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2014年6月23日 (月)

常滑焼の甕(かめ)

バラつきはあるけれども一応は二年物を標準にしている自家製の味噌や梅干しは、もっぱら、二種類の大きさの常滑(とこなめ)焼の甕(かめ)、蓋付きの切立ち甕ですが、それで熟成させ保存してきました。丸壺でなく円柱形の切立ちにしたのは、落し蓋が上下の位置にかかわらずすっきりと納まるからです。

二種類の大きさとは3号(容量が5.4リットル)と5号(容量9.0リットル)です。短い距離の移動やその場の上げ下ろしだと、中身が詰まったのを腰を痛めずに僕が持ち運べる最大サイズが5号です。それ以上に挑戦すると整体師のお世話になることになります。

味噌や梅干しの詰まった甕は、それぞれサイズのそろったキャスター付きの鉢受けプレートに載せてあり、長めの距離を移動させるときはゆるゆると押していきます。

現在自宅で遊んでいる甕だけでは今年の梅干しの量に不足なので 5号を追加でひとつ手に入れようとさがしたのですが、どうも流通在庫の様子がおかしい。調べてみると、そのお気に入りの甕の製造会社が昨年の10月で廃業されていました。こういう伝統的な種類の甕への需要が数年前から、さらに東日本大震災以降、急激に落ち込んだのが廃業の理由だそうです。輸入物も含め業務用の安い代替品の浸透も予想以上に激しくなったのかもしれません。

家庭における外食と中食への傾斜が特に顕著になってきたのが数年前からです。惣菜はミニスーパーやデパ地下、あるいはコンビニで買ってくるものになったので、況や漬物や梅干しにおいてをや、ということなのでしょう。甕を使って家庭で漬け込むなどと云うのは論外。家庭のコスパがまともに成り立つ世界ではない。味噌や醤油の味付けも惣菜や味噌汁パックを買った時点ですでに済んでいますし、白菜と浅漬けの素でも買ってくれば、透明なプラスチック容器かしっかりとした開閉式のポリエチレン袋があればこと足ります。

梅干し用の不足分ですが、ある流通チャネルにお願いし、その製造会社の最後の5号サイズの在庫品が二つ確保できました。当面必要なのは一個ですが、今購入しておかないと二度と入手できません。重石に使う落し蓋も同時に依頼し、それらが昨日、知多半島のまん中あたりの町からそのチャネルを経由して我が家に届きました。

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その甕製造会社の廃業前のホームページに「なぜ『甕(かめ)』で作る『漬物・味噌・梅干・糠漬』は美味しいのか」という説明があり、味噌・梅干しや糠漬けと常滑焼との相性の良さがとてもすっきりとまとまっているので、勝手にお借りして以下にそれを引用させていただきます。(引用部分は、下の◇から◇まで)

「かめ」で作ったものの美味しさは格別!

それは、「何となく」ではないんです。もちろんちゃんとした理由があります。

かめでお漬け物や味噌・梅干し・ぬか漬けなどを作る時の主役は「乳酸菌」や「酵母菌」です。かめは釉薬が塗られていて、内側・外側共にツルツルしているので消毒がしやすく、これらの主役の菌をカビ菌などの悪い菌から守ってくれます。

さらに、土で出来た陶器は厚く作られていて、暖められにくく冷やされにくい性質を持っているので温度を一定に保つことが出来、「乳酸菌」や「酵母菌」が一番嫌う急激な温度変化から守ってくれます。

また、釉薬(ゆうやく・うわぐすり)を塗った陶器は酸や塩分に非常に強く、それらを多く含むお漬け物や味噌・梅干し・ぬか漬けなどを作るのに最適の素材です。なので、 「乳酸菌」や「酵母菌」は発酵時に余計な邪魔をされず、発酵のみに集中でき美味しい食品が出来上がるというわけです。

釉薬を塗ってあるので、お手入れも簡単でにおいも残りにくく、例えば味噌を造り終わったかめを洗えばお漬け物や梅干しなど他の用途にも安心して使用することが出来ます。

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