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2014年4月17日 (木)

ミツバチが消えた?

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夏の初め(7月)にラベンダーに薄紫の花が現れ、青紫蘇(大葉)と赤紫蘇の葉が茂り、やがて、夏の終わり(8月末)に穂紫蘇ができてその花がにぎやかに開くあたりまで、我が家には小さな可愛らしいお客さんがほとんど毎日やってきます。二匹の(小柄なので、おそらく)日本ミツバチです。なぜか必ず二匹です。他に競争相手はいないので、ラベンダーや紫蘇の花と夕方遅くまで一日中遊んでいる。青紫蘇・赤紫蘇以外の野菜は、バジル、ルッコラ、さやいんげんなどで、固定種のタネから育てたものです。当然、無農薬栽培。去年の夏の話です。

たとえばタンポポだと、札幌でも日本のタンポポ(在来種)と西洋タンポポ(外来種)の両方が遊歩道や道端などに生育しています。白くて背の低いのが在来種で、在来種は季節が短い。黄色くて背が高いのが外来種。外来種は繁殖力が旺盛で花の時期も長い。だから、我が家にやってくるそのミツバチが日本ミツバチであっても何の不思議もない。そんなすごいロジックで納得しています。

最近の野菜の種はほとんどがF1交配種です。異なる形質を持つ親をかけ合わせると、その第一代の子(F1:雑種第一代)には均質な優性形質が現れるので(つまり、野菜の大きさや風味がそろうので)、ビジネスとしての効率的な栽培には便利です。しかし、F1世代から採れた種(タネ)を使って次の代(F2世代)を育てるとF2世代の形質はバラバラになり、つまりビジネスとしての農業にならない。だから農家は種苗業者からF1交配種であるところの種を常に買い続けることになります。(【註】F1のFはFilialからきており、その意味は「子の」とか「親から・・世代の」という意味。だからFirst Filial Generation (F1) は、その親から見た第一世代。)

スーパーでもデパ地下でも道の駅の野菜直販店でも、野菜売り場に並んでいる野菜のほとんどはF1交配種が生育したものです。

日本ミツバチが、我が家の野菜の花が好きなのは、それがF1交配種でなく固定種・在来種だからだ、というのが僕の勝手な仮説です。

1990年代初頭以来、世界のあちこちでミツバチの集団失踪「蜂群崩壊症候群」(Colony Collapse Disorder,CCD)が報告されています。原因は1990年代初めから使われ始めたネオニコチノイド系農薬とされており、EUではその使用が禁止されました。おそらくそういうことなのでしょうが、僕の私的関心は、ミツバチとF1農産物(あるいは遺伝子組み換え農産物)との関係、同じことですが、在来種・固定種の農産物とミツバチとの関係に向かいます。

「自由からの逃走」というエーリッヒ・フロムの名著があります。集団失踪するミツバチは、あるいは、「自由」を求めて「F1農産物(地域)からの逃走」を図っているのかもしれません。

関連記事は、「固定種の夏野菜(ハーブ)を、ほとんど毎日」と「固定種の『さやいんげん』」。

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