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2014年8月29日 (金)

お米の消費者人気ランキング・トップ 5(1965年からの変遷)と、最近のぼくのお米の好み

下のような表は自分できれいにまとめようとするとそれなりに手数がかかります。それが購読紙に掲載されていました。さっそく利用させていただきます。

あるお米の作付面積が広いとそのお米の生産量は多い、お米の生産量が多いとたいていはそのお米の消費量も多い(あるいは、消費量が多いと生産量も多い)、つまりお米の作付面積順位と生産量順位と消費量順位はほぼ同じとみなせるので、この表はお米の消費者人気ランキング・トップ5の過去50年の一覧ということになります。

細かくは、消費者に人気の高いお米と業務用(食堂、弁当・おにぎりなど)で好まれるお米は違いますが、そのあたりはここでは気にしません。

1965

さて以下は、人気の高いお米の種類や味に関する、ぼくの気ままな感想です。

日本のお米には「うるち米(粳米)」と「もち米(糯米)」があります。ずっと昔はいざしらず、日常の主食として食べるのが「うるち米」、ハレ(非日常)の日にお餅や赤飯にして食べるのが「もち米」です。「もち米」を蒸したものを「こわめし(強飯)」とか「こわいい(強飯)」といいますが、赤飯を「おこわ」というのはここからきています。

まず、この50年のお米の食味の変遷です。この変化を一行にまとめると、あっさりとした「うるち米」らしい「うるち米」から、粘りのある甘い「もち米風味」の「うるち米」へ、ということになります。

あっさりとした味わい、さっぱりとした味わいのお米はだんだんと地歩を失っていきました。地歩を失った品種には、今でもわずかに滋賀県で生産されている日本晴(にっぽんばれ)や宮城県のササニシキがあります。地歩を失ったといっても、お寿司には非常に向いています。

甘くて粘りが強いタイプの代表がコシヒカリで、この「もち米風味」の食味は、あきたこまち、ひとめぼれ、ヒノヒカリ、ゆめぴりか、つや姫などにも受け継がれています。

次が、戦後の日本における人気米の生産中心地の変遷です。

中心地は「日本晴れ」の滋賀から「ササニシキ」の宮城へと移動します。ここまでは「あっさり系」のお米の流れです。

「日本晴(にっぽんばれ)」は愛知生まれで、西日本というか南日本向けに開発されたお米です。残念ながらぼくは食べたことはないのですが、「粘りが少なく、さっぱりした味」だそうです。粘りが弱く程よい硬さを持ち寿司米としてはお勧めらしい。滋賀県や山口県・兵庫県などでは今も作られています。しかし生産量はとても少ない。

次に、越(こし)の国(越前、越中、越後)から「コシヒカリ」が登場し、ここでいわば味のブレークスルーが起こります。肉食や洋風小麦食品に象徴される戦後の嗜好の変化に対応した動き方です。「コシヒカリ」は粘りと甘みのある新しい食味で市場を席巻し、あっさり味の宮城「ササニシキ」は急にシェアを失っていきます。その後、宮城と秋田が「ひとめぼれ」と「あきたこまち」という粘りのある食味のお米で、それぞれにシェアを伸ばします。あまり良食味米とは縁のなかった九州と北海道からも「ヒノヒカリ」(九州)や「きらら397」(北海道)といった、基本の味はコシヒカリ傘下であるところのニューフェースが現れてきます。

お米の生産地は相当程度に地方分権状態ですが、作っているお米はお互いに似ていて、大部分が粘りのある甘い「もち米風味」の「うるち米」というカテゴリーに収まります。つまり、ほとんどがデファクトスタンダード準拠の状態です。

「甘く粘りがあって濃厚」なタイプのお米も確かにおいしい。しかし、我が家では最近は、あっさりとした「うるち米」らしい「うるち米」を好むようになってきました。

お米を、おかずとの関係で、たとえば

・おかずを従えるご飯
・おかずと張り合うご飯
・おかずの引き立て役のご飯

という風に区分してみます。

きちんとした温泉旅館の朝食で、炊き立ての「おかずを従えるご飯」の美味しさを焼き魚と味噌汁とちりめん山椒だけで堪能するのも捨てがたいのですが、素材から調理する日々の家庭の食事では「おかずの引き立て役のご飯」という穏やかな性格のお米も似合っています。「うるち米」らしい「うるち米」とは、そういうお米のことです。

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