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2014年7月29日 (火)

消費期限・賞味期限と加工鶏肉に関する雑感

中国のある食肉加工会社で製造された鶏肉が問題になっています。日本で販売されているチキンクリスプやチキンナゲットなどに使われていたそうです。

まともなものを自家消費している限りでは、腐りそうなものは食べてはいけないという意味での「消費期限」は存在しても、貯蔵のきく発酵食品などに「賞味期限」は存在しません。しかし、「作る人・売る人」と「買う人」が別々に存在していて食べ物を売買するという環境になるとそうもいかない。いろいろな思惑と利害が入ってくる。「消費期限」と「賞味期限」はそのための歯止めです。しかし、企業の思惑と利害というヤツは、消費期限や賞味期限をミンチ肉のように加工する場合もある。

チキンナゲットやサイコロステーキ、ハンバーグステーキのような大量生産・大量流通が前提の加工肉、形成肉、混ぜ合わせ肉は我が家では食べない。おいしくないし、好きでもないので食べないというのがその理由ですが、それ以外の理由を挙げると素性が判らないからです。しかし、大量流通でなく素性とプロセスがはっきりとしている場合には、混ぜ合わせ肉でもかまわない。たとえば、信頼できるレストランで食べるエゾシカ肉のハンバーグステーキなどは喜んでその脂身のない野生の味を楽しみます。

食欲を刺激する人工的な味付けでコストパフォーマンスがよさそうな加工肉や混ぜ合わせ肉商品を消費者が今まで食べてきたということは、それがどんな有名チェーン店で供されるものにせよ、素性が判らないものを喜んで食べるというリスクを引き受けてきた(子供に食べさせた場合には、親がそのリスクを引き受けてきた)ということです。そして今回、そういう想定内のリスクに少なからぬ数の消費者が遭遇したというのが事態の客観的な描写です。

それはちょうど有名スーパーマーケットで、食品添加物がいっぱい入った加工食品(たとえば、赤のきれいな明太子)や惣菜や弁当を、パッケージの原材料欄をまったく気にせずに買い物バスケットに入れるのと同じことです。個々には承認・認可されている添加物です。ADI(Acceptable Daily Intake 一日摂取許容量)も個別に設定されています。しかし、複数の少なからぬ種類と量を毎日口にしているとどうなるか、いろいろな添加物の組み合わせがどういう結果をもたらすか。美白化粧品の組み合わせ効果と同じで、そういうことは誰も知らないし、テストも実質的には不可能です。それを承知でわれわれは消費生活を送っている。安全サイドの食生活を慎重に選ぶ人もいれば、そういう面倒なことを考えないのをよしとする人もいる。

いろいろな思惑と利害の過去十数年の例は以下の通りです。記憶のリフレッシュのために「消費者白書」平成26年版から関連個所を引用してみます(クリックすると大きくなります)。

_2000

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