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2014年5月 1日 (木)

日本で流通している遺伝子組み換え農産物と加工食品

遺伝子組換えに関する表示に係る加工食品品質表示基準第7条第1項及び生鮮食品品質表示基準第7条第1項の規定に基づく農林水産大臣の定める基準」(最終改正平成23年8月31日消費者庁告示第9号)という漢字がいっぱい連なる基準を読み返してみました。

その内容を大まかにまとめると「日本で流通を認めている代表的な遺伝子組み換え作物には、大豆・トウモロコシ・ジャガイモなどがあるが、遺伝子組み換え作物を使用している場合は『遺伝子組み換え』と、遺伝子組み換え作物とそうでない作物が混ざっている場合は『遺伝子組み換え不分別』と表示しなければならない。しかし、『遺伝子組み換えでない』場合は、その表示義務はないので、事業者の自主性にゆだねる。」

さて、「遺伝子組み換えの対象農産物」は次のように説明(定義)されています。

「組換えDNA技術(酵素等を用いた切断及び再結合の操作によって、DNAをつなぎ合わせた組換えDNAを作製し、それを生細胞に移入し、増殖させる技術。以下同じ。)を用いて生産された農産物の属する作目であって別表1に掲げるものをいう。」(下線は「高いお米、安いご飯」)

そして以下が、別表1の農産物です。

1 大豆(枝豆及び大豆もやしを含む。)
2 とうもろこし
3 ばれいしょ
4 なたね
5 綿実
6 アルファルファ
7 てん菜
8 パパイヤ

「遺伝子組み換えの対象農産物を原材料とする加工食品」は次の通りです。右の括弧(・・)の中は、その加工食品の原料となった対象農産物です。なお、「ばれいしょ」とは「ジャガイモ」のことです。

1   豆腐・油揚げ類 (大豆)
2   凍豆腐、おから及びゆば (大豆)
3   納豆 (大豆) 
4   豆乳類 (大豆)
5   みそ (大豆)
6   大豆煮豆 (大豆)
7   大豆缶詰及び大豆瓶詰 (大豆)
8   きな粉 (大豆)
9   大豆いり豆 (大豆)
10  第1号から第9号までに掲げるものを主な原材料とするもの (大豆)
11  大豆(調理用)を主な原材料とするもの (大豆)
12  大豆粉を主な原材料とするもの (大豆)
13  大豆たん白を主な原材料とするもの (大豆)
14  枝豆を主な原材料とするもの (枝豆)
15  大豆もやしを主な原材料とするもの (大豆もやし)
16  コーンスナック菓子 (とうもろこし)
17  コーンスターチ (とうもろこし)
18  ポップコーン (とうもろこし)
19  冷凍とうもろこし (とうもろこし)
20  とうもろこし缶詰及びとうもろこし瓶詰 (とうもろこし)
21  コーンフラワーを主な原材料とするもの (とうもろこし)
22  コーングリッツを主な原材料とするもの〈コーンフレークを除く。〉 (とうもろこし)
23  とうもろこし(調理用)を主な原材料とするもの (とうもろこし)
24  第16号から第20号までに掲げるものを主な原材料とするもの (とうもろこし)
25  冷凍ばれいしょ (ばれいしょ)【註】ばれいしょ=ジャガイモ
26  乾燥ばれいしょ (ばれいしょ)
27  ばれいしょでん粉 (ばれいしょ)
28  ポテトスナック菓子 (ばれいしょ)
29  第25号から第28号までに掲げるものを主な原材料とするもの (ばれいしょ)
30  ばれいしょ(調理用)を主な原材料とするもの (ばれいしょ)
31  アルファルファを主な原材料とするもの (アルファルファ)
32  てん菜(調理用)を主な原材料とするもの (てん菜)
33  パパイヤを主な原材料とするもの (パパイヤ)

以上の記述から、この基準に、一部は明示的に他は非明示的に含まれている僕たちへのメッセージを抜き出してみると、以下のようになるかと思います。

(1)遺伝子組み換え作物や遺伝子組み換え作物を使った加工食品は、別表に記載したように、すでに大量に流通している。しかし、食品添加物などがまったく気にならない国民も多いので、遺伝子組み換え食物もたいして気になっていないと想定される。食品添加物が少なくとも10~20種類程度は含まれているコンビニやスーパーやデパ地下の弁当や総菜の人気は高い。同じことである。

(2) 商品ラベルに「遺伝子組み換えでない」と(墨痕鮮やかに書かれている必要はないが、そう)明示されてない限り、遺伝子組み換え作物や遺伝子組み換え作物が含まれた加工品だと思った方が間違いがない。たとえば、スーパーの特売醤油や特売味噌、トウモロコシシロップやトウモロコシを使った菓子類などは、遺伝子組み換え作物と食品添加物の両方が同時にたっぷりと賞味できる。

(3) 米国等の遺伝子組み換え作物の開発企業によれば遺伝子組み換え作物と従来の作物は、科学的な観点では「実質的に同等」とされているが、そういうデータはないので、実際は人体を使った実験が進行中ということになる。これは食品添加物も同じで、食品添加物ごとにADI (Acceptable Daily Intake 1日あたりの摂取許容量)を慎重に決めてあり、加工食品はその個別基準を遵守しているが、相当数の複数添加物が混合投入された食品を継続して長期間摂取した場合にどうなるかについての調査データはない。

GM作物と鶏・豚・牛とTPP (その2)」から関連個所を引用します(【・・】部分)。

【ある米国系アグリビジネスの日本法人の責任者が、以下のような発言をしていました(日本農業新聞インタビュー、2011年10月31日)。

『日本では推定で年間約1,700万トン(のGM作物)を輸入し、消費している・・・中略・・・穀物輸入量に占めるGM作物の割合は大豆では75%、ナタネでは85%と推定される・・』。】

日本における大ざっぱな人間と家畜の食物消費量は以下のように4,000万トンなので、そのうちの1,700万トンが遺伝子組み換えの輸入穀物だとすると、僕たちの肌感覚以上の相当な比率で流通していることになります。

(大ざっぱの意味は、ヒトのコメ年間消費量は800万トンで1,000万トンではない、大豆も小麦もすべてが輸入というわけではなくて、ある品質以上の豆腐・味噌・醤油・パン・麺などヒト向け食品用の一部は国内生産している・・など。ヒト用と家畜用を合わせた大豆の数量自給率は6%、同じく小麦は9%〈食料需給表など〉)

Revl3

最近はほとんどいませんが、以前は、子供のころに漢籍の素読を親から強制された人たちがいました。そういう経験のある人の文体には抑えた品格があります。親は、子供の舌の成長を見ながら、子供に「味の素読」を強いることも必要かもしれません。その場合は、食べ物に対する親の考え方と味覚がしっかりとしていることが前提となります。

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