ハッカ(北海道のかつての特用植物)を自宅で育てる
「北海道の『特用作物』」という記事の中で書いたように、ハッカ(漢字で書くと「薄荷」)はかつて北海道の特用作物のひとつでした。特用作物とは、繊維や油、染料など工業原料となる工芸作物と、薬などの原料になる薬用作物をひっくるめた総称です。
北海道の東北部に北見という地域がありますが、そこがかつてはハッカの産地でした。今でも細々と生産はしており、その地域や近隣の道の駅などではハッカ油やハッカ脳(主成分がメントール)を使った土産物を販売しています。
ハッカという特用植物を育ててみるかということになり、現在、我が家の鉢植えでは「ホクト(北斗)」という品種が生育中です。「ホクト」はニホンハッカにオランダハッカとブラックペパーミントを交配したものですが、ハッカのカテゴリーはニホンハッカ (Japanese Mint)。ニホンハッカの中ではこの苗が一番入手しやすい。
モノの本によれば「日本のハッカの中で精油が採れる量は最大、メントールの含有率が高いのが特徴。草丈は50~70cm、茎は赤紫色で、淡紫色の花を葉腋につける」そうなので、来年の夏が楽しみです。
ニホンハッカはシソ科ハッカ属の多年草で耐寒性があります。耐寒性のあることは北見盆地で長い間生産されていたので証明済みです。我が家の「ホクト」も土の上に出た部分は冬は枯れると思いますが、地中の根は寒さの中を生き続ける。そういう予定です。ミント類は品種間で交雑しやすいので、ペパーミントとは全く異なった場所に置いてあります。そのうちニホンハッカだけにするかもしれません。
北見産のハッカ油をごく少量手のひらにつけてこの記事を書き始めましたが、ぼくの机の周りはハッカの匂いでいっぱいです。我が家では、ハッカ油は普段は夏の虫よけなどに使っています。
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