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2014年3月17日 (月)

事実の継続確認対象としての、福島の魚

札幌市のホームページに「学校給食食材の放射性物質検査について」という、他の地方自治体のサイトではなかなかお目にかかれないようなしっかりとした内容のページがあります。その考え方に関する部分を引用します。

<引用の始め>

学校給食食材の放射性物質検査を実施します。

札幌市教育委員会では、平成23年12月から定期的に、学校給食に使用する食材の放射性物質検査を実施します。福島原子力発電所事故以降、学校給食に使用している食材への関心が高まっていることから、子どもたちにより安心して給食を食べていただけるよう実施するものです。

1。検査項目について
 1.放射性セシウム(セシウム134及びセシウム137)
 2.放射性ヨウ素(ヨウ素131)

2。検査時期について
 平成23年12月から検査を開始し、その後定期的(月2回程度)に実施します。

3。検査方法について
 使用前日、納品業者に保管されているものの中から2品目程度抽出し、専門の検査機関 でゲルマニウム半導体検出器を用いて測定します。

4。主な検査対象食材について
 1.放射性物質の検査対象とされている1都16県で生産された青果物
 (福島県、茨城県、栃木県、群馬県、千葉県、神奈川県、宮城県、岩手県、青森県、秋田県、山形県、新潟県、長野県、埼玉県、東京都、山梨県、静岡県)
 2.上記生産地の食肉(鶏肉・牛肉)
 3.その他(魚介類)

 ※当分の間青果物を中心に検査を実施します。

5。検査後の対応について

 検査の結果、検出限界値である4ベクレル/kg以上の値が検出された場合は、念のため学校給食での使用を控えます。(下線は「高いお米、安いご飯」による)

6。検査結果の公表について
 このページに結果を掲載します。

<引用の終わり>

(今までもこのブログで何度も参照してきましたが)厚生労働省の継続的な公表資料のひとつに、福島の食材(畜産物・水産物・農産物など)と加工食品が、放射性セシウム(セシウム134及びセシウム137)によってどれだけ汚染されているか(あるいは、汚染されていないか)を測定した「緊急モニタリング検査結果」というのがあります(「食品中の放射性物質の検査結果について」の一部として)。その2014年3月12日版(第843報)では、2014年3月3日から3月11日までに測定された福島県の322品目の食材・食品の放射性セシウム汚染度が一覧できます。

ただし、魚介類に影響を及ぼしているであろうストロンチウムは、測定に時間がかかるという理由から公表されていません(関連記事は「産地(漁獲地)のわからない魚を口にするのは結構なボーケン」)。

その資料の中で汚染度の大きな(現在の国の基準である100ベクレル以上)福島県の食材を確認してみると以下のようになります。

・コモンカスベ: 240ベクレル
・ヒラメ:     230ベクレル
・ババガレイ:  230ベクレル
・スズキ:    210ベクレル
・クロダイ:   160ベクレル
・イシガレイ:   150ベクレル

まだ、福島やその近隣の海、ないしはそこを通過した海流が流れ込む海域で漁獲された魚は相当に汚染されているようです。

さきほどの札幌市の学校給食基準をゆるめに適用すると、つまり、セシウム134とセシウム137の合計値ではなく、134か137のどちらかが4ベクレル以上のものは給食食材には不適当だとすると、上述の322品目(厚労省2014年3月12日)の相当な部分がその不適当品目に該当します。札幌市とは考え方の相当に違う(つまり、学校給食基準のとてもゆるやかな、ないしは「食べて応援」風がお好きな)地方自治体もありますがここではそこには言及しません。

いろいろと便利な、農産物と海産物のムック本」という記事で紹介した。「食品の放射能汚染 完全対策マニュアル  ― 内部被曝を避けるための保存版食材ガイド」のページを繰ると、コモンカスベ(エイ)といった好みが地域限定の魚介類(北海道では魚売り場でよく見かける)は記載されていませんが、ヒラメやスズキやクロダイなどは、どのあたりの海で水揚げされたものが「築地市場」に入荷しているのかがわかります(この本は「東京市場」「築地市場」品目が中心)。

だから、たとえば、ヒラメは「千葉から青森の太平洋北部系群」からの入荷が多い、「クロダイ」は瀬戸内海産の流入が最も多い(もっともクロダイは一般的にはあまり食べませんが)、それから「スズキ」の主な漁場は「仙台湾、東京湾、伊勢・三河湾、瀬戸内海」だが、仙台湾から東京湾までのスズキには注意して、などといった情報が、とくに首都圏の消費者には役に立つことになります。

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