お米と日本酒:個人的な好み

生産量や収穫量の多寡を問わなければ、各都道府県はすべてお米の生産地です。東京でも668トンの収穫量があり、沖縄でも2,350トンは収穫されています(農林水産省「平成25年産水陸稲の収穫量」)。米と云う主食は自給自足が原則という考え方が、藩が単位であった時代を経由して生き続けているのでしょう。藩の経済は、当時のそれぞれの国民経済でした。
【註】なお、収穫量の多い新潟県と北海道では、それぞれ664,300トンと629,400 トンです。
ところで、我が家の好きな「原料としてのお米」が生産されているのは、兵庫県と岡山県、そして徳島県です。しかし、毎年発表されている日本穀物検定協会の「お米の食味ランキング」を拝見しても(2011年・2012年・2013年の三年分を眺めてみましたが)、兵庫県・岡山県・徳島県はおいしいお米(「良食味米」などと呼ばれていますが)の産地とはみなされていません。
これはあたりまえで、「お米の食味ランキング」のお米はご飯として食べるお米が対象なのに対し、ここで云う「原料としてのお米」とは「日本酒を作るためのお米」のことだからです(紛らわしい書き方をご容赦)。
ご飯として炊くお米の代表が「コシヒカリ」(や、その系統のお米)で、日本酒用のお米の代表が、個人的な好みでは、「山田錦(やまだにしき)」と「雄町(おまち)」です。山田錦の原産地・主産地が兵庫県。雄町は岡山県(備前雄町)。そして山田錦の新しい産地として認識され始めたのが徳島県。何度か口にした青森のおいしい日本酒が原料米として使っている山田錦が徳島の阿波山田錦だそうです(地酒屋のご主人からの受け売り知識)。雄町や山田錦は育成条件が厳しく育成方法が難しいそうですが、需給の逼迫状況とそこからくる高値での価格安定性を考えたら、なかなかにユニークなお米のマーケティング方法だと思います。
食べるお米の一大産地でも日本酒用のブランド米が栽培されていますが、我が家好みの日本酒の味は関西・中国・四国のお米が醸し出しています。配偶者は「備前雄町」がとても気に入っているようです。
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