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2014年4月25日 (金)

日本で作ったリゾット向きのお米

コメ(米)の代表的な種類は、「インディカ種」と「ジャポニカ種」と「ジャバニカ種」の三種類です。

日本のお米は名前の通りジャポニカ種ですが、これは世界では少数派で、その生産量シェアは15~16%くらい。圧倒的な多数派はインディカ種で、世界の生産量シェアは80%。それ以外だと、最も少数派のジャバニカ種と呼ばれるコメがあり、インドネシアのジャワやイタリアで生産されています。イタリア料理のリゾットはこれを使います。

おコメは主食として食べられるか、野菜の延長として食べられるかといった役割の違いも含めて、各国・各地の風土と適合的な料理のなかでその役割を演じてきましたし、現在も演じています。

アルデンテなリゾットを好むイタリア人たちは、ジャポニカ米のリゾットを食べようとは決して思わないでしょうし、バンコクで食べるタイ料理にはやはりインディカ米だし、インドで好まれるのはカレーによく合う長粒種だし、香港で広東料理の最後に食べるチャーハンはパサパサしたお米に限ります。そして日本では、干物魚と納豆と味噌汁とふっくらとしたご飯の朝食です。僕たちのDNAには、改良を重ねたジャポニカ米のおいしさが刷り込まれています。

その日本で、リゾット向きのお米の商業ベースの生産が、小規模ながら、今年度から始まるそうです(日本農業新聞 2014年4月22日「リゾット向き水稲育成」)。品種名は「和み(なごみ)リゾット」、場所は新潟。その記事によれば、リゾットに向いたイタリア原産の大粒品種「カルナローリ CARNAROLI」は日本では作りにくく、輸入すると高価なので、「和みリゾット」が育成されました。「大粒で調理した時の粘りが少なく煮崩れしにくい。倒伏に強く栽培しやすい。」「カルナローリ」と「北陸204号」を交配させたものなので、ニッチ市場向けの日伊混血ということになります。

「イタメシ」には固定需要層が存在するので、それがリゾットなら、若い女性や少し前までは若かった女性がイタリア料理店やホテルのランチで、楽しげにグループで食べる姿が想像できます。

しかし、「イタメシ」を食べたり作ったりするのが好きな人は、望みの食味を出すために、たとえば調理用トマトだと、イタリアやトルコから輸入した湯剥きのホールトマトを使うので、「和みリゾット」がどれほどのニッチ市場を手に入れるのかは、僕にはよく見えない。

調理用トマトの関連記事は、「近所の農家の調理用トマト」と「日本の調理用トマトと新品種」。

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