上げたのですが、とても感謝されました。「焼き芋ボタン」で感謝されたのか、その電子レンジの一般機能で喜ばれたのかはわかりませんが。

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