歩道の花びら
近所の遊歩道の敷石に桜の花びらが吹き寄せられていました。先週の金曜日の夕方、帰り道の午後六時を過ぎて六時半に近い頃です。いい景色だったので玄関を開けてもらったあと、カバンは床の適当な場所に置きっぱなしにしたまま、もの入れから取り出したコンパクトカメラを片手に、少し走りながら花びらの前に戻ってきました。
北海道は朝が早い分だけ(五月初めなら午前四時には世界はぼんやりと明るい)夕方も早いのですが、まだ十分に明るい時刻です。かりに、梶井基次郎の短編のように桜の樹の下に屍体が埋まっていたとしても、怖さをまったく感じないほどの空の光の量です。
ベンチの下に缶ジュースか缶コーヒーか、飲んだ後の空き缶が転がっています。勤め人がお昼ご飯のときに捨てて行ったのか、それとも放課後の男子高校生か。子供の缶蹴りの残骸ではなさそうです。それも今日は風情の一部です。
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