« タクシーの運転手に関する思い出、二つ | トップページ | 橙(だいだい)のポン酢とマーマレード »

2014年12月26日 (金)

≪コメの価格「下落」6割≫ だそうです。意味、わかりますか?

ある新聞の見出しに≪コメの価格「下落」6割≫とありました(12月25日)。普通に字句のままに読むと≪去年は5㎏袋入りで2,000円だったコメが、今年は800円≫という意味になります。あるいは、日本全国にはいろいろな銘柄のコメがあり同じ銘柄でも複数の地域で生産されていて、産地と銘柄の組み合わせは大ざっぱに数えて100近くになりますが、そういう組み合わせの6割で価格が下落しているという意味かもしれません。この見出しはそう読めなくもない。

見出し作成者の意図が、読者を惑わすこと、あるいは見出しだけを見て立ち去る忙しい読者に不正確な印象を植えつけることなら、その意図は成功しているようです。

見出しに続く本文の最初に置かれている要約風の数行を拝見すると「日本経済新聞が主要なコメ生産者にアンケート調査を実施したところ、約6割が今後も小売価格の下落が続くとみていることが分かった」となっているので、≪コメの価格「下落」6割≫とは、≪コメの小売価格が「下落」すると、アンケート調査対象になったコメ生産者のうち、その6割が考えている≫という意味であることがわかります。

アンケート数字やそれを加工した数字はこの記事の中にいっぱい出てくるのですが、十分な裏付けデータを提示しない断言も目につきます。たとえば「消費者のコメ離れが続き需給が締まらない」そうですが、それに関連する記述は「農林水産省によると10月のコメ小売価格は前年同月比7%安の5㌔1865円(消費税込み、全銘柄平均)で約3年ぶりの安値だ」だけ。これだけでは「消費者のコメ離れが続」いているのかどうかはわからない。

たとえば、下のようなグラフが一緒に提示されていたら「消費者のコメ離れ」傾向は納得できますが、そういう親切はこの記事には見られない。

Photo

特定産地で生産されている特定銘柄の値段があいかわらず高いという現実があります。他の良食味米と価格差ほどの差があるとは思われませんが、まあ、ブランド価値というのは味の差以上に価格差を生み出すということなので、それでよしとします。そういうブランド米のファンは年齢層が高いので、消費量が徐々に減っている可能性は高い。しかし、それだけでは、消費者の「全般的なコメ離れ」を説明できない。

ぼくの大胆な仮説は「お米が甘くなって、お米の消費量が低下?」です。

□□

人気ブログランキングへ

|

« タクシーの運転手に関する思い出、二つ | トップページ | 橙(だいだい)のポン酢とマーマレード »

米と麦」カテゴリの記事

経営とマーケティング」カテゴリの記事

経済・政治・国際」カテゴリの記事

農業ビジネス」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1317632/58371830

この記事へのトラックバック一覧です: ≪コメの価格「下落」6割≫ だそうです。意味、わかりますか?:

« タクシーの運転手に関する思い出、二つ | トップページ | 橙(だいだい)のポン酢とマーマレード »