加工食品などのパッケージの裏側と今後の食品表示
塩や醤油のような調味料や干し昆布なども含めて、広い意味での加工食品を買う時は、たいていは商品の裏側に貼ってあるかあるいはパッケージの裏側に印刷してある以下のような食品表示を、変な表現ですが、作法として、確認することにしています。こういう作法を持っている方は、ときどきはお見かけしますが、多くはないようです。
野菜や魚介類と云った生鮮食品の場合は、視線を下に落とすだけで、生産地(漁獲地・水揚げ地)や天然ものと養殖ものの区分、獲れたてなのか、それとも解凍されたものかの別はたいていはわかるようになっています。
さて、丁寧な作りの塩だと、たとえば、以下のような表示方法と表示内容(一部を除く)になっています。
・商品名: 手作り□□□・揚げ浜塩
・名称: 塩
・原材料名: 海水
<製造方法>
・原材料名: 海水(□□半島)
・工程: 天日、平釜
<栄養成分(100gあたり)>
・熱量 0kcal
・タンパク質 0g
・脂質 0g
・炭水化物 0g
・ナトリウム 31.0g
・カリウム 200mg
・マグネシウム 750mg
・カルシウム 170mg
・鉄 1.5mg
好奇心で買ったものの、まだ食べていない(おそらく食べない)乾燥ラーメンの場合は、以下のような表示(一部を除く)です。
・品名: 干し中華(乾燥ラーメン)
・原材料名:
・[めん] 小麦粉、食塩、卵白粉末、還元水飴、植物油脂(菜種)、かんすい、トレハロース、酒精、クチナシ色素、打粉(加工でんぷん)
・[スープ]豚脂、食塩、ポークエキス、果糖ぶどう糖液等、しょうゆ、砂糖、酵母エキス、玉ねぎ、チキンエキス、でんぷん、香辛料、酒精、増粘剤(キサンタンガム)、(原材料の一部に小麦、大豆を含む)
・内容量: 280g (めん重量90g×2)
・賞味期限: 裏面に記載
それから、仮に自家製梅干しが甕(かめ)の底をついてしまっても、我が家では決して口にしないであろうタイプの梅干し(正確には、梅干しと云うよりも梅漬けですね)だと、食品表示(一部を除く)は次のような具合です。
・商品名: 南高梅
・内容量: しそ漬 500g
・原材料: 梅、漬け原材料(食塩、水飴、しそ、蛋白加水分解物、醸造酢。醸造酒)、アミノ酸、甘味料(スクラロース)、V、B1
・賞味期限: 製造日より約半年(冷暗所保存)
・原産国: 日本(□□□県)
・加工地: □□□県
こういう食品表示は、消費者に対する便益ではあるのですが、食品衛生法・JAS法・健康増進法という三つの法律のそれぞれの要求に対応するような作りになっているので慣れないとけっこうわかりにくい。食品供給側も、ラベルやパッケージの狭いスペースに三法で別々に要求されている情報を詰め込まないといけないので、それなりに苦労します。
なぜわかりにくいのか、平成26年版の「消費者白書」では、以下のような図(表示項目や表示内容と食品衛生法やJAS法や健康増進法との対応関係をまとめた図)でその原因を説明しています。
平成26年版の「消費者白書」には以下のような一節もあるので、食品表示の形式や内容はあと1年くらいでもっとわかりやすいものになるらしい。
「食品表示に関する制度は、食品衛生法、JAS法、健康増進法の三法律に分かれて規定され、消費者・事業者双方にわかりにくいものとなっていましたが、これらの法律の食品表示に関する規定を統合し、食品表示について包括的かつ一元的な制度を創設するための「食品表示法」が2013年6月に成立しました。本法は2015年6月までに施行される予定です。」
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